2020年3月21日土曜日

新型コロナ肺炎の致死率が韓国で低いのは、クロロキン投与の結果か?

副題:亜鉛イオンが新型コロナ肺炎に有効ならば、効果的で副作用の少ない高選択性イオノフォア探しを行うべきでは

 

以前にマラリヤの薬であるクロロキンが新型コロナ肺炎に有効であるという話のyoutube 動画を紹介した。 https://www.youtube.com/watch?v=U7F1cnWup9M それに引き続いて、その療法には、深刻な副作用があることも続いて紹介した。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12581585890.html

 

そのメカニズムは、ウイルスが増殖するために必要な、RNA依存性RNAポリメラーゼ(RDRP)の活性を亜鉛イオンがブロックすることである。その同じ趣旨の別人による動画を、今日たまたま見た。https://www.youtube.com/watch?v=BIymfznD7YA

 

効果を示す実験を含めて、わかりやすい解説がなされている。それは、ほとんど以前見た動画と同じ内容であり、私にとっては復習だったからだろう。その根拠を示す実験結果もしっかり示されていた。

 

まず、最初に紹介されていたのは、韓国でのCOVID-19肺炎の罹患者の低い致死率である。(補足1)そしてそれとの関連で、韓国の内科医らは、このコロナ肺炎治療のガイドラインを作成していることに言及があった。(既にこれは、上記12日の記事で紹介していた)韓国の対策は、WHOでも高く評価されているので、日本も参考にすべきである。

 

そのガイドラインは、Korea Biomedical Reviewという雑誌に掲載されており、以下のネット頁で見る事が可能である。要するに、HIVの薬であるlopinavir/ritonavirとかいう薬と、マラリヤの薬であるクロロキンの併用である。(補足2) http://www.koreabiomed.com/news/articleView.html?idxno=7428

 

上記のブログ記事でも書いたように、クロロキンの副作用はかなりキツイので、重症者のみを対象にしている。

 

PLOS ONEというジャーナルに2014年10月1日に発表された「Chloroquine is a Zinc Ionophore」と題する論文で、亜鉛イオンの細胞による獲得濃度を、クロロキンの有無で比較している。

 

そこで紹介されていたのは、卵巣がん細胞を用いたクロロキンと亜鉛の投与の効果を示すグラフ等であった。下の図で見る限り、クロロキンはたしかに亜鉛イオンの細胞内への透過を促進する役割をはたしているようである。https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0109180

 

クロロキンは元々マラリヤの薬である。マラリヤ原虫の繁殖を防止する効果が、亜鉛イオンの細胞膜透過と関係ない可能性がある。もしそうなら、COVID-19治療薬として、ゼロからイオノフォア抗生物質を含むイオノフォア剤を探す研究も進めるべきではないだろうか。

 

 

上記論文のデータ(A 右の白い棒グラフ)では、クロロキンが無くても、高濃度の亜鉛剤服用で細胞内亜鉛濃度を増加させることが可能である。クロロキンの副作用がキツイのなら、亜鉛だけの投与でも、COVID-19 肺炎に効果があるのではないだろうか?

 

追補; 日本ではアビガンが厚労省からも宣伝されている。アビガンはZnイオンと同様に、RNA依存性RNAポリメラーゼの活動を阻害するが、機作が異なるようである。クロロキンと同様に副作用がキツイという。日本の一部の臨床医がクロロキンを採用しているようだが、一般的ではない。日本の政府&官僚組織は、有識者会議(恣意的に人選でつくっている)に何かを言わせて、それに沿っているフリをして、自分たちの思う通りに政治を行い、且つ、官僚の利権拡大に大災害も利用している。有識者会議が全くマスコミに報道されず、隠れた存在なら、総理の私設補佐官的で憲法に抵触しない。しかし、政治の方向を民意の誘導とともに決定する道具として用いている実態は、憲法の精神に反する。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2020/01/blog-post_23.html

 

補足:

 

1)今日朝のJohn Hopkins大のCOVID-19 統計のサイトのデータを用いて計算した、上記私のブログで定義した死亡率1と死亡率2(従来の定義)は、日本では(16.2%; 3.1%)、韓国の場合は(5.6%; 1.1%)である。全世界(中国湖北省を除く)平均では、(31.7%; 4.9%)である。確かに、韓国の致死率は圧倒的に低い。

 

2)このHIVの薬の投与は、それほど或いは誤差の範囲の効果しかないことが、極最近のNew England Journal of Medicineに掲載されたようである。

https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2001282

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