2016年9月10日土曜日

北朝鮮の戦略:米国の東アジア政策と日本&韓国

1)北朝鮮は先日、3発のミサイルを日本海の日本の経済水域内に発射し、そして昨日、これまでで最も大きな核爆発の実験を行った。このことに関して、政府首脳は「遺憾の意」「断じて許すことはできない」などの言葉で非難したが、いつも通りであり、何のリアクションも結局ないのだろう。「断じて許さない」という言葉は、何の処罰する手段を持たないで言うセリフではないことを、我が安倍総理はご存知なのだろうか?

日本や韓国は益々危険な状況に追いやられている。米国は、朝鮮戦争の当事者として、北朝鮮や中国と講和できる立場にありながら、それをしないで東アジアを混乱と危険の地域に誘導してきた。米国の戦略は明らかである。日ソの間に、「北方4島は日本固有の領土という、心理学的“刷り込み”を日本に行うことで」くさびを打ち込み、韓国には「朝鮮統一」という“刷り込み”で、朝鮮戦争を永久化することである。

その米国の対北朝鮮政策は、日本や韓国を同盟国としながら、論理的必然として両国の安全を脅かす方向に働いている。本当は、日本や韓国は米国の同盟国でもなんでもなく、将来はともかく現状は“家畜国”のようなものだろう。もちろん“ペット”ではない。

北朝鮮がずっと主張してきたのは、米国と直接対話することで体制維持を図ることである。それのどこに米国にとっての大きな困難があるのか? 六カ国協議とかいう訳のわからない組織を作って、米国はそれを拒否してきた。六カ国協議というのは、北朝鮮の核兵器の脅威を利用して、日本や韓国に核開発をさせない為に作った体制であるという説が有力だ。日本も韓国も核を持つように計画することが北朝鮮に核放棄を迫る立場と論理的に矛盾するからである。

2)しかし米国は知っている。あらゆる国家にとって、核兵器保持が22世紀に生き残るために必須の条件だということを。北朝鮮がそれを見事に証明するだろう。また、中国が南シナ海に軍事基地を建設し、そこで核兵器搭載の多弾頭型SLBMを積んだ潜水艦の補給を行う。それで、中国は米国と並ぶ軍事大国としての地位を確立し、22世紀への生き残りと経済的繁栄の基盤を得ることになる。( 元は国際決済通貨となるだろう。)

中国の近くで、唯一深さのある海域は南シナ海であり、原潜基地の場所としてふさわしい。それが、国際法を無視してまで、岩礁を埋め立てて軍事基地を作る理由である。日本政府はその中国の戦略を知っていても国民に隠し、中国を”国際法無視する無頼漢国家”として宣伝している。その基地が完成したのち50年ほどで、世界は南シナ海を中国の領海のように思い込むだろう。それまでは、米国や日本(残っていれば)などの五月蝿い国を、宥めたり脅したりしながら耐える戦略だろう。

米国も、中国がアジアの盟主となることを認めざるを得ないので、近くで番犬の役割をする国家が欲しいと思っている。その考えに沿う国家として、韓国はおそらく役立たない。何故なら、簡単に 親中国国家として、昔の朝貢国の地位に落ち着くからである。しかし、日本は中国侵略の歴史があり、中国との関係が米国との関係と入れ替わることは無いと読んでいると思う。

使用人の位置にある者を置くには、常に敷地内に武器を持たせないで置く必要がある。それでも、ドストエフスキーの小説ではないが、主人を殺す可能性が最も高いのは使用人である。同じ人間なら、決してその地位に甘んじて一生を棒にふることをよしとしないからである。つまり、決して日本を“人間、つまり一人前の国”にしてはならないのだ。

それは米国支配層にとって、北朝鮮に核兵器を認めても、決して曲げることのできない国是だろう。もちろん、米国は複雑な国なので、これまでのジャパンハンドラーたちが全員いなくなれば、政策も変わる可能性がある。トランプ氏は、それを証明している。

強調したいこと: 「断じて許さない」は、罰することのできる相手に対してのみ、言うことのできる言葉である。

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