2017年2月17日金曜日

北朝鮮問題を解決できるのは米国である

1)北朝鮮の金正男氏が一昨日クアラルンプールの空港でベトナムのパスポートを持つ女性に毒殺された。金正男氏は金正日氏の後継最右翼と日本で報じられた人物である。従って、この暗殺で北朝鮮の金正恩政権は一層安定化したと考える人もいるだろう。しかし、北朝鮮の国際社会からの孤立が深まり、その結果金正恩政権の寿命は縮まったのかもしれない。

国家を含めて組織の結束は縦横二つの繋がりから生じるが、今回の事件により、横に来るものを全て排斥することでしか自分とその政権を守れない金正恩の姿が、より鮮明になったと思う。つまり、今の北朝鮮には組織を守る関係は縦の繋がり、権力の糸、しかないのである。政権内で戦略を練り上げるという機能は全くなくなり、金正恩一人の能力で全てを立案処理する必要がある。人々は出世を生活の手段として望むが、有能な人間ほどある一定以上の出世を嫌うだろう。崩壊は小さなきっかけで突然起こる可能性大であると思う。崩壊の前には大爆発がつきものである。

核保持は独立国家の体制維持には絶対必要であり、我が国など周りの国には迷惑でも、北朝鮮の立場に立てば正しい選択だったと思う。しかし、核兵器は各国と話ができる状態で持っていてこそ、国家の安定に役立つ兵器である。三橋貴明氏が動画において、トランプ政権下では北朝鮮の核放棄と米国の北朝鮮承認(平和条約締結)が交換条件として釣り合い、二国間交渉が実現する可能性があると発言していた。https://www.youtube.com/watch?v=WuUqQvzSMeI&t=525s

しかし、強力な軍事力を背景に対話をしようとする北朝鮮の姿勢をを米国は非難してきた。そして、その米国の態度は軍事力が不足しているためだと考えて、ついに核兵器とそれを搭載したミサイルを保持するまでの軍事大国となった。この問題(北朝鮮の軍事的脅威の下に米国の同盟国が置かれることになったという問題)が深刻化し、解決が困難になったところで、それを中国に丸投げした。それは本来中国の問題ではないにも拘らずである。

その中国と北朝鮮の関係が、三橋氏や多くの方の言うように仮想敵国の関係になっては、北朝鮮に出口がない。米国が日本や韓国を同盟国としているのなら、なんとか北朝鮮に出口を与えるべく主体的に動くべきである。北朝鮮の状況は、日本が太平洋戦争に突っ込んだ時の状況とよく似ていると思う。あの時も日本は、米国により出口を塞がれたと思う。

トランプ氏が大統領候補であった時には、中国へ丸投げという戦略をトランプ政権が取らないことを期待した。なぜなら、それまでの政権と異なり、操り糸など完全に排除した政権の様に見えたからである。その姿が既に薄らぎ、これまでの大統領に近づきつつある様にも見えるのが残念である。

2)今朝の読売新聞朝刊の編集手帳の主は、今回暗殺を指示したと思われるあの国のトップを狂人の様に看做している。しかし、自国民の生命と安全に深く関わった国のトップを、狂人呼ばわりすることは、情況を益々悲観的な方向に導くだけである。政治評論家の多くはその点で既に失格であると思う。

自分が北朝鮮の幹部であると仮定して、北朝鮮の置かれた状況を理解した上でどうすべきかをまず考え、それを踏まえて日本側に戻って対策を考えるべきである。北朝鮮は現在、休戦中とはいえ戦争中であり、その相手は米国と韓国である。そのことすら前提として頭の中に置いて無い様では、テレビなどに出演して喋るべきではないし、新聞に記事などを書くべきではない。国民を惑わすだけである。

いつも問題が複雑になる原因は、国連軍と米軍の関係である。一昨日書いた沖縄の領有権問題も同じである。米国軍は国連軍の仮面をかぶって、責任を国連に押し付けて米国の考えのままに戦争をしてきた。朝鮮戦争も、韓国と韓国を支援する米国と北朝鮮との戦争なら話はもっと簡単であったと思う。

米国は都合が悪くなると、国連や六カ国協議の後ろに隠れて責任を回避する。今こそ、そしてトランプ大統領こそ、そのような曖昧な態度をあらため、世界の平和に貢献してもらいたい。確か、リンカーン以来の最高の大統領になると自分で宣言したのだから。

決断は難しくとも論理的には簡単である。三橋氏の言った様に、朝鮮戦争の終結と北朝鮮の承認であり、それと引き換えに核兵器の放棄を約束させることである。その話ができない相手なら、先制攻撃が唯一の解決法だと思う。その覚悟を持って、交渉すれば必ず成功すると思う。

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