2020年9月8日火曜日

国会議員にネットでの討論を義務付けて、不適格者は落とすべき:拉致問題を例に解説する

自民党議員には既に二世三世議員が多い。中には、幼少期から政治家である親を見て、優秀な政治家に育つ場合もあるが、それはおそらく100人に1人いるかいないかだろう。ちょっと賢い人なら、自分の実力を考えて躊躇う人も居るだろうが、饅頭屋が家業を継ぐ感覚で、引き受ける人が殆どだろう。

 

現在大臣をやっている人にも、首相や副首相を始め、かなりの二世三世四世議員がいる。リーダーと元リーダーの他にも、将来のリーダーとなるべく中心的な閣僚を務めている人もいる。その一方、期待をもっぱら知的に洗練されていない方々から集めている人もいる。

 

永田町は実力だけで動く世界でなく、悪貨が良貨を駆逐する場合も多いので、選挙の段階で送り込む人材を選ばなければならない。つまり、一旦議員になっても、不適格者は振るい落とすべきである。このネット社会の特徴を活かし、全ての代議士にランダムに選ばれた複数の組み合わせで、ネット討論に参加することを義務付け、それを有権者が観て、投票する候補選択の材料とすると良い。

 

議題は国民から募集し、希望の多い議題から採用すれば良い。国会議員からランダムに5人ほど選び、5回ほど合計25人ほとに議論してもらう。勿論10回、50人位でも良い。司会とアシスタントは、関係が深い内閣各省庁のトップなど二人位に担当させる。そうすると、参加した議員とともに大臣の実力も明らかになる。

 

例えば、「拉致問題を解決できないのは何故でしょうか」という議題が国民から多く出されたとする。司会とアシスタントは、国家公安委員長(担当の国務大臣)、防衛大臣、外務大臣、法務大臣、拉致問題担当大臣などが関係深いので、彼らにやってもらう。

 

因みに、拉致は国交の無い北朝鮮により行われた。この第一の責任は、自国の国民の安全を守れなかった日本国政府にある。従って、国家公安委員長を兼務する自治大臣が第一回の討論の司会を担当すべきである。

 

採用されるべき解決方法は、話し合いではない。何故なら、拉致は明らかに国際法にも国際道徳にも違反する犯罪であるから、解決方法としては、本来「威嚇と戦争を含む外交」によるべきである。従って、第二回目の司会は外務大臣が妥当だろう。

 

戦争になった場合、勝ち目があるのかということが非常に大事であるので、防衛大臣は全ての討論において、行政側からの参加者として参加すべきだろう。

 

拉致問題を話し合いと経済支援で行うという馬鹿なことを、嘗て試みた総理大臣がいた。おそらく米国に叱られて中止したのだろう。このような総理大臣を生む政治文化では、これからの10年間の内に日本は巨大な隣国の自治州になるだろう。

「主権国家が国際社会つくり、国際法や国際慣例などにそった外交を行う」というのは、17世紀から20世紀にかけて作り上げられた欧米の国際政治文化である。その文化が万能でないことは、既に中国と米国の対立で明らかである。つまり、国際政治は本質的に野生の関係である。拉致問題と中国問題を議題にして、本質的な部分から議論を10回程試みれば、そして、国会議員や国務大臣がまともな知性をもつならば、この自覚が日本国民にもたらされることが期待される。

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