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2018年6月12日火曜日

米朝首脳会談について:結局朝鮮戦争終結協議開始前の完全不可逆な非核化という合意はないだろう

今日は米朝首脳会談の日である。金正恩は一昨日シンガポールに到着した。金正恩が乗った飛行機は中国国際航空の飛行機であり、専用機は随行員や機材などを運搬したらしい。今朝の朝日新聞デジタルでは、「安全面を重視する北朝鮮と半島問題で存在感を示したい中国の思惑が一致した形だ」とこの件への言及がなされている。

この中国機の利用については、北朝鮮のメディアも積極的に報道しているようである。従って中国機の利用の意味は、単に老朽飛行機では安全に問題があると言うことでは無い。安全面への配慮は、メインな理由ではなく単にサブな理由に過ぎない。

つまり、金正恩は1994年の合意に似た合意をすることが、最も容易な道だと考えているのだろう。そして、それはトランプ政権の考えとは程遠いので、今日の会談では実質的には全くなんの合意も得られないと予想する。

このような文章を今書くのは、前回ブログ記事で紹介した藤井厳喜氏の「仮に」と前置きしたシナリオが間違いだったと思うからである。それに真面目に尾ひれをつけて考えた話は、全くの見当違いだった。 金正恩が仮にそれを望んでも、軍部を完全に掌握していないのなら、無理である。

金正恩は最も安易な道を選択したと思われるのだが、中国の全面的バックアップは米国の経済制裁の効果を緩めるので、今回の騒動は全くの無駄ではなかっただろう。その場合、トランプがまともな政治家なら、朝鮮半島分断の歴史が平和的に解消するという話も立ち消えになると思う。大山鳴動して鼠一匹で終わるのである。

そして、半島の火薬庫としての役割は益々大きくなり、中国が崩壊しないとすれば、朝鮮半島と日本を飲みこむまでその役割は解消しないだろう。米国はその頃、第二列島線をかろうじて維持しているだろう。その大きなウネリの中で、拉致問題なんか埃程度の重みしか無い。(補足1) 拉致問題が最重要な課題だという内閣など、日本人一般は早めに見限るべきである。

トランプは日米首脳会談のときに、米朝首脳会談で必ず拉致問題に言及するといった。しかし、その理由を「安倍総理の個人的関心事であるから」と言ったことを日本人は深く考えるべきである。https://news.yahoo.co.jp/byline/tateiwayoichiro/20180609-00086250/

以上は素人である日本の一有権者の意見です。それを考えてお読みください。

補足:

1)拉致問題は日本政府の大きな失策であると、以下に議論している。
https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43635118.html https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43631245.html

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