2014年7月6日日曜日

新報道2001を見ての感想:日本は北朝鮮をソフトランディングさせることが出来る数少ない国かもしれない

 今朝7/6の新報道2001を見た。北朝鮮との拉致被害者返還交渉がテーマであった(1)。その番組で、北朝鮮で最近公開された映画の中で、悪役である米国高官に吉田茂などの日本側高官が脅され翻弄されている様子を描いている場面があった。この映画を一例として、北朝鮮の日本に対する姿勢が変わって来ているのは確かであるとの解説があった。このことに関して、京大の小倉氏が意見を述べていた。”北朝鮮が変わった云々を議論することより、日本が北朝鮮を変えなければならないのだ。そして、東アジアを政治的に安定化させるのが、日本に与えられた役割である”というような内容であったと思う。これには全く賛成である。そのように北朝鮮を変えることに着手すれば、それは同時に日本政府の政治力が試されるということになる。 

 北朝鮮が自由な国になる道は遠い。北朝鮮経済が一定の回復を示し、自国国民全てが飢えから開放されるのは未だ遠い先だろう。そして、現時点では米国はキム王朝を崩壊させるか、潰さなければ核兵器は朝鮮半島から無くならないと考えているだろう(2)。それは、西欧諸国は概ね原則主義的であり、それによるハードランディングで歴史を進めて来たからである。しかし、現在生活している国民の事を考えれば、目指すべきはソフトランディングであり、そのような柔軟で粘り強い考え方が出来るのは、日本のようなアジアの国だと思う。また、西欧留学などで外の世界を知っているキムジョンウンが、体制が続くという安心感を得れば、核兵器開発をあきらめるかもしれない。日本はその道筋をつけるように、応援できる可能性のある唯一の国だろう(3)。そしてその線に沿った一定の成果が出たなら、それを基に六カ国協議の構成国と北朝鮮との間の仲介者として日本は行動できるかもしれない。 

 国のインフラ整備などの経済発展のための投資に使うというのなら、平和条約締結に伴って経済協力金という形で多額の補償がなされるだろう。そのような道を北朝鮮がとれるなら、北朝鮮の工業化が進むだろうし、諸外国の企業もインフラ整備された北朝鮮へ、優秀で比較的安価な労働力を求めて進出するだろう(4)。核兵器は、100年後の地球上で国家が生き残るのに必要なものかもしれない。しかし、20年もたない国が100年後を考えても仕方ないだろう。その後、22世紀までの世界は新たな核兵器が不要な枠組みを考えだすかもしれない。それに懸けて、差し当たり、非核化する道をとるべきだと、説得すべきである。
 
 大体、大きな功績を上げることは、割に会わない仕事である。それを知っている政治家は少ない。安倍さんは、数少ないそのような政治家だと思う。ただ、靖国参拝の意味など十分ご存知ないように思う。どうか、優秀なるブレインを手に入れ、彼らの助けを借りて、大きな視野から政治が出来る方向に進んでもらいたいと思う。 

  ===これは、国際政治における素人の意見です。ご意見、ご指摘歓迎します。(7/6am; pm修正)===

注釈: 
1)この件については一度ブログ(5/31)に書いています。
2)核兵器の廃棄など説得出来そうにないと考える意見が圧倒的多数だからである。
3)韓国は半島統一を考えている限り、金ジョンウン体制の敵国である。朝鮮半島は、中国に対する我々には判らない複雑な感情をもっている。放送で紹介された金正日の遺書には、中国から離れるようにとあったという。張成沢氏の失脚は、金ジョンウンの中国感情を示しているのではないだろうか。米国は上述の様にそのような考え方が出来る国ではない。そして、残るのは日本だけである。日本は、多くの国民を取り戻さなければならないし、北朝鮮に国交正常化後に支払う予定の経済協力金が、北朝鮮の国家としての方向を変えるプランを支えるからである。北朝鮮がまともな国になれば、現在残る拉致問題は自動的に消滅して日本の利益にもなる。
4)このような計画は、金を出す国でないと相談に乗れない。 日本国民が拉致されたのに、何をやわなことを言っていると、叱られそうである。しかし、日本と北朝鮮は平和条約を締結していないのである。つまり、未だに戦争中であるとも考えられるのである。従って、北朝鮮の拉致行為は、戦争中、米国が日本にしたこと、ソ連が日本にしたこと、それらと比較すべきなのかもしれないのだ。そのように考えれば、自国民を拉致された責任のかなりの部分は日本国政府にあることが判る。平和条約締結後であれば、北朝鮮はそのようなことをする筈がないのである。
比較すべき例として、小野田さんをあげると良いかもしれない。小野田さんは戦後30年間、戦争を続けていたので、ルバング島住民は多くの死傷者をだすなど大変な被害を被った。しかし、小野田さんが上官の命令をまって、戦闘行為を止めたとき、フィリピンは刑事罰を課さなかった。(朝鮮総連を介して、半分国交があったという意見は当然あり得ます。従って、この譬え話はかなり割り引く必要があります。)

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