2017年10月6日金曜日

ノーベル平和賞:ICANよりもふさわしい団体が日本にある

ノルウェーのノーベル委員会は6日、2017年のノーベル平和賞を、核兵器の非合法化と廃絶を目指す国際NGOで、今年の核兵器禁止条約成立に貢献した「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に授与すると発表した。 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00000082-asahi-soci

私は、この団体の努力は評価してもその成果は評価しない。それは、核兵器を持たない国と持つ予定のない国、核兵器の脅威から遠い国などで、核兵器禁止条約を締結したとしても、関係者関係国の自己満足に過ぎないと思うからである。つまり、その条約は現実問題として、核廃絶に役立たないと思うからである。

また、ノーベル委員会の決定に賛成できないのは、あの条約で核廃絶に一歩進んだという評価は、現実に核兵器の被害にあった人たち、被害に逢う危険性の高く恐怖をもっている国の人たちを、愚弄することになると思うからである。

その団体は、北朝鮮の核の脅威に晒された日本の安全保障に、少しでも貢献したのか?北朝鮮に出かけていって、核兵器の開発を止めるように提言したか?北朝鮮の核実験を批判しただけではないのか?http://www.icanw.org/campaign-news/north-korea/dprk-nuclear-test-raises-concerns-on-humanitarian-impact-of-nuclear-weapons/

米国にたいして、北朝鮮の核兵器の脅威に対して、何か出来ることを提案したのか?北朝鮮が核兵器を使うことをためらうとしたら、それは米国に強力な核兵器が存在するからではないのか。その様な核兵器の抑止効果も否定しようというのか?

ノーベル委員会は、授賞理由を「核兵器がもたらす破滅的な結果を人々に気づかせ、条約で禁止しようと草分け的な努力をしてきた」と説明したというが、それならそれを世界に昔から説明している広島と長崎の被爆者の会や、原爆資料館を作りそれを維持している広島市に授与すべきでないのか。また、小説「黒い雨」や同名の映画を政策した関係者の誰かに授与すべきだったのではないのか。

核兵器ができた以上、それは廃絶不可能である。人類は、その被害を最少にすべく、如何に核兵器と共存するかを考えるべきである。その方法として、最もふさわしいのは、権威ある国際機関が強力な核兵器を常時持ち、他国の核兵器使用に対する抑止力となることである。その国際機関の中心として、唯一の被爆国である日本が最もふさわしい。

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