2020年4月6日月曜日

新型コロナ肺炎対策:ドイツに学ぶべき点

今朝の立川しらくが司会するグッドラックと言うテレビ番組で、今回の新型コロナ肺炎(COVID-19)に対するドイツの優れた取り組みを紹介していた。ドイツは、大流行のフランスやイタリアと接し、かつ、シェンゲン協定により自由に人々が移動できるという悪条件にも関わらず、両国と比較して死亡者も死亡率も圧倒的に低い。

 

例えば、人口100万人あたりの死亡者数では、イタリアの263人、フランスの124人と比較して、ドイツは19人である。その理由は、①PCR検査を出来るだけ多く実施して、陽性者に外出をしないように要請し、致死率の高い高年齢者への感染を防いでいること、そして、②大病院がCOVID-19重症者の受け入れ体制を整えていること、③ホームドクターが相談窓口となって、電話で症状を聞くなどの方法で、病院が混雑しないようにしている。(大病院では、ホームドクターの紹介状が必要である。)

 

更に、④ベッド数は日本より若干少ないものの、ICU(集中治療室)の数は日本より一桁多く、COVID-19重症患者への対応が準備されていることなどが挙げられる。ICU一室を設けるのには、約500万円程の投資が必要なので、日本ではドイツより圧倒的に少ない。

 

テレビでは、レジに並ぶ人が近くならないように、取るべき間隔が線を引くことで示したり、待合室などで、間隔をあけるように、椅子の半分以上に着席禁止マークをつけたりしてある。緊張感は日本より遥かに高い。

 

以上のドイツの体制などから日本が学ぶべきことだが、現在の対策として、以下の事が考えられる。PCR検査の実施体制の整備は急には出来ないので、抗体検査などをもっと取り入れるべきだろう。そして、感染し保菌していると考えられる若者に、外出自粛を要請すべきだろう。

 

それ以外は、日本の現在の方法でやるしかない。昨日都知事が言ったように、軽症者は病院からホテルなどに移り、重症者にベッドを開ける事で、大病院を重症者中心の治療に向ける。これは前ブログに書いたように、超法規的措置の匂いがする。しかし、日本という国の現状を考えれば、せめて首相の緊急事態宣言の下でやってもらいたい。更に出来れば、集中治療室的な場所を、人工呼吸器などを調達して増加させるべきである。

 

人工呼吸器の件は以前書いたが、例えば獣医系の病院等に依頼して、人工呼吸器を犬や猫から一時人間が借りること、人工呼吸器に分岐管をつけて複数の人が使うことの工夫をして、重症者の増加に備えるべきだろう。

 

ドイツから学ぶべきことで将来実行すべき改革としては、先ず、個人病院や総合病院の役割分担をすることが大事である。そして、オンライン診療やオンラインカルテの導入、それら医療に関する個人情報を医療機関に開放することが必要だろう。

 

ホームドクターは、地域の中で探さなくても、オンライン診療であれば、広い範囲から総合内科的な医師を選びうる。現在、医療は専門医制度が広がっているので、近くの専門医ではホームドクターとしては不安である。自分の医師は、自分が選ぶことを原則とすべきだろう。

 

オンライン診療を取り入れれば、最初に掛かる医師から、専門医への紹介状はカルテが開放されていれば非常に簡単である。そのようにすれば、大病院はICUや大型の検査装置(MRI、CT、PET)などを充実させることで、最初にかかる総合医との役割分担を明確にできる。マイナンバーはここでも役立つだろう。

 

プライバシーの問題や国際的なネットハッカーの問題などがあるので、ネットも、国内ネットと国際ネットの2つを持つことが大事ではないだろうか。光ケーブル網の一つを、国内ネット専用にできないのだろうか? 専用のウエブブラウザで済ませる方法が可能なら、それでも良いと思う。(以上)

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