2019年12月4日水曜日

米国で証明されたトヨタやホンダの車の耐久性

トランプ大統領は米国の車が日本で売れないことを、貿易不均衡の一つに挙げているが、日本人が米国産の車を買わないのは、満足できないからである。(補足1)つまり、米国の車メーカーが、日本人の求める車を製造し、販売していないだけである。一方、日本メーカーは、米国において米国人が求めている車を製造し販売している。

その日本車の“長所”の一つは、おそらく故障しないことだろう。その結果、新車購入後15年以上元のオーナーが保有し続ける車の上から10位までの全てが日本車である。これは以下の米国のサイトでの統計の結果である。https://www.iseecars.com/cars-people-keep-longest-study#v=2019

上記記事では、その一位がトヨタのHighlanderで、写真でみた印象では、おそらく日本のトヨタ・ヴァンガードのようなSUV車だろう。この車は18.5%の保有率である。中古車の購入者の保持も入れた場合、15年以上動き続けるHighlanderの%は、ずっと高くなるだろう。

私は、トヨタの社員でも株保有者でもないが、この日本車の特徴は、日本の工業技術が産んだものであり、日本の誇りの一つである。この頃は儲け第一主義が蔓延りだしたが、本来、他人の役に立つものを作り販売することが、日本の製造販売業の文化である。それが空気のように当たり前に日本社会に存在して居た(又は居る)。それは大きな日本の資産であり信用(credit)である。

因みに、中古車のネット販売のサイトを見つけ、このHighlander(limitedというタイプ)の価格をみた。2013年製(つまり、6年落ち)の65350マイル(約105000km)走ったのが、なんと16500ドル(役180万円)で売られている。更に、同じタイプの2008年製で、走行距離132202マイルの車が9533ドル(約104万円)であった。この両者の差をとると、5年間で58000マイル走る際に支払う車本体の代金が、76万円だったことになる。 https://www.iseecars.com/used_cars-t5989-used-toyota-highlander-for-sale

つまり、1リットルのガソリンで仮に9.3km走るとすれば(本当はもっと短い距離だろう)、1万リットル消費する。アメリカでもリットルあたり76円位(日本では130円ほど、ハイオクなら150円位)は支払うだろう。本体価格と比較して、エネルギー代と同程度或いはそれ以下の機械は、自動車位しかないだろう。別の表現では、この車で1日52km走って、422円支払ったことになる。これがレンタカーの原価だとしたら、それは物凄く儲かる商売になる。(補足2)技術の極限、State of the art、だと思う。

因みに、米国においてこのタイプの車で人気が高いのが、韓国のHyundai(現代自動車)、Kia(起亜自動車)である。 同じサイトで、SUVだけのリストがあった。それが、次のテーブルである。

ここには、ヒュンダイの車が9位、キアの車が10位にランクインしている。このデータから想像すると、耐久性は、トヨタやホンダの車に劣るように思う。

補足:

1)スタイル、価格、耐久性の他に、日本では燃料消費量が、車を買う際の大きな決定因子である。それが考慮された車なら、GMやFordの車は日本で売れると思う。スタイルは一般に日本車より良いし、ブランド力もある。外国車としての価格は欧州車よりもむしろ安いだろう。 2)一例だけ拾い上げて、ここまで言うのは、本当は科学的ではない。本来、最低でも20位のサンプルをとって、標準偏差を示すのが科学的姿勢である。本格的なデータ解析の結果ではないことをお断りしておく。

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