2016年9月5日月曜日

日本の報道機関:大本営発表しか流さない

G20が中国杭州で開かれている。日本での報道は少なく、しかも型どおりのものだけであり、世界の動向が気になる者が日本にはあまりいないのかと思ってしまう。例えば安倍総理はどのように空港に到着したのか、どのような迎えがあったのか、どこで初めて中国側の誰と握手をしたのか? そのようなところに、中国の現在の様子と日本への姿勢が現れると思う。

ワシントンポスト紙は、オバマ大統領が空港に着いた時、飛行機の出口に階段を取り付ける車が来ず、大統領は専用機の低い位置から階段を出して降りたと報じた。さらに、大統領の前に着いた外交官(protocol officers)がG20開催のための施設に入る時、中国側の当局者に止められ、「大統領はもう一時間くらいで到着するのだ!」と激昂する場面があったという。https://www.washingtonpost.com/world/obamas-china-visit-gets-off-to-rocky-start/2016/09/03/a188b2c6-71df-11e6-b786-19d0cb1ed06c_story.html(補足 1)

両国の関係は、表舞台で笑顔を作って握手する両首脳よりも、このような裏舞台での様子に反映されるのである。

一方、日本の報道は、安倍総理がどのように中国に迎えられたのか、ほとんど報じられていない。昨日のテレビニュースでも、全体写真のどの位置に安倍総理が位置しているのかが良くわからなかった。そのニュースでは、同時に伊勢志摩サミットで安倍総理が真ん中に立っている写真が目立つように紹介されていた。今朝の読売新聞でも、淡々と表面的なことのみ書いている。

日本の報道で問題なのは、外国での日本の位置が低いとか、日本の当局者が冷遇されているとか言った、ネガティブな情報を封じる傾向が強い。報道機関は見たまま、聞いたままを報じるべきであり、余分なフィルターをかけるべきでない。

ネットでおおよその知識を持っている私は、テレビ報道や新聞報道などほとんど信じないし、見たいという気などおこらない。日本の報道姿勢は、太平洋戦争の前後の時と全く同じではないのか?

補足:
1)YOUTUBE上で、この件中国側の言い分まで紹介されていましたので、引用しておきます。https://www.youtube.com/watch?v=WgHpGlydOwg(5日19:00、追加)

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