2016年11月30日水曜日

ネットオークションに参加しての感想

0) ここ2年ほど、ネットオークションに参加している。そこでは、ID (個人を識別する)記号を用いて参加し、実際に商品の受け渡しをする当事者以外は、個人の特定はできないので、基本的には匿名の世界である。そこでは、参加者の人間としての性質が見える。

個人は一般に利己的であるので、匿名の世界では犯罪に近い行為が横行する。ネットオークションを成立させているのが、出品者や落札者の取引後の評価である。このシステムを発明した人は、何らかの経済学賞の有資格者だと思う。

1) ネットオークションでの取引は、落札後インターネット上のメイル交換やオークションのシステム提供者が設置したメッセージ欄で行われる。品物と現金(疑似通貨を含む)を同時交換するのは、手間とコストが大きすぎるので(補足1)、通常現金を落札者から出品者に支払い、その支払いの完了を待って、出品者が品物を発送する。従って、お互いの信用がなければ、ネットオークションは成立しない。

互いの信用の確認を助けるのが上記の出品者評価システムである。ヤフーオークション(以下、ヤフオク)の場合、落札者と出品者は相互に、「非常に良い」から「非常に悪い」までの5段階で評価する。「非常に良い」と「良い」にプラス1、「悪い」と「非常に悪い」に-1点をつけ、その合計点が表示され、そして個々のコメントもみることができる。その累積した評価結果とそこで交わされた評価理由を見て、過去に正常な取引を相手が行ってきたかどうかが判断できる。

「非常に良い」を付ける基準は人によるが、参加者のほとんどがネット取引に一定の不安を持っているので、不安なく取引が終了してホッとした時、「非常によい」をつける。日本では、他人に悪い評価をすれば、評価をされた側ではなく評価する側にほぼ100%跳ね返ってくるので、多少の不満は自分で吸収してしまうことが多い。評価システムで利用価値があるのは、良い評価が全体の何%あるかという数値と、「非常に悪い」評価のコメントである。

2)私の落札者としての経験では、何らかの不都合があったケースは、10%ほどある。さらに、数日経過して催促しなければ手続きが進まないケースなど、不満に思う事例をカウントすると、全プロセス(価格面以外で)において満足であったケースは80%位である。しかし、不満な場合は評価しなかったりするので、一般に99%以下の評価の人や業者を相手にする場合、「非常に悪い」という評価をした人のコメントを読むべきである。非常に悪質であると考えられるコメントが複数あれば、取引はやめたほうが無難である。ちなみに、私の評価は100%「非常に良い」である。

不満なケースとは具体的に、品物が(海外の製造品)粗悪であった場合が数例、商品の説明になかったひび割れなどの欠陥があったケースが数例(補足2)、商品紹介欄にない欠陥を見つけたので、返品と返金で双方了解が成立したので返品したが、返金がないケース(現在催促中)が一件である。このような場合、警察に被害届を出す人もいるが、手続きが面倒であり泣き寝入りが多いだろうと想像している。(補足3)

一般に、多数出品して毎日かなりの取引を行っている業者は、信頼できる場合が多い。個人の出品者の質にはばらつきが大きい。また、評価数の少ないIDからの購入はできれば避けるべきである。その理由は、偽ブランド品を出品している様な者は、マイナス評価が一定数出るとIDを変えて登録し直すので、評価数が大きくならないのである。

3)最後にネットオークションの利点をかく。注意深く参加すれば、安価にブランド品が良いコンディションで入手できることである。最高にラッキーな例だが、新品を示すバーコードがついた英国製のコーヒーカップが国内業者の販売価格の1/5ほどで入手したことが何度かある。また、個人が出品するメリットは、不要となったものを出品し、買った価格の1/10くらいかもしれないが、無駄にしなくて済む。そのほかに、自家焙煎コーヒーを販売する場として利用している人もいる。

補足:
1)ネットオークションを開催する者が、双方から品物と現金を一旦預かって照合し、正常な取引の成立を確認後に双方に送るのが最も安全である。しかし、その場合のコストは高くなり、高価な宝石などの取引以外ではオークションは成立しないだろう。
2)商品説明に「新品のバッグで、写真の通りの良い品物です」として出品された場合、画面では良さそうに見えても実際に手に取った場合に粗悪品であるケースが何度かあった。「新品のカップとソーサーです」と説明されていても、新品は片方のみであった。しかし、商品欄に掲載された写真を再度見ると、確かに一つは明らかに中古品であった。これらのケースでも、マイナス点はつけなかった。画面をよく見、文章を読めば、それらの欠陥は予測可能だったからである。
3)この出品者は、大阪で不用品を回収する小規模な業者である。あまり関わるのは危険かもしれないので、被害届を出すかどうかについては迷っている。 追加:補足3の業者からはその後返金があった。ただ、10日位の時間がなぜ必要だったのかわからない。(2017・2・19)

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