2015年5月25日月曜日

3000人の訪中団を率いた二階氏の習主席とのみっともない握手

自民党の二階氏が3000人を引きつれて中国を訪問し、習近平氏と会談した。習近平氏は安倍晋三政権の歴史認識を暗に批判する一方、訪中団のメンバーを「正義と良識のある日本人」などと褒めたたえたという。http://saigaijyouhou.com/blog-entry-6602.html 先ず二階氏には、上記サイトにある、みっともない写真が恥ずかしくないのかと言いたい(注1)。

周近平氏の思惑は容易に想像がつく。つまり、日本の世論や与党自民党を分断することで、安倍氏の目指す戦後の枠組みからの脱却を妨害し、同時に日米関係を分断することである。米国が日本との同盟関係を新しいステージに進める覚悟をすれば、日本は憲法の改正と自衛軍保持などを実現し、まともな国になることが出来るだろう。

しかし、従来の日米関係なら、日本の憲法改正は米国の賛意をえられないだろう。何故なら、戦後も安保条約下でも一貫して、日本国は米国の仮想敵国の一つだったからである。(注2)勿論、米国は日本が自衛軍を持つことに正面から反対はできない。しかし、中国や韓国の日本の歴史認識攻撃を裏から支援する形で、日本の憲法改正を妨害することになると思う。繰り返しになるが、日本国の異常DNAとでも言うべき憲法の改正が、戦後70年間出来なかったのは、米国が日本を信頼していなかったからだろう。

同盟関係にない隣国の弱体化は、何時の時代でも国益に一致する。日本の弱体化は、国際的に孤立させること、米国との同盟関係を崩すことで加速できる。中国が日本政府の歴史認識を執拗に攻撃する理由の一つは、日本を国際的に孤立させ、日本が米国の国是である人権、自由、平等などに反する国であると印象つけることにある(注3)。特別に日本軍の過去の行状が悪かったと腹を立てているのではない。そのように宣伝することで、中国人民の腹を立てさせることは出来ても、指導者達はその効果だけを冷静に計算しているだけである(注4)。

二階氏は、中国首脳のその戦略に100%協力しているように見える。安倍総理の親書を、会合の最中にカメラの前で、参加者の目に見える形で手渡したという。総理の親書は、二階氏のどのようなことばより重いことを忘れている様では、日本のしかも与党の政治家としては、あるまじき行為であると思う。

習近平主席が、自分を心底から歓迎していると勘違いしているとしたら、政治家としての知性に欠ける。中国の戦略は一つである。その一つの戦略から、現内閣への厳しい姿勢と、二階氏らに対する宥和的な姿勢が出てくるのである。そして、習近平主席の日本に対する姿勢が最近若干宥和的なのは、日米の関係が以前考えていたよりも、強固であると判ったからである。そして、戦略は不変である。二階氏は、自分が歓待されている原因が、習近平主席が憎々しげに言及する安倍総理の対米関係改善であると判っているのだろうか? そして、日本の与党を日本の国論を分断するという目的を持った笑顔であることが判っているのだろうか?
http://news.livedoor.com/article/detail/10149270/

注釈:
1)習近平氏が主席になる前に箔を付ける意味で、天皇と会見した際、彼は頭を殆ど下げず天皇陛下と対等の姿勢をとった。そのような場面など二階氏の頭には、うかばないのだろう。
2)北朝鮮が原爆実験したとき、素早く日本を訪問して日米安保を確認する儀式を行なった、ライス国務長官の姿を思い出す。日本国を同盟国として、信頼していないことが明らかである。米国がイザとなれば日本を防衛するという覚悟が明確でないから、その心中を見透かされる可能性をライス氏は恐れたのである。つまり、イスラエルなら賛成するが、日本が原爆を持つことには大反対なのだ。オバマ氏が、日本からプルトニウムを引き取りたかったのも同じ理由である。
3)もう一つの目的は、もちろん、自国民の不満の方向を逸らすことである。
4)何故そのようなことが言えるか? 彼ら指導部は、もっと近い過去(1968-1977)の大躍進運動や文化大革命の際、自国民にどのようなことが起こったかを知っている。例えば、M主席の写真が掲載された新聞紙を、人の見える前で再利用(芋かなにかを包んだ)して、当局により虐待された老婆のことが、ワイルドスワンズに書かれている。

1 件のコメント:

  1. 日本人として恥ずかしく、情けない。
    泣くに泣けない。

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