2018年2月18日日曜日

北朝鮮問題を議論するなら、日本の将来の核戦略も一緒に議論すべきである

NHK日曜討論を、事情があって最後の数分だけ視聴した。北朝鮮の核問題についての考えを一人30秒で最後に喋って番組が終わった。そのなかで、本来肝心な日本の対応として、何も具体的なものは無かった。それが本当に意外でありそのまま見過ごせないと思ったので、一言ここに書く。彼等は本当に、この種の番組に出る資格があるのだろうか。(補足1)

つまり、日本が議論すべきは、米国と北朝鮮の関係の詮索、韓国と北朝鮮の関係の観測などではない。北朝鮮の核問題は、日本にとっては核戦略の問題であり、日本の独自核武装論を除いて議論しても仕方ないのである。昨年秋のBSフジのプライムニュースで石破氏による4つ日本の核戦略が紹介されていた。https://www.youtube.com/watch?v=xCEOu6epepY

中国も米国もロシアも、北朝鮮の核武装をどう解除するかを考えながら、日本の核戦略に対する動きに注目していると思うのである。つまり、日本の政府や国会において将来の核戦略の話が全く生じないのであれば、そしてただ米韓朝の動きを観測しているだけなら、時間はかかるが核武装した統一朝鮮ができるだろう。それはコンドリーサ・ライスが昨年示唆したシナリオである。http://rcbyspinmanipulation.blogspot.jp/2018/01/blog-post_6.html

それにもかかわらず、日本政府はそしてそのまわりに居る人達、例えば今日のNHKの日曜討論の出席者達は、米国と北朝鮮、韓国と北朝鮮、韓国と米国の関係ばかり議論している。ひどい外交音痴が外交評論家を名乗っているのではないだろうか。

拉致問題を出しているピンぼけ評論家もいたが、外交で解決できる問題であったのは、小泉内閣の時が最後である。今の時点でそれを解決する手段は、原則論としては北朝鮮との軍事衝突を覚悟の折衝以外にないと思う。そのためには、日本の核戦略の議論をまずすべきであり、それ以前に何を議論しても意味がない。(補足2)

日本が現時点ですべきことは、核武装した統一朝鮮が出来上がることを前提に、独自の核戦略をたてるべく、周囲の大国と話し合いを持つことであり、安倍内閣にそれが出来ないのなら、例えば石破内閣と交代すべきであると思う。

補足:

1)最後の30秒のまとめの話は、それまでの議論のエッセンスである。したがって、そこからそれまで話し合われた内容が大凡わかるとの前提で本文を書いた。
2)自国民を拉致されても、それに防衛力を使わないのでは、国家としての体を為さない。憲法前文および憲法9条を全面改訂に反対する人たちには、「拉致被害者は見捨てることになるが、それが正当だと考えるのですね」と念を押すべき。

(13:20編集&補足2追加)

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