2018年3月15日木曜日

公文書改竄は命令系統を外しては行い難い:森友問題

公文書偽造(森友学園用地売却に関する決裁書)に関して、藤井聡内閣参与が怒っている。しかし、その偽造の動機や発生メカニズムなどについては語らずに、ただ怒っている。理系人間が生まれつき持つ、政治&歴史音痴の典型的症状である。https://www.youtube.com/watch?v=WEtRbtFzIyA (補足1)

森友問題は、最終的に内閣官房まで燃やすだろう。独裁国なら別だが、大火事で何故か火元だけ焼け残ったなんてありえないのだから。つまり、当時財務省理財局長の佐川氏などが知らないうちに、文書の書き換えが起こった筈がない。先日自殺した近畿財務局金融監督第三課上席調査官の赤木俊夫と言う方は、「本省の指示で書き換えに関与した」というメモをのこしていたという。
http://newsplusalpha.net/archives/7696518.html
https://brandnew-s.com/2018/03/09/akagitoshio2/

もしそれが真実なら、その指示は組織の命令系統を下って赤木氏に至っただろう。何故なら、誰だって違法行為は身の破滅に繋がるので、やりたくはないからである。国家公務員なら、公文書改竄の罪は知っている。それを行うのは、自分の身の安全を保障する何かがある場合である。それは、通常業務の場合と比べて上司の命令で行うことが実証可能な場合である。公務員という職種の取得は、身分の安定が唯一と言っていいくらいなのだから。

仮に違法行為の決済文書の改竄の指示が、佐川理財局長から直接来たとすると、「先ず、上司に指示を出してください」と言って躱せることができる。したがって、上の組織図にあるように近畿財務局長、理財部長、金融監督第三課の系統を下った指示の筈だと思う。その系統を外れて、そのような重罪となる(補足2)可能性の指示は伝達できないだろう。

そのように考えると、その最初の指示が出せるのは財務大臣ということになる。国会答弁に合わせるように最初からデザインされた公文書改竄だろう。時間の前後なんか関係ない。そして、佐川氏はその組織の功績により、国税局長に出世できたのだろう。

佐川元理財局長の罪が問われるのなら、当時の財務大臣と近畿財務局長こそ、先ずその責任を問われなければならないと思う。

何故、赤木上席調査官は自殺したのだろうか。この疑問は残る。おそらく技官なのだろう。組織の命令に従うしか、何も為しえなかった自分の不名誉を雪ぐためのものなのだろうか?それは今後明らかにされるだろう。

この問題が再燃したように見えるのは、検察庁特捜部のリークだという話が佐藤優氏によりなされている。よくわかる説明である。https://www.youtube.com/watch?v=GNV3LIEnJks

補足:

1)最近のブログに書いたように、現代は歴史というゴミ山の上の楼閣に過ぎない。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43572309.html 公文書偽造(改竄)にそんなに怒るのなら、古事記や日本書紀などの歴史の偽造についてはどう思うのか。まさか、日本つまり大和朝廷の歴史は、2600年前に遡るということを信じているのだろうか?
2)この重罪という点は、藤井内閣参与の考えの通りである。近代民主政治の基礎の基礎が、公文書の保存にある。しかし、その保存の原則が日本にはない。佐川理財局長が国会で答弁したように、「契約成立をもって、決済文書の役割が終わる」という詭弁というかインチキがまかり通る国である。

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