2020年12月1日火曜日

トランプ再任の可能性は消えた:下院の選挙になっても共和党票は割れるだろう

以下は姉妹サイトで11月30日午前に投稿したものです。(https://blog.ameba.jp/ucs/entry/srventryupdateinput.do?id=12641161782)

1)米国大統領が下院の選挙で決まる可能性?:米国のDS(地下の支配組織)の戦略

 

これまで米国大統領選に関して多く書いてきたので、ここで私が考えるこの問題の着地点について書いておきたい。所詮無名の素人なので遠慮なく自分の考えを書く。結論は、トランプの再任の可能性は消えたと思う。

 

以前、今回の選挙とタフト大統領の二期目を目指す選挙の類似点について書いた。独自の路線を動き出した大統領を落選させるために、対抗馬としてウィルソンを立て、それでも無理なので、前大統領(S. ルーズベルト)を立候補させて共和党を二分し、タフトを落としたのである。ウィルソンはFRBの設立を認めるなど、ユダヤ資本が米国を支配する基盤を確固たるものにした。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12640079446.html 

 

今回も仮に下院の選挙で決めるとなっても、共和党が割れてバイデンの勝ちとなるだろう。不正選挙の告発を連邦最高裁に持ち込んでも、取り上げることが期待できないと、トランプ自身も考えているようだ。https://www.abc.net.au/news/2020-11-30/trump-expresses-doubt-on-whether-supreme-court-will-hear-case/12933236

 

結局トランプは負けると私が思ったのは、ペンシルバニア最高裁の判定である。州知事が今回の選挙結果を認定する手続きに入ったとき、最高裁の一人の判事が「共和党議員が開く公聴会を待つように」という意見を出した。しかし、最高裁の判断としてその意見(指示?)は取り消された。

 

つまり州の最高裁は、州知事による選挙結果の認定を認めた。更に、ペンシルバニア州最高裁は、トランプ側の選挙不正の告発を退けた。https://www.afpbb.com/articles/-/3318512 

 

これで州議会が独自に選挙人を選定し連邦議会に送る根拠はなくなったと思う。(補足1)激戦各州でも、ペンシルバニアのように司法の応援を受けるだろう。そして、大きな不正があったとしてもバイデン勝利は動かないだろう。

 

仮に、連邦下院で各州一票の選挙が行われたとしても、共和党の票が割れて、トランプは敗れるだろう。共和党はこの件に関して既に一枚岩ではない。米国の地下の支配組織は、万全の戦略でトランプ排斥の手順を定めているだろう。(補足2)

 

2)連邦下院の選挙で新大統領が決定されるプロセス:

 

今日の及川氏の動画で紹介された話は、連邦下院の選挙で新大統領が決定されるプロセスについてであった。米国の評論家ファリード・ザカリア氏(補足3)が、9月の時点でCNNに「トランプ勝利への道」について予測を紹介していて、それが今米国で話題になっているというのである。

 

https://www.youtube.com/watch?v=onXRqEaVYvk 

 

私の直感では、9月の時点でこのような説がCNNで、しかもグローバリストのザカリア氏から出されたということは、トランプ支持者側に向けた罠のような気がする。つまり、トランプ大統領実現の有力なシナリオがあるとトランプ側に吹き込んで、本来全力を尽くすべきところにエネルギーを集中させないためである。

 

そして、今の時点では別の目的を持って再度とりあげているのだろう。その目的とは、トランプ支持者の怒りと落胆の集中を防止することである。

 

その道とは、既に上に書いたがもう少し丁寧に及川氏の動画での解説に従って記す。(なお、大統領を選ぶプロセスの詳細を、BBCの下の記事が紹介している。https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-54820557 )

 

トランプが選挙に多くの不正があったとして、敗北宣言をしない。そして、共和党が議会を握る激戦州では、州知事が選挙結果を受け入れても、議会が選挙無効を主張して選挙人を独自に決める結果、選挙人が決まらない。選挙人未定の州が幾つかでれば、バイデンは270票を獲得できず、選挙での勝利がなくなる。結局憲法の規定により、連邦下院で各州が1票を投じる形で選挙が行われ、2623でトランプが勝利する。(補足4)

 

及川氏の話によると、アリゾナ、ジョージア、ペンシルバニア、ミシガン、ウイスコンシンの州議会は共和党が多数を占めている。憲法上、選挙人を決定する権限は州議会にあるので、(補足4)これらの州の選挙人46名がトランプ側に加算されれば、トランプの勝ちになる可能性がある。しかし、州知事側が黙っていないので、別々に選挙人名簿を連邦議会に送る可能性がたかいだろう。

 

裁判が1ヶ月程で終了しないだろうから、これらの州の選挙人は未定となり、どちらの大統領候補も過半数270票を取れないことになる。その場合、大統領は下院で、各州から1票を投じる選挙で大統領が決まる。共和党が多数を占める州が26あり、結局トランプが再選される。

 

しかし、上記のトランプが大統領に再選されるシナリオで、重要な仮定に言及されていない。

 

上記は、共和党が一枚岩となって、トランプ再選に向かって全力をあげるという仮定があってこそ成り立つシナリオだということである。それに気付いた人は、そんなことになるはずはないと思い、怒りとともに諦めるだろう。しかし、全員ではなく、多くは及川さんの話に期待を持つだろう。

 

米国の影の支配者は、そのようなプロセスを何段階か設けて、怒りと落胆が一時期に集中させない工夫をしているのだろう。

(16時20分 改訂)

 

 

補足:

 

1)選挙でスンナリ決まらない場合、州議会に大統領選挙人を選ぶ権限があると及川氏は今日の動画で話している。しかし、BBCの記事(https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-54820557)では、「連邦法は知事が選んだ選挙人を優先していると、一部の専門家は指摘する」と書かれている。

 

2)米国と中国の政治システムに本質的な違いなどないと思う。米国の政治は、中国のような独裁政治に、民主主義の衣を着せて、人権や法の下の平等などで、厚化粧しているだけだろう。もっとも、その衣や化粧が重要だという主張はあるだろう。同じ形式で紳士を定義すれは、性欲と支配欲に、文化という衣を着せ、教養などで厚化粧した男となるだろう。

 

3)Fザカリア氏のハーバード大での「グローバリズム2.0」と題したハーバード大での講演を紹介したことがある。そこに略歴も紹介した。その講演内容からして、ザカリア氏は明確にグローバリズムの応援者であり、ウォール街の仲間だろう。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12546030674.html

 

4)及川氏はザカリア氏が不正選挙を予想したと取れる話をしているが、本当はそうではないだろう。何故なら、ザカリア氏はグローバリストで、反トランプだからである。ザカリア氏はトランプ勝利の道(Potential path to Trump victory)の出発点を以下のように書いている。(動画5分頃)トランプのリードが(後でカウントされる)郵便投票でひっくり返る。(Trump’s lead evaporated with mail-in ballots counted.)つまり、ザカリア氏は不正な選挙を予想したのではなく、トランプと共和党が不正があったと主張するだろうと予想したのである。

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