2017年3月3日金曜日

北朝鮮の体制転覆は暫くないだろう

1)前回の北朝鮮に関するブログ記事で、“この3月中にでも米国は北朝鮮高官と両国の関係改善について話し合う予定とのことである”と書いた。http://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43183556.html しかし、米国トランプ政権でのの産軍の力が強くなり、和平路線は消えたようだ。

この結論も田中宇氏のブログの受け売りであるが、田中氏がトランプ大統領の独自路線を過大評価して読み違いをし、今回の田中氏のブログはその訂正記事だったのかもしれない。http://tanakanews.com/170302military.php

また、現代ビジネス配信のニュース(2/27 am;週刊現代3月4日号)によると、(http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170227-00051039-gendaibiz-bus_all&p=1)オバマ政権末期の昨年12/17に来日したラッセル国務次官補が、オバマ政権後も北朝鮮政策は維持される(つまり話し合いによる平和解決などなく)と明言し、米国の意向は米中露による北朝鮮の信託統治であると政府高官に言ったという。その信託統治下で、北朝鮮のリーダーとなると考えられていたのが金正男であり、彼の暗殺は、それを察知した北朝鮮によるものだというのである。

この記事には、2013年12月に中国を訪問したバイデン副大統領により、中国に北朝鮮のトップ交代が提案されたと書かれている。北朝鮮対策を詳細(真剣?)に考えていなかった習近平は茶を濁した。その時すでに米国は、近いうちに張成沢は処刑されることを知っていたと書いている。

ラッセル国務次官補は留任してので、北朝鮮の信託統治案は未だ生きているだろうが、中国の賛意を得るのは難しいだろう。米国の提案に乗る場合、信託統治の中心には米国が常に存在するからである。3月1日から米韓合同演習が始まり、北朝鮮と米韓の間に緊張が高まっている。北朝鮮は中止されない限り、先制攻撃能力を高めると威嚇しており、韓国側も口先で応酬している。

北朝鮮は、トランプ政権への過激な口撃はさけているようであり、現米国政権に一定の期待を持っているようである。http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170301/k10010895201000.html?utm_int=detail_contents_news-related-auto_001

2) 一方、金正男のDNA鑑定ができないで、暗殺事件はうやむやに終わる可能性が出てきた。DNA鑑定するにはマカオに中国により囲われている息子から、サンプルを採取すれば、必ずしも息子のマレーシア訪問はしなくてよい。しかし、それができないのは、中国に反対があるからだろう。そして、マレーシア警察に逮捕されていた北朝鮮人は、嫌疑不十分のままに釈放されるようだ。

これで、暗殺されたのが金正男であることの最終確認ができないまま、事件の幕は降ろされそうである。それには、中国からマレーシアに対する圧力があったと考えるべきではないだろうか。

これらの事実は、暴れん坊の金正恩の北朝鮮が中国にとって迷惑ではないということを意味する。それは、国連で制裁決議をしても一向に中国からの制裁が進まないことでもわかる。つまり、中国の防衛線は38度線であり、その北側に米国の力が及ぶことなど北朝鮮の体制がどうあろうと、忌避するだろう。適当に暴れものであれば、それを制御できる中国の国際舞台での発言力は強くなるのである。

米国は、独自に(日韓の賛意はあっても)北朝鮮を攻撃するなどできない。あり得るのは唯一特殊な方法で、金正恩を暗殺することだろうが、一歩も外国に出ない金正恩を暗殺するのは大変難しいだろう。

要するに、これまで通り、最終的には爆発する風船を金正恩は更に大きく膨らませるだけであると思う。その風船を割るのは、おそらく中国だろう。米国はずっと前に朝鮮戦争の終結をすべきだった。東アジアに混乱の種を残すという、悪の報いは本来米国が受けるべきであるが、その時東に逃げ去るだろう。

その際に、第三次大戦にはならないと思う。米国も核戦争は望まないからである。その朝鮮有事の後、朝鮮半島は統一され中華秩序の中に入るだろう。そして、米国は東アジアに残留する力も理由もなくなり、日本は西太平洋の孤児となるだろう。中国と朝鮮にこれまで以上にいじめられ、領土と富を失うようになると思う。出来るだけ早く、日本独自の防衛政策を考えるべきであるし、そのために、国民に広く現在の脅威を、国際政治の真実を知らせるべきだと思う。

(以上は一国民の素人的感想を書いただけです。其のつもりでお読みください。)

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