2017年4月12日水曜日

北朝鮮の軟着陸(核抜きでの朝鮮戦争の終結)に米、中、日は協力すべき

一昨日の李克強中国首相と河野洋平元衆議院議長との北朝鮮問題に関する会談で、李克強首相は「朝鮮半島の非核化と安定、対話による解決が必要だというのが中国の一貫した考えだ」としたうえで、「中国と日本でともにできることがある」と話し、協力の必要性を強調したということである。今朝のモーニングサテライトでは、日本政府は米国にたいして、北朝鮮攻撃の際には事前協議をするように要請したと報じていた。戦争の足跡が遠くで聞こえる。

中国は北朝鮮との関係を、朝貢国の延長の様に考えてきたと思う。その密接な北朝鮮との関係は、暴れ者北朝鮮の監視役という国際的地位を得ることに繋がったが、その役割についての国際的な評価は、北朝鮮の核開発で非常に低くなっている。また、金正恩がトップになってからは、中国は仮想敵国のように言及されている。

また、中国は北朝鮮の地下資源にたいする支配権を重要だと考えているらしい。中国はこれらの利権を一旦考慮の外において、北朝鮮問題への国際的寄与を果たして欲しい。つまり、独立国の北朝鮮を育てる方向で、米国と協議すべきだと思う。北朝鮮と米国の関係は、戦前の日米関係に似ている。米国は、北朝鮮を陰陽両面から挑発し、北朝鮮が先制攻撃するのを待っているように見える。(補足1)

米国がすべきことは、朝鮮戦争を終結して北朝鮮を承認し、平和条約を締結することである。北朝鮮は当然、核兵器の廃棄と今後持たないことと、IAEAの定期的査察に合意することである。最も難しい問題は、北朝鮮の政治体制である。金正恩が自ら敷いた恐怖政治から脱却出来るように、この平和条約締結に相当の期間を取り、そのなかで広い範囲からアドヴァイザーを受け入れさせる様にすべきだと思う。

日本ができることは、小泉政権のときに一度トライしたことだと思うが、北朝鮮の承認と基本条約の締結である。その際に、小泉政権が予定した程度の経済協力が必要だろうが、それは米国との平和条約が済んでからの問題だと思う。この時、拉致問題解決という狭い範囲に目標を定めて交渉を行ったとすれば、それは根本的なミスであり、小泉氏は無能者に違いない。

これらの筋書きは、以前にブログで指摘したように、本来なら潘基文氏が国連の事務総長であったときに、国連が調整役を行うべきだったのだが、今回は米中と北朝鮮が話をまとめるべきだと思う。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/42389602.html

補足:
1)戦争は、そのまま景気刺激のための財政支出となり、米国のGDPを押し上げる。シリアへ発射したクルーズミサイルは合計50億円程度だというが、それはそのまま軍需産業の売上になり、GDPの上昇となる。今朝のモーニングサテライトでは、関係企業の株価が上昇していると言っていた。その中には、ロッキード・マーチンなど馴染みの名前があった。

追加:https://www.youtube.com/watch?v=9dpAKPNWg48 にある百田尚樹さんの解説を聞いてください。ついでに、コメント欄のMohkorigoriのコメントも読んで下さい。

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