2018年1月19日金曜日

雑談2題

1)フローとストック: フローとストックという言葉がある。流量と蓄積量という意味で使われる事が多い。会社の場合、一年間どれだけお金を稼いで、それをどこに投資したり長期債務の返済にあてたりしたかを示した書類をキャッシュフロー計算書という。そして営業純益というフローが蓄積されたのが、利益剰余金というストックである。

国家の場合は、プラスのキャッシュフローは税収や国営事業の益金などと国債発行により調達した金額である。マイナスは、社会福祉や軍備など様々な事業に用いた金額である。ストックは、固定資産や国債残高など債務である。ストックを仕分けた表が、貸借対照表であり、これまでの金の出処が債務(liablities)であり、その金がどのような形で存在しているかを示すのが資産(assets)である。債務=資産が貸借対照表の基本式である。

この両方、ストックとフロー、をみなければ国家財政の健全性は議論できないというのが、西部邁氏と藤井聡氏(内閣参与)の話であった。https://www.youtube.com/watch?v=6D3AX75K78w&t=113s そして、その話があまり良くないとしてコメントを書いたのが、数日前の記事である。その第一の理由は、西部邁氏は国民の貯蓄と国家(財務省)の債務をごちゃ混ぜにして議論していること、更に(それは西部氏の考えと同じなのだが)、藤井氏らの財政拡大派の意見は要するに国民の貯蓄はインフレで消失しても構わないという考えが根本にあるからである。

因みに、このフローとストックの関係は、色んな場面で出てくる。食べた食物がフローで、それが脂肪となったり筋肉となったりするのがストックである。フローの大きさは欲望により決まるとすれば、食べる前の食欲と食べている時の満足感は食べる速度(フロー)に比例する。数学の言葉で言えば、フローをFとすれば、ストックはFの積分であり、食べている時の満足感は、Fの微分だろう。 

それは人間関係でも言えるだろう。良い付き合いと、それにより築き上げた良い関係は、フローとストックの関係となる。(勿論、マイナスの関係も同様である)男女間、同性間、友人間、家族間、会社の付き合い、近所の付き合いなど、色んなバリエーションがあるが、夫々にフローとストック、フローの微分などを考えると、意外と人間関係の理解が深まる可能性がある。

フローとストックは、時間による微分或いは積分の関係にある。つまり、フローの積分がストックであり、ストックの微分がフローである。同様に、距離による微積分の関係もある。多くの文系の方が理解していないかもしれないのが、力とエネルギーの関係である。ある物体に働いた力を動いた距離で積分したのがエネルギーである。

このように理系の基礎的知識は、社会現象においてもその理解の助けになると思う。以上、下らないかもしれない雑談でした。

2)次に、非常に重要な日本の政局について書くが、この文章は米国の人向きではない。それは、最近の小泉元総理の脱原発の動きが気になるという話である。この動きは、日本から核武装の可能性を永久に排除する米国の策略に、”国賊小泉”が協力しているという事だろう。そしてこの政治運動は、米国が北朝鮮の核廃絶を諦めて、中距離核を残し和平の道をとる(と予想される)ことと関係していると思う。http://www.mag2.com/p/news/347302?utm_medium=email&utm_source=mag_news_9999&utm_campaign=mag_news_0119

米朝和平のとき、核武装の話が日本国内で出るだろう。その声が大きくなり実際にその選択を日本国民が考える前には、日本からプルトニウムを無くさなければならないと米国は考えていると思う。オバマ同様トランプも、日本が蓄積しているプルトニウムを引き取ると言うだろう。(補足1)

勿論、北朝鮮の和平後すぐに核武装の動きが日本で具体化する恐れはない。国民の多数は、原爆を落とした米国よりも原爆そのものが憎いという、訳の分からない知的情況にある。日本人の殆どは、原爆が数十万人を殺したという情報から、その決断をした一人の人間の存在を、そしてそれが「友邦」米国の大統領であるということが、どうしても信じられないのである。(補足2)

それはまた、唯一神を信じない日本民族の宗教観から来ているのだろうし、そのような宗教文化は他民族から酷い仕打ちを受けた記憶に乏しい民族のものだろう。原爆を戦争の道具としてではなく、霊を持った存在のように感じてしまうのは、短く言えば太古からの平和ぼけが原因の一つだとおもう。(補足3)

それどころか、中途半端な知識を得たために、国民は原子核や放射線などの言葉にまで強烈なアレルギーを示す。それが抜けるには、北朝鮮或いは中国やロシアによる核兵器を用いた脅しや攻撃が具体的になるまで、相当の時間がかかるだろう。米国や周辺諸国は、その時までにプルトニウムが持てないように日本を導いておけばよいと考えているだろう。

日本国が将来に亘って存在するためには核武装は必須であるという、伊藤貫氏や片岡哲哉氏(「核武装なき改憲は国を滅ぼす」の著者)の考えは正しいと思う。例えば、これも西部邁氏が登場する動画だが、伊藤貫氏らとの討論を聞いて貰いたい。https://www.youtube.com/watch?v=2JV_UPDjW0U&t=665s

もう一つの狙いは、安倍政権潰しである。小泉元総理の脱原発の動きが定着した場合、その是非を問うのが次回の総選挙の争点になる可能性が高い。その場合、自民党の中の国会議員を父祖からの家業だと考える層が、安倍おろしに動くからである。

米国は、安倍政権の長期化を警戒し始めたのだろう。小泉と細川は国賊である。細川は祖父近衛文麿と同じく、日本潰しを扶ける役割を買って出たのだ。

(過激な言葉使いで申し訳ありません。「素人のくせに」という反対意見を期待しています。)

補足:
1)原爆にはウラン型とプルトニウム型がある。高純度のウラン235を得るには、遠心分離機を何段にも用いてやらなければならない。それよりも、原発から得られるプルトニウムの化学処理による抽出の方が簡単だろう。勿論、完全爆発がプルトニウムの方で難しいが、それは技術の問題である。
2)戦勝国米国が敗戦国日本に進駐したとき、日本国民の多くはむしろ歓迎した。それは、大切な家族を兵隊に取られ無駄死にさせずに済むからであった。その後の米国の政策は計算しつくされており、日本国民は全て(私も含めて)親米にした。その日本国民の意識は、米国だけでなく、戦時日本政府(それを敢えて薩長政府と言いたい)と、戦後吉田自民党政府の三者の合作である。
3) I CANとういグループが、核保持国の核兵器独占のための工作を請け負っているのか、それとも日本人的な核兵器アレルギーなのか分からない。善意に解釈すれば、日本人と同じように平和ボケの一種なのかもしれない。平和が長く続けば当然平和ボケも多くなるのが人間の常だからである。ただ、ノーベル財団があるスウェーデンで、戦争に備えよという声が上がっているというのだから、ノーベル財団には皮肉の一つも言いたい気持ちでいっぱいだ。https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180118-35113335-cnn-int

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