2017年2月25日土曜日

米国は北朝鮮を核保持国として承認するだろう

1)ワシントンポスト紙の配信記事によると、この3月中にでも北朝鮮は米国の元高官と両国の関係改善について話し合う予定とのことである。金正男暗殺事件がおこったので、北朝鮮代表団には未だビザは発行されていないが、3月中でなくてもこの話し合いが為され、トランプ政権との交渉に進む可能性が高い。 https://www.washingtonpost.com/world/asia_pacific/north-korean-officials-are-preparing-to-come-to-us-for-talks-with-former-officials/2017/02/19/3f853c04-f6a8-11e6-9b3e-ed886f4f4825_story.html?utm_term=.701cf5ede211

このニュースは田中宇氏のブログで知った。田中氏の分析では、北朝鮮に核兵器の保持を認めた形で、国家としての承認と平和条約の締結が行われる可能性が高いという。(http://tanakanews.com/170223korea.php)これは非常に日本にとって危険な方向だが、米国は、元々日本を第二の台湾ぐらいにしか考えていないので、あり得る話である。

その様な北朝鮮との関係改善の道筋は、オバマ前大統領に近いと思われる、ウイリアム・J・ペリー氏(ビル・クリントン政権のときの国務長官)の論文“How to Contain North Korea”(どのように北朝鮮を封じこめるか;2016年1月)において示されている。http://www.politico.com/magazine/story/2016/01/north-korea-nuclear-weapons-contain-213516

この時オバマ大統領も、北朝鮮に米国本土までを射程に入れないレベルで核開発を止めさせ、中東などへの核兵器の輸出をしないなどの条件で、国家としての承認を考えていたのかもしれない。何十年も前に米国がやろうと思えばできた朝鮮戦争の終結である。(http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43008331.html;2016/10)。

2)これまで、北朝鮮がトラブルメーカーとして存在することは、米国の軍産共同体にとって米軍を東アジアに配備する理由となるため利益となって来たとおもう。

朝鮮戦争の引き金が、当時のアチソン国務長官の「朝鮮半島は防衛ラインの外」という発言により引かれたことも、その考えを支持する。(勿論、制海権の話だという言い訳は用意されている。) 馬渕睦夫氏が著書「国難の正体」において、これら“朝鮮戦争の不思議”について書いている。

そして、朝鮮戦争が休戦となっても、北朝鮮が国連加盟国となった後にも、米国はいっこうに戦争を終結しようとしなかったことも、上記の考えを支持する。このことについては、既に先月ブログに書いた。「北朝鮮に核兵器を開発させたのは米国である:ロイターの記事」:http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42622974.html

この米国の戦略が、日本から数十人以上の拉致被害者が出た主なる原因の一つだと思う。日本国は以上のことを知りながらかどうかわからないが、拉致被害者を取り戻すために、米国に朝鮮戦争の終結を勧めるのではなく、逆効果である制裁に協力してきたのである。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42633569.html

今となっては、北朝鮮の核兵器は近い将来米国本土を射程内にいれるだろう。いよいよ危ないという頃合いを見計らって、米国は北朝鮮との和平を考えたのである。核兵器を持たせないようなフリをしながら、米国は原発技術を北朝鮮にあたえたことも犯罪的である。

兎に角、近いうちに米国の戦略は一貫しているというように見せかけて、北朝鮮と交渉を開始するだろう。そのときに中国の協力が必須なので、一つの中国政策を承認するということを安倍総理の訪米まえに通知したのだと、田中宇氏は分析している。

北朝鮮が核兵器を持ち、最終的に韓国と併合すると、非常に厄介な国がとなりに出来る。そして、その隣の核大国中国は、武力を背景に沖縄列島や小笠原を日本から奪い取る戦略を進めるだろう。そのときの中国が用いる口実については、既に先日書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43171854.html  しかし、米国の属国である日本は、米国のすることに文句をつけることなど出来ないだろう。

北朝鮮の核兵器保持を認めるということになると、国民は大騒ぎになるかもしれない。そこで、日本政府は国民を誤魔化そうとするだろう。その一つの方法は、核兵器など一日で出来るという宣伝を行うことである。実際、その宣伝を昨年何人かから聞いた。例えば安倍総理の勧めで自民党から参議院議員になった青山繁晴氏である。

かれは、youtubeでそのような動画を流したので、私が最低でも2-3年かかるとコメントを書いた。その結果、動画を削除した。(https://www.youtube.com/watch?v=ZUno2Lbrdfg)或いは、今後の戦略兵器は核兵器ではなく、もっと進んだ兵器が開発されると宣伝することである。(石原慎太郎:https://www.youtube.com/watch?v=U-z53jsnfDQ )

(冒頭の文章間違いがありました。お詫びします。26/am6:00; 以上は一国民の感想を書いただけです。其のつもりでお読みください。)

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