2017年10月9日月曜日

東アジアの危機から世界の未来を考えるべき:今回の選挙をきっかけにして

1)日本固有の話:
今回の衆議院解散の動機は、安倍総理が北朝鮮問題について自分のとっている現在の政策に十分自信がもてないことだろう。安倍総理はこのまま北朝鮮に対して、米国が圧力を加えることに日本も協力するしかないと考えている。しかしその結果、日本の米軍基地のある都市に核ミサイルの一つや二つ落とされるかもしれない。それを自分の決断だけではなく、国民の決断の結果としたいのだろう。

日本は、北朝鮮問題を考える時に、それを国際問題や対米国問題と考えるのではなく、先ず自国の問題として考えるべきだと以前書いた。 https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43426703.html

米国と北朝鮮の間で戦われている(現在休戦中だという考えもある)朝鮮戦争が激化し、核戦争となった時には、日本でも数十万人の被害者が出る可能性がある。しかし、日本は韓国とは違って、米国(国連軍)と北朝鮮の間で戦われている朝鮮戦争の当事国ではないにも拘らず、何故か北朝鮮の標的になるような政策を安倍総理はとっている。全く理解できない。

安倍総理は、そして多くの自民党政府関係者は、朝鮮戦争というものを全く理解していないのではないだろうか。今回のケースで朝鮮戦争の休戦協定の話が全く出てこない。その協定を無視しているのは米国であり北朝鮮ではない。そのことの理解が、全く欠けているかもしれないと危惧する。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43393197.html

つまり、休戦協定の4条60項(補足1)に書かれているように、全ての外国軍の撤退と平和協定の話し合いを、3ヶ月以内におこなうように両政府に進言する(recommend)ことに、両軍は合意しているのである。この協定の記述を無視し、朝鮮戦争を謂わば冷蔵保存してきたのは米国である。http://sankei.dreamlog.jp/archives/53005564.html

日本国民は、国際的に孤立しているのは北朝鮮であり、正義は安倍政権が協力している北朝鮮への制裁強化にあると思っていたら大間違いである。50年後には、「北朝鮮のキム王朝崩壊の際、どういうわけか当事国でない日本の愚かな政権がワザワザ紛争に巻き込まれる道を進み、自国民に数十万人の死者を出した」と歴史に残る可能性がたかい。

今回の選挙では、運動中にその点を十分議論し、国民にしっかりと選択の論点を明確にしてもらいたい。 関連するロシアの新聞スプートニクの日本語版の記事も参考になるだろう。https://jp.sputniknews.com/opinion/201710054154239/

2)世界まで視野を広げて考えて見る

現在の日本は全てにおいて米国と密接な関係にある。特に、安全保障においては米国に完全依存していると言えるだろう。さらに経済においても、基軸通貨を持つ米国に逆らっては、非常に困難な状況に陥るだろう。しかし、密接な関係を持つことは、もし両国国民の利益が共通するならば、よりプラスの方向に世界を動かせるよう、日本政府も協力できる可能性があるということを意味する。

米国は最早、日本に大きな米軍基地を多数置く根拠となっている朝鮮戦争を必要としないのではないか。(補足2)日本の防衛には、さしあたり核兵器を持ち込み日本軍(自衛隊)と共有し、その後北朝鮮を承認し平和条約を締結するのである。日米両国は、中国との間でも密接な経済関係を有しており、もはや対立を深めることは互いの利益にならない。このような視点は就任直後のトランプ大統領がもっていたものである。

しかし、米国指導部の姿勢も徐々に変わってしまった。それに日本の政治家も無責任にも無知のままに、追随している。

なぜ日本の政治家はそのように安易な方向に流されてしまうのだろうか?それは、現在の日本の政治家は、戦略的思考とコミュニケーション能力が決定的に欠けているからだろう。(補足3)日米会議や他の国際会議で、自分の考えを述べるだけではダメである。それに対する議論を何往復も行い相手を説得するか、相手と自分で新しい第3の道を発見できなければならない。

今回特に言いたいのは、戦略的思考といっても戦争に勝つという戦略だけではないということである。そのような古い戦略的思考の時代はほとんど終わっている。これからは、「紛争や戦争を如何に避けるか」を考える戦略的思考が、極めて重要だと思う。それは、核物理専攻の連中の遊びのお陰で(補足4)、兵器が人類絶滅の性能及び規模まで進歩してしまい、戦争などしてはならないからである。

そのためには、世界の標準的思考法を大きく変えなければならないと思う。それは、「敵に勝って豊かに暮らす」という西洋の思考法から徐々に、「助け合いと節約で平和に暮らす」東洋的思考法へ変化させることである。それを、世界に提案すべきであるが、そのための経済学及び政治学を若い俊秀たちは研究課題とすべきである。(補足5) 素粒子物理学など、現在ノーベル賞の対象になっているような学問の時代は終わったのだ。

補足:
1)第4章第60項. In order to ensure the peaceful settlement of theKorean question, the military Commanders of both sides hereby recommend to the Governments of the countries concerned on both sides that, within three (3)months after the Armistice Agreement is signed and becomes effective, apolitical conference of a higher level of both sides be held by representatives appointed respectively to settle through negotiation the questions of the withdrawal of all foreign forces from Korea, the peaceful settlement of the Korean question, &c. http://worldjpn.grips.ac.jp/documents/texts/JPKR/19530727.O1E.html

2)これは、ブッシュ(父)大統領時代の駐中国大使のジェームズ・リリーの発言である。そのあたりのことを9月17日の記事で詳細に書いた。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43411999.html

3)つまり、政治家失格の人たちが現在の日本の政治家である。

4)アインシュタインの相対性原理は、理論物理屋の遊びが過ぎた結果の産物である。それが原子爆弾や水素爆弾の原理となったのだが、それを責めるのは間違いで、むしろ人類の運命と考えるべきだろう。科学とは、もともと知的な貴族(とその支援を受ける者)が究極の真理を探究する“遊び”であった。従ってパトロンは、音楽家など芸術家と共通している。20世紀になって、科学のパトロンが貴族から国家に変わり、その発展を速めた。その結果、人類の死滅までの時間が著しく短縮だれたのである。若い俊秀は、そこから人類を救う学問と具体化を考えるべきである。

5)補足4の続きだが、従来の経済学では世間で節約が流行れば、需要縮小でデフレ気味になる。一方、拡大生産と拡大消費のスパイラルが好景気である。また、国民国家的背景では、隣国と融和的な人は、愛国心に欠けており、安全保障上政治を任せられない。それらを全て解決する政治経済理論を提出できる、アインシュタインのような天才的若人が世界には何人も居るはずだ。彼らが、再生医学とか理論物理などの分野に進まないで挑戦すれば、解ける問題だと思う。

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