2017年7月7日金曜日

日本国が東北アジアで孤立しない為には、彼の大国と本質的な互恵関係を築くべき

1)北朝鮮のミサイル開発はいよいよICBMの段階に入った。射程は7000km程度であり、アラスカまでがやっとなので、ワシントンの住人への脅威にはならない。トランプ大統領にはこの問題を解決する知恵がなく、中国にまかせている。トランプが5年前に大統領だったなら直ちに解決したかもしれないが、自分の意思で動けなかった米国の指導者たちにはそれは不可能だったのだろう。

一方、ロシアと中国の両首脳は会談を行い、北朝鮮の軍事開発を形だけ非難するものの、まともな制裁をやる気配はない上に、米国による軍事力行使、THAADの配備、そして米韓の軍事演習にまで協調して反対している。つまり、北朝鮮の核保持国としての立場を両国とも完全に認めている情況である。中露の完全な協調関係は久しぶりである。

朝鮮戦争の休戦協定は現況では無効化されていると見るべきなので、米国の軍事力に備えて北朝鮮が軍事力強化に努めるのは、それなりに正当性がある。そこで、米国の大統領顧問であるキッシンジャーは、米国は軍事力で北朝鮮の政権転覆をしないと約束し、今回の危機を避けるという方向を進言しているようである。

昨朝のラジオ放送「おはよう寺ちゃん」において、元外交官の孫崎享氏は、「このキッシンジャーの発言をトランプは受け入れて、彼らの軍事開発の意欲を削ぐことが一番の方策だと考える」と発言していた。 https://www.youtube.com/watch?v=wX35-eRWcdg

私はこの発言の後に、「日本はどうすべきか」についての発言があるものと思っていたが何もなかったので、孫崎氏は真剣にこの問題を考えてはいないと思った。或いは考えても、答えが見つからないので、次の問題に移ったのかもしれない。

2)このままでは、北朝鮮はICBMやSLBM搭載型の核兵器を完成して、米国とその同盟国の重大な脅威となることは必至である。両兵器はイザとなれば米国本土の攻撃も可能であるから、米国の核の傘は日本にとって破れ傘になった。北朝鮮を承認していない日本は、核ミサイルの脅威に裸で曝されることになる。勿論、北朝鮮の友邦である中国の核ミサイル(東風21号)の脅威の下にある日本にとって、米国の核の傘は最初からあまり大きな意味がない。

モスクワ在住の北野幸伯氏(補足1)の今朝配信されたメルマガでも、米国が北朝鮮を攻撃するのは今だが、攻撃すれば(これは朝鮮戦争なので)韓国への反撃により100万人の韓国人が殺されることになるため、トランプは北朝鮮を攻撃出来ないと書いている。

韓国の文在寅政権は、北朝鮮と連邦制を組むという”解決策”を考えて既に実行中である。やがて米軍は韓国に駐留する理由がなくなり、米韓同盟は崩壊するだろう。それはトランプ大統領の当初の考えとも合致する。韓国文政権の進む道は、勿論、危険な尾根を渡るような道ではある。北朝鮮ではなく米国の各種工作が恐ろしいのである。しかし、世界史はその方向に進むとして、神はトランプを大統領にしたのかもしれない。

一方、日本はこの北朝鮮問題の当事国ではない筈(補足2)なのだが、最も大きな影響を受ける結果となるだろう。米国の最終的な支援は考えられない上に(補足3)、日本に備えがないこと、北朝鮮との国交がないこと、そして、朝鮮半島や中国は問題が生じるごとに、反日感情を煽ることで、国民の不満を逸らせる方法を取ってきたからである。

ここで、日本が憲法を改正して核武装をすれば、互いに核の脅威を相殺する形で東北アジアに新しい軍事的均衡が出来上がる。しかし、中国もロシアも韓国もアメリカも、それには大反対するだろう(追加1)し、その最初の一声で日本の弱腰政府は核装備を諦めるだろう。大国の反対を押しきる北朝鮮のリーダーのような迫力のある政治家は、日本には居ない。金日成、金正日、そして金正恩の様な姿勢は、独裁国家のリーダーしか取り得ない。中国でも毛沢東の時代(補足4)までだろう。

この道の先には、日本国民は破滅の日の始まり(補足5)をただ静かに待つ情景しかないだろう。事実は知らされないだろうし、前日まで平和だろう。しかし、既に資産家の海外移住が始まっている可能性が高いと思う。日本は、勝谷誠彦氏が書いた小説「ディアスポラ」のような状態になるだろう。つまり、日本人はチベットに住むチベット族のような立場になる可能性が高い(補足6)。

3)この様な情況で日本が取るべきなのは、独立国として体制を整えることが第一だが、それは北朝鮮の刺激を持ってしても出来ないだろう。中国や半島(朝日新聞など&NHK)、それに米国のスパイ(読売新聞系&霞が関アメリカンスクール)が多数日本の議会やマスコミに巣食っているからである。

突然、大きな決断が出来る優れた指導者が出たとして、その指導者が考えることは日本と協力関係を築くことが大きな利益になるような国を創ることだろう。鍵は中国と長い国境線を持つロシアにありそうだ。そして、その指導者は既に日本の舵をとっているのかもしれない。

ロシアのGDPは韓国よりも小さい。長い中国との国境線周辺では、経済的にも人口的にも中国が有利な立場にある。北極海航路の開設も中国は考えているという。もし、ロシアがシベリアをなくせば、ポーランド2個分程度の小国になるという。つまり、ロシアにとって中国の潜在的脅威は決してなくならない。現在の中国とロシアの蜜月関係は、米国向けの見せかけのものである。(日露関係改善が日本を救う可能性が高い:日ソ交渉に対する佐藤優氏の訳のわからない危惧 http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2016/10/blog-post_25.html

つまり、ロシアは日本という国を最も高く評価する可能性のある国だろう。高く評価するという意味は、自国にとって最も利用価値があるという意味である。ロシアにとってシベリア開発は最重要課題だろうし、それには日本のインフラ整備能力を投入出来れば理想的である。シベリア鉄道には新幹線技術が最もふさわしい。それに対して、石油と天然ガスのパイプラインによる長期安定供給の契約は、中東からのシーレーンに不安のある日本にとって非常に有利である。

障害になっている千島列島の領有権問題は、そもそも本来存在しない問題であるが、両国の第2次大戦の時の悲劇をかんがえれば、ロシアが日本にとって信頼出来る国であるとの証に歯舞群島と色丹島は返還すべきである。それが両国にとって、新しい関係を築く鍵と鍵穴である。日本国がロシアの今後の国防と経済発展の鍵を握るほどの重要な相手国になれは、それは日本国の国防そのものである。

一方、米国にとって日本は利用価値がある国というよりも、経済的に競合する国である。また、キッシンジャーやクリントンなどは中国に大きな利権(負い目?)を有している。南北朝鮮が連邦制に移行して、朝鮮戦争が終決したのなら、日本国が米国に基地を供与する意味は大きくない。つまり、中国と米国を二大国と考えれば、勢力圏の境目は第二列島線に後退するだろう。そのような情況下では、米国は日本に今後の大きな利用価値を感じないだろう。

もし、日露間の上記シナリオが進めば、米国の妨害工作は熾烈だろう。しかし、米国にとっての悪夢は、世界の覇権を中国に奪い取られることである。そして、中ソ分断を中国に肩入れすることで図ったニクソン・キッシンジャー型戦略が時代遅れであることに気づく時(補足7)、米国は日本やロシアと再び協力する体制を考えるだろう。

追加:1)米国は上記(3)のロシアと日本の接近を見て、日本に安保条約の一環として核兵器の持ち込みを提案する可能性がある。その場合、日本の首相は大変難しい判断を迫られることになる。(7/7/8:55追加)

=== 以上は素人の夢想を書いたものです。===

補足:
1)北野幸伯氏の本「クレムリンメソッド」世界を動かす11の原理は大変示唆に富む本であった。 http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2015/05/blog-post_23.html http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2015/05/blog-post_43.html
2)日本は朝鮮戦争の当事国ではない。休戦協定に署名した国を見ればわかる。当事国は、中国(義勇軍)、米国(国連軍を代表)、北朝鮮である。韓国もその意味では当事国ではなく、舞台提供者に過ぎない。
3)米国はこの問題を利用して、東アジアでの覇権の足がかりとしてきた。北朝鮮の承認はこれまで何時でも出来たのである。核兵器を開発しないことを講和の条件にすれば、核兵器開発は行わなかっただろう。
4)毛沢東の大躍進運動や文化大革命の時の様子は、中国での発禁本「ワイルドスワンズ」に詳しく書かれている。失われた命はそれぞれ数千万人と言われている。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2013/10/wild-swans.html
5)破滅の日は、北朝鮮ではなく中国の尖閣への漁民漂着で始まると思う。尖閣での漁民漂着後に救助の目的と称して、中国軍が上陸して居座るだろう。そこへの中国の基地建設が始まる時には、韓国は北朝鮮と連邦制をとっているだろうし、沖縄の米軍は居るかどうかは分からないレベルだろう。
6)勝谷誠彦著の小説「ディアスポラ」は原発事故か何かで、多数の日本人が亡くなり、生き残りの人たちも日本に住めなくなって、国連の斡旋により各国に難民として受け入れてもらうという話の筋であった。そのうちのチベットに住み着いた日本人が、チベット人と同様に威圧的な漢人の下で生きていく覚悟を決める話である。
7)これにはもう気付いている可能性大である。中国に二つのトラップで抱き込まれた米国の嘗ての要人たちの工作が、その事実が表立つのを防止している可能性があると思う。

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