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2018年1月3日水曜日

ローマ法皇の核廃絶運動

1)毎日新聞配信の記事:
フランシスコ・ローマ法王は、原爆投下後の長崎で撮影された「焼き場に立つ少年」の写真をカードに印刷し、「戦争が生み出したもの」との言葉を付けて広めるよう指示した。ローマ法王庁(バチカン)が1日までに発表した。法王はこれまでも核兵器廃絶を呼び掛けており、改めて平和を訴えた。 https://mainichi.jp/articles/20180102/k00/00m/030/062000c
米軍の従軍カメラマン、故ジョー・オダネルさんが撮影した写真は、バチカンの広報を通じて、毎年1月1月に祝われるカトリック教会による「世界平和の日」に先立って配布された。

2)現在世界で行われている核廃絶運動の結果として、核廃絶が実現することはない。それは世界中の国が、核攻撃を受けないために核兵器を保持すべきと考えているからである。その核武装の論理は、カダフィ、フセイン、そして、金正恩らにより証明された。神に祈っても、世界が平和になるわけではないことも同様である。

世界史において、多くの地域の植民地化に大きな力となったのはイエズス会であり、その多くはキリスト教圏の国々により戦争を経て成し遂げられたことは周知である。そして、その後世界の政治を支配し核兵器の多くを所持しているのはキリスト教圏の国々である。

戦争が生み出したものを議論するのなら、その前に何が戦争を生み出すのかについての考えを示すべきである。それがないのなら、その写真を利用すべきではないだろう。

武器は戦争の原因ではなく、単に道具である。従って、上記のような明確な説明がない限り、その運動は核保持国の核独占を支援する"核廃絶プロパガンダ"だと、核を持たない国は解釈するだろう。その種のプロパガンダは、非核保持国の少年が、非核保有国であるが故に将来核攻撃を受けて、同じ姿で焼き場の前に立つことに繋がると思う。

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