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2017年5月21日日曜日

米国省庁連携機関による慰安婦等戦争犯罪の調査結果

このシリーズの第一回目はすでに書いた”性奴隷などなかったという米国政府の調査報告”である。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43277864.html この産経新聞の記事では信用できるかどうか分からないので、できるだけ一次資料に近づく努力をしてみたい。今回はその最初である。

上記新聞記事にはもとの史料は引用されていない。そこで検索して探したところ、それを含めた慰安婦問題に触れた米国発の記事が出て来た。それはミドルメディアの一種と思われるRocketNewsの2015年に出された記事である。それが、The IWG Report: Japanese Comfort Womenとの題で発表された記事で、以下のサイトにある。http://www.rocketnews.com/2015/03/the-iwg-report-japanese-comfort-women/

この中での記述はおおよそ客観的であり、慰安婦問題では強制連行にたいする疑問もとりあげている。次回にその概要を書きたいと思う。

その記事の中に、上記産経新聞の記事にあるオリジナルな文献の在処がかかれている。それが2000年12月にナチスの戦争犯罪資料省庁連携ワーキンググループ(Nazi War Criminal Records Interagency Working Group)から改組された、ナチス戦争犯罪及び日本帝国記録省庁連携グループ(Nazi War Crimes and Japanese Imperial Government Records Interagency Working Group)の最終報告である。

メリーランドにある国立資料館で閲覧可能なそれらオリジナルな資料は、膨大なためIWGでは二つのガイドとなる資料を作成している。一つは”電子資料検索案内(electronic records finding aid;1717頁)"でありもう一つは”日本の戦争犯罪資料研究:小論(Researching Japanese War Crimes Records: Introductory Essays;240頁)”である。

後者についても出来るだけ中身を紹介したいが、私の英語能力はあまり高くないので、英語が読める人は見ていただいた方が早い。ただ、キーワードで検索して見ることは簡単である。

後者のIntroductory Essayでは、慰安婦(comfort women)については24頁ヒットするが、強制連行(abduction)でヒットするのは一箇所であり、その文章は強制労働に関するののだけであった。つまり、Japanese abduction of Chinese forced laborers fromNorth China(p50)という文章だけであって、慰安婦絡みでは出てこない。

一方、finding aidの方では、comfort womenはなく、comfort girlは一つの文献が紹介されている。abductionは二箇所出て来るが、何れも韓国や中国とは無関係であり、comfort girlとは別の箇所である。売春宿(brothel)は11箇所出て来るが、これもabductionやcomfort girlとは 別のページにある。

以上、慰安婦関係で強制連行があったとする資料は無いという産経新聞の記事は信憑性があると判断される。

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