2018年3月17日土曜日

日本は戦後最大の危機にある

現在、日本は戦後最大の危機にある。その中心にあるのが北朝鮮問題なのは、誰しも分かる。しかし、その危機を煽る背景として森友疑惑もあるとしたら、我々国民はどうしたら良いのか。(補足1)「福山さん、福島さん、立憲民主党の皆さん、野党の皆さん、日本国民の生命の安全を第一に考えて下さい」というしかない。

しかし、日米関係と同様、特定の人や政党を盲信しては身の破滅に至るかもしれないので、地道に北朝鮮問題に戻って考えてみる。丁度、事の本質を正確に議論していると思われるyoutube動画を見つけたので紹介したい。参議院予算委員会3月13日の青山繁晴氏の公述人を招いての質疑である。

1)3月13日参議院予算委員会において、有識者から意見を聴く公聴会が開かれた。青山繁晴氏はその中で、米朝会談について公述人として招聘された小此木政夫氏と前泊博盛氏の意見を聞いた。以下話の順序は、理解し易い様に入れ替えたので、実際の進行とは異なる。 https://www.youtube.com/watch?v=pmBP9urIGjI

その中で、小此木氏は米朝会談が間違いなく行われるだろうと語った。その理由として、「北朝鮮はそれに賭けている」という表現で、現在彼の国は相当危機的情況にあることを示唆した。素人ながら私も全体の様子から、全く同じ考えでこのテーマに関してブログ記事を書いてきた。(https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43590366.html;補足2)

青山氏は、小此木氏が「文在寅政権は親北政権というよりも、左派民族政権であって、基本政策は南北の統一である」と指摘していることに言及した上で、「トランプ大統領と金正恩の話が行われるのなら、核兵器撤廃ではなく(南北統一の場合不要になる)在韓米軍の撤退が第一(本当)のテーマになるとお考えでしょうか?」と質問した。

これに対して、小此木氏は「南北が現在のところ目指しているのは統一ではなく、共存だと思う」と答えた。つまり、在韓米軍の撤退を求めるという話にはならないだろうという意見である。続いて、米朝会談の結果として米朝和平の話が進む可能性があり、それは日本では衝撃的に受け取られ「日朝の国交正常化の話をしなくては良いのか」という議論が起こるだろうと証言した。(補足2,3)

また、核兵器の廃絶に関して、「短期的に北朝鮮からの核廃絶を考えれば米朝開戦以外にはないので、具体的にどのように折り合いをつけるかは、話し合ってみなければ分からない」(補足4)と答えている。また、同じく参考人であった前泊博盛氏は、「北朝鮮の核廃棄の問題は、“中国等の核保有国を含めて、この地域で核兵器に頼らない外交をどのように実現させるか”という大きな問題の一つとして、最後に残る」と答えた。

筆者は、前泊氏は“北朝鮮の核武装を現状のまま認めるという話になる”と意識してこの発言をされたのか判断しかねる。(補足5)ここでは議論は進まなかったが、この方向の先において日本がすべきは、日本も核抑止力を持つべきであるという議論である。この議論が出来る雰囲気に全くないのが、表題の「日本の戦後最大の危機」の一つである。

2)更に青山氏は拉致被害者の救出について、どのようにお考えかと参考人に聞いている。この点について、小此木氏は日朝国交正常化と拉致問題解決については、「小泉政権のときの(一部)成功もあり、日本の独自外交で達成すべきだ」と答えた。前泊氏も、基本的に日本が独自に交渉すべきだと答えている。

国会などで拉致問題が出るとき、筆者は何時も“何故、拉致被害者をどう救出するか”という問題の立て方をするのか不思議に思う。何度も書くのだが、国民を全く外交関係のない地域の人(或いは動物)に拉致された責任は、日本政府にある。国境警備や外交を正しく行って来なかったからである。

相手は外交関係のない北朝鮮であるから、外交関係を樹立するか戦争で奪回するかしか解決する方法はない。つまり、拉致被害者の問題は北朝鮮との外交関係樹立と別に考える問題ではない。(補足6)政治家も国民が理解できるように話すのはわかるが、本質を曲げて話すのは背信的である。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/41726113.html

更にこの問題について前泊氏は、「日朝国交正常化の話は、米国には余分な干渉をしないという約束を得て再開すべきである」と答えた。しかし、日朝国交正常化の問題は、米国の朝鮮半島政策と密接に絡んでいるので、これまでの米国政府を念頭においたのなら上記前泊氏の発言はあり得ない。

つまり、米国の伝統的政治勢力が東アジアの覇権維持のために朝鮮戦争とその休戦状態を必要としてきた。小泉政権のとき、日朝の国交正常化がこの米国の基本政策に合致しないので干渉したのである。しかしトランプ大統領はこの伝統的米国の政策自体に反対であり、本心で動けばそれ(日朝関係に不干渉)を聞き入れるのに何の抵抗もないだろう。

つまり、トランプ大統領は、全ての国家は夫々独自に国益を考えて行動すれば良いという考えであり、米国に伝統的なグローバル政治経済政策という米国一国覇権制に批判的である。一方、多くの米国の政治家や政府関係者は、ティラーソン前国務長官を含めて、その伝統的な勢力の中にいる。それが、トランプ政権が安定しない本質的原因だと思う。

従って、トランプ大統領の内心には、北朝鮮も一定の核武装をしても当然であるという考えがある。それを政治家や外交専門家は知らない筈はない。(補足7)その考え方に最も遠いのが、現在の日本の政治に関わる政治家や官僚である。その考えを、まるで火の粉をはたき落とすかのように嫌うのが、彼等米国盲従派である。ここからの脱却を考えているのが、安倍総理でありその近くにいると思われる青山繁晴氏だろう。そして、その応援団の中に居るのが上記馬渕睦夫氏らである。

その安倍外交に反対している勢力が、温存してきた森友問題の核心的部分を武器に安倍政権倒閣の攻撃を始めたと考えるのは、間違いだろうか。公文書を改竄してでも時の政権に盲従する公務員組織を持つ日本の姿は、もう一つの「日本の戦後最大の危機」であり、第1の危機の原因でもある。その2つの危機に挟まれて、日本国と日本国民は非常に危ない情況に追い込まれていると思う。

根本的な治療は無い。差し当たり、安倍総理が森友問題の核心にはないことを祈るしかない。長期的には、本音を喋る関西地方か中部地方に遷都すること、公務員採用法の新卒一斉採用という方法の廃止などを提案したい。新しい日本は、新しい人材でつくるべきである。一票の格差の完全撤廃を通して、薩長などの田舎の票田勢力から政治を取り返すことしか最終的に日本再生はないのではないか。

補足:

1)公文書改竄は民主主義の根幹を揺るがす事態である。そのような話があったのなら、何故もっと早くださないのか。今、日米韓が密接に連絡を取り合わなければならないときに合わせて、何故だしてくるのか。
2)米朝会談に向けて韓国側から出た北朝鮮側の考え、「北朝鮮に対する軍事的脅威が解消され、体制の安全が保障されるのなら核保有の理由はない」という文中の「体制の安全」を拡大解釈して、米朝会談を破壊したい人達、つまり対米完全従属派が日本に多い。テレビ出演度の異常に高い政治評論家の宮家邦彦氏も「北朝鮮は何も言っていない」と形式論に固執している。(補足7に引用した動画9:00〜)一方青山氏は、その考えを否定している。https://www.youtube.com/watch?v=IhsgcS7m-cQ
3)この国会質問は13日のことだが、その後16日午後、韓国文在寅との電話会談で安倍総理は日朝会談に意欲を示したと韓国側報道官から説明があったと報道されている。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180316-00000063-reut-kr
4)ジョン・ホプキンス大学が、米朝開戦がどの様な人的被害をもたらすかを試算したという。その結果は、ソールや東京などで死者210万人、負傷者770万人だという。https://www.asahi.com/articles/ASKB6560WKB6UHBI02J.html
5)通常の言語文化下であれば、前泊氏は「はい、北朝鮮は今回の会談の結果として核廃絶はしないと思います」と答えるだろう。何故、日本語でこのような答弁が可能になるのか?それは日本語表現が、話し手や聞き手の感情が大きく入る構造になっているからだと思う。このあたりについては、ブログやホームページに何度も書いてきた。山本七平の言う空体語と実体語への分裂も、日本語のこの特徴が関係していると思う。
6)拉致の被害にあった人は、戦争で捕虜になった人に似ている。戦争終結や講和と別に、捕虜救出問題を考える人は、政治家や外交専門家には居ないだろう。

7)「ティラーソンは、トランプは馬鹿だと言ったことを一度も否定しなかった」と、宮家邦彦氏は言っていた。宮家氏もそのように思っている米国追従派の一人である。小此木氏らの話の動画と以下の動画(9分以降)を聴き比べて欲しい。https://www.youtube.com/watch?v=fMyLNLA6ocA&lc=z23nh52hgviwulsxb04t1aokgwheldmnqorfyjy2ojlxrk0h00410
上記動画では、宮家氏は「役人の本音は自分の権限と組織を守ること」と言っている。この人は、それを本当に当然のことと考えているのだろうか。

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