2020年3月19日木曜日

日本は法治国家ではない:森友学園問題で自殺した事務員家族の提訴は成功しないだろう

日本は法治国家ではない:森友学園問題で自殺した公務員家族の提訴

 

一昨年の今頃、森友学園問題や加計学園問題など、安倍総理夫妻と友好関係にあった方々へ便宜を図ったと疑われる事件についての野党の追求が国会を占拠していた。幼稚園児に教育勅語を暗唱させる教育をしていた森友学園が、安倍総理夫妻の知遇を得て、新たに国有地を殆どただ同然で入手し、小学校を建設するという話になったという件である。

 

それに、近畿財務局や財務省理財局が協力し、その候補地の払い下げのために、ゴミが詰まっている土地であり、実質価値が無いという書類を作成した。その書類の為のゴミ撤去作業の見積書作成に協力したのが、田中造園土木という会社だが、そこの社長が昨年春に死亡した。自殺だと言われているが、詳細は私にはわからない。

 

その問題が、2017年2月に朝日新聞に掲載され、国会で激しい議論となった。そこで、その決済書類の改ざん問題が、国会で取り上げられたと記憶する。その改ざんを命令したのが、時の理財局長の佐川宣寿氏である。その土地の売却を担当し、財務書類の改ざんを担当させられた近畿財務局金融監督第三課上席調査官の赤木俊夫と言う方が、その後自殺した。地検の聞き取りを受けた晩のことだったという。

 

これだけの事がありながら、検察は事件化しなかった。この時、赤木氏は遺書をのこしていた。昨日だったか、その遺書が遺族により公開され、そして詳細はわからないが、遺族は国などを相手取り、損害賠償1億円あまりを要求する裁判をおこした。仕事に悩み自殺したとして、労災は認められているが、損害賠償請求は却下されるだろう。

 

何故なら、それが認められるには、国などに落ち度がなければならない。しかし、日本の裁判所、特に最高裁は、行政に忖度をするのが常であり、遺族が期待する論理的な判決にはならないだろう。統治行為論なる訳のわからない言葉を持ち出して、三権分立の原則を無視してきたのが、日本の裁判所である。それが、言語と論理を軽視する政治文化を作ってきた。

 

この事件については、私は何度もブログに書いた。違法なことであっても、総理大臣が絡んでいると、官僚上層部は忖度をして、書類の改ざんでもなんでも行う。実際その功績からか、佐川氏は理財局長から国税局長に昇進し、退官した。どうせ、何処かに天下りを繰り返し、高給と退職金をもらっているのだろう。

 

この8億円値引きのプロセスに、何も違法性はないとして、多くの右翼系評論家などが宣伝したこともあり、結局自殺者(詳細はわからない)2名を出したものの、森友学園の園長が偽証罪にとわれただけで、事件は雲散霧消した。官僚と政治の癒着を示す、最も酷い例の一つである。

 

以下に関係記事のサイトを書く:

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516299.html (森友学園事件再考)

その他、3月12日—3月25日までの間に数件投稿している。

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