2016年5月4日水曜日

日本国憲法改正のためには、近代史を総括し国民の心に日本国に対する誇りを復活させるべき

昨日は憲法記念日だった。戦後マッカーサーの意志のままに制定されたのは69年前である。NHKの世論調査では、憲法改正の必要性の有無を問うアンケートでは、「有り」が27%で「無し」の31%を下回っている。「必要がない」と答えた人に理由を聞いたところ、「戦争の放棄を定めた憲法9条を守りたいから」が70%と最も多い。ふだん、憲法について考えたり話し合ったりすることがどの程度あるかを聞いたところ:「よくある」が5%、「ときどきある」が36%、「あまりない」が38%、「まったくない」が15%で、合わせて半数以上が「ない」と答えた。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160502/k10010506971000.html

憲法に関心のない人が大半であることを考えると、上記の憲法改正の必要性の有無を問うアンケート結果に意味はない。

国家が深刻にかんがえなければならないのは、国際政治の現状に対する憲法前文の不適応状態(補足1)や、日本国が自衛隊を保持するという現状と憲法9条の矛盾(補足2)の他に、この憲法に対する国民の低い関心である。憲法に関心がないということは、日本国という国家に対する関心がないことを意味するからである。その原因は何か? 

それは、日本国が国際社会を意識し、その一員として参加した明治維新以降の歴史を、日本国政府が公式に評価し、それを学校において教育しなかったことである。明治維新(江戸末期)から昭和初期の時代までの日本国の内戦を含む戦争と、それに参加し死亡した多くの国民の犠牲の意味を理解しなくては、現在の日本国への誇りや関心など国民の間に湧くわけがないのだ。

日本国政府はその時代を通した総括に恐怖を抱いているのだろう。明治維新を果たして薩長を中心とする20歳前後の下級武士が中心になって、日本独自になし得たのか、それとも英国などの干渉の結果であったのか? 明治維新の際の孝明天皇の暗殺疑惑、明治天皇の替え玉疑惑、それらに対してかなり説得力あるストーリーを展開する人が大勢いるのも事実である。(補足3)昭和の大戦も、なぜ関東軍が暴走したのか? なぜ、英米と戦争になったのか? 戦後についても、なぜ長州(山口県)出身者が日本の政治を動かし得たのか? 

以上のように考えると、近代史の総括は難事業なのかもしれない(補足4)。憲法改正のためというには遅すぎるかもしれない。しかし、近代史を総括し、その結果を教育し、そして国民たちの心の中に日本国に対する誇りを呼び戻すことは、今後日本がこの地球上に生き残るために必須の条件だろう。

補足:
1)102歳の元法務大臣の奥野誠亮さんは、「GHQがつくった憲法の前文には『平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼し』とある。今の世界情勢でこのような表現は笑いものだ」とこの点を指摘している。http://www.sankei.com/politics/news/151120/plt1511200011-n1.html
2)第9条2項: 前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 この規定にも拘らず、日本国は自衛隊を持つ。自衛隊は英語でself defense forceと訳され、このforceは軍隊の意味であり、その翻訳を当然のものとして日本政府は受け入れている。自衛隊は、弾道ミサイル防衛システム、そうりゅう型潜水艦、ステルス戦闘機などを保持する世界的に見ても立派な軍隊である。
3)孝明天皇が暗殺されたという説も現代では意外な説であるが、明治初期には盛んに言われていたという。偽造正史の定着のように思える。明治天皇の替え玉説を否定するには、いくつかの疑問点に明確に答える必要がある。
参考:http://shibayan1954.blog101.fc2.com/blog-entry-255.html
4)先ず、宮内省資料などを公開することである。歴史学者が上記のような疑問点を明らかにするだろう。それを元に、公式見解を出す必要のある点については、それらを総理談話の様な形で出せば良い。

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