注目の投稿

人類史の本流は中華秩序なのか、それとも西欧型秩序なのか

1)米国が露呈させた中国共産党政権の真の姿と日本の課題   日本が抱えている最重要な課題は、コロナ問題や拉致問題等ではなく、表題の問に対して明確な答えと姿勢を持つことである。短期的な経済的利益に囚われないで、現在が世界の歴史の方向が決定される時なのかどうかを考えるべきである。...

2013年11月26日火曜日

日中の緊急事態に対応出来ていない政府

ーーー中国の強引な防空識別圏設定は、安倍政権の“空威張り”に終止符を打つ時だろう。ーーー
(以下は、元理系研究者が素人から見た感想を書いたものです。批判、コメントは歓迎します。)

 中国の尖閣諸島上空を含む広い範囲における防空識別圏の設定は、日中関係を急激に険悪な情況に持ち込んだ。中国の強引な敵対行為は、相当な計算があってのことだろう。先ず中国は、キャロライン・ケネディー氏の駐日大使として赴任を、米国が日中関係には本格的に介入しないというシグナルとして受け取った可能性があるのではないか。そして、米国が日中間に軍事衝突が起こったとしても、中国批判はしても、決して軍隊を差し向けることはないだろうという読みが、或いは合意が、あるのかもしれない。
 安倍総理は日中間の関係に関して、「(尖閣諸島問題で冷え込んだ)日中間の対話に向けて、日本側の扉は常に開かれている」という意味の発言をされている。この言葉は、1)尖閣諸島は日本固有の領土であり、従って尖閣に関する領土問題は存在しない;2)日中関係の冷え込みの責任は、一方的に中国にある;3)従って、日中関係改善の端緒は中国が開くべきである;を意味している。この言葉は、言い換えれば、日中関係の改善は一方的に中国側の軟化という形でしかあり得ないというものである。しかし、1)に関して、野中広務氏は証言している。日中国交回復は田中角栄と周恩来が署名した共同宣言の形でなされたが、その時に「尖閣諸島の領有権問題の存在の確認とその棚上げについて秘密裏に話し合われたことを、田中角栄氏から直接聞いた」ということである。当時自民党の実力者であった野中氏の証言であるから、安倍総理は直接野中氏から話を聞くべきだったのではないか。このような情況で、挙げた拳の下ろしどころがない中国は、今回、中華思想で染まった自分の本来の姿勢を礼儀作法無視で日本に向けたのだと考えられる。
 外交は、そしてその延長上にある戦争は、自分の正当性と実力を念頭において、綿密な計画とともに行なうべきである。日本に中国と正面から戦争する実力がないのは、核兵器の有無を考えただけでも明らかである。更に、野中広務氏の証言が事実なら、日中間の冷え込んだ関係の責任の一部は日本側にもある可能性もあり、もうすこしソフトに対中姿勢を採る必要があったのではないだろうか。
 私は、石原慎太郎氏が尖閣諸島の東京都による購入を昨年4月に発表したとき、 野田前総理が国有化を言いだすのではないかと危惧した(注1)。 また、昨年9月野田前総理が国有化発表した際には、中国政府と打ち合わせ済みでなければ、めくら蛇を怖じずだと、 同じくヤフーの知恵袋に投書 した(注2)。素人の感覚で書いたのであるが、その通りに日中関係が変化したことを見ると、専門家であるべき野田前政権の面々は、外交音痴であったことを証明していると思う。私は、安倍政権には日中友好を政策の一つの柱にしてほしかった。そしてそのように 昨年11月に投書した(注3)。 しかし、安倍さんはそのような方向には舵を執らなかった。そして、今回の安倍政権の対応をみていると、そのレベルは前政権と同程度ではないかと危惧する。例えば今夜、菅官房長官は、民間航空機は中国に運行計画所を提出しないように要請した。民間航空機は乗客の安全を最優先するのが当然であり、そのような要請は無責任且つ愚かな行為である。中国は、スクランブルをかけて、台湾向けの航空機に搭乗した乗客乗員は、死の恐怖におびえることになるだろう。捨て身作戦で行くのなら、先ず自分が政府専用機にでも搭乗して、中国が新たに設定した防空識別圏を通過して台北に向かうべきである。
 私は、今後尖閣問題は、野中広務氏を政府に迎えて、命懸けで中国と交渉にあたってもらうのが良いと思う。小沢一郎氏が補佐役で同行すれば最善かもしれない。小沢氏は命懸けの仕事はしないかもしれないが、実力を発揮するかもしれない。

注釈:(上記サイトが上手くreferできないので、アドレスを示します。)
1)http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n64498 2)http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n116087 3)http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n132341
(2014/11/26)
追記、尚この文章は、ヤフーの知恵ノートとして投稿しています。最終編集日時はそこに示されています。(12/01)

0 件のコメント:

コメントを投稿