2017年3月3日金曜日

日本と東アジア諸国との間で、歴史認識で揉める理由

1) 上島嘉郎氏(別冊「正論」元編集委員長)の「石破茂を決して総理大臣にしてはならない理由」と題する動画(youtune)を視聴した。その中で、石破茂氏が中国のメディアの質問に答える形で、「先の日中の戦争は侵略戦争であった」と発言したことに触れ、それを理由に石破氏を総理にしてはいけないと話している。 https://www.youtube.com/watch?v=ZnafECoiDWE&t=227s

上島という人は、歴史を事実の集積であると解釈している。そして、GHQ史観は彼らの理解する事実に反していて、それを中国の記者に認めた発言をしたとして、現役政治家の石破氏を批判している。そこで、私はコメント欄に以下の意見を投稿した。

歴史の解釈変更は学者(世界中の)が行うべきです。しかし、石破氏の発言は現役の政治家としての意見でしょう。謝罪は、講和条約後する必要はないと思いますが、講和条約で合意した内容(戦争の動機や形態など)を否定する見解を、現役の(歴史家ではなく)政治家はできないと思います。あなたは歴史が分かっておられない。歴史はファクト(facts)ではなく、物語です。従って、勝者の歴史が残るのです。

それを認める代わりに我々日本人は生存権を得たのです。その祖父の代の涙の決断をあなたは否定できるのですか? だから、戦争に負けてはいけないのであり、負ける戦争をした(&戦争に導いた)政治家は靖国に祀るべきではないのです。

岡田英弘著の「歴史とは何か」くらい 読んでください。因みに、日本書紀は日本民族の歴史と言って良いのですが、facts(事実)ではありません。


2)昨日の投稿に追加します:

日本会議所属の方などがよく引用する、「マッカーサーも議会証言で、日本の戦争は自衛のためだったと認めている」という事実がある。しかし、マッカーサーは朝鮮戦争の際に、司令長官を解雇され、その時の鬱憤もあってあのような発言をした。その考えは、米国の歴史認識となっていない。

歴史解釈(関係する両国間)の修正は、勝者側の同意で可能となる。それには長い年月とそれまでの政治の進行、更に、歴史学者の知識の一般民への浸透が必要だと思う。一方、政治家の持つべき基本的姿勢を決めるのは、過去の名誉の回復も最終目標として存在するが、それよりも現在と未来の民族(国民)の安全と幸福だと思う。

上島氏が動画で以下のように発言している、「帝国主義の時代に、日本の大陸進出だけが「侵略国家」として追求されるのはおかしいのではないか」と、田母神氏の論文を引用して言っている。そして、「日本の政治家が歴史解釈を修正しようとすると、米国や中国はそれを「日本の軍国主義の復活」という言葉で、封じ込めてくる」と。そこで、上島氏は「何故でしょうか」と視聴者に質問している。

その答えに、上島氏はGHQの7年間にわたる日本統治をあげている。そのWGIP(占領軍の日本人洗脳計画)は、確かに日本人に過去の戦争に対する罪悪感を植え付けただろう。しかし、上島氏のあげた答えは間違いである。私の答は、日本が戦争に負けたからである。そして上島氏のグループの方々の”臥薪嘗胆すべき時に、負け惜しみを言う”姿勢を、愚かなことであると評価する。

上島氏らの勢力は、過去の歴史評価にこだわり、その時の日本の政治勢力に古い日本を引きずることを強いて、日本がまともな国家になることを妨害してきたとも言える。もし、日本がそのような右翼的な行動を取らなければ、そして、講和条約が認めた新しい日本として、古い日本の影を払拭して国際社会に参加しておれば、今頃は改正憲法の下で自衛軍を持っていた可能性が高いと思う。

何故、所謂右翼の人たちは、臥薪嘗胆できず、そのような長期の戦略が立てられないのか? 

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