2022年4月2日土曜日

米国歴史学者が解説するFルーズベルトの第二次世界大戦への参加と真珠湾攻撃

米国歴史学者のRobert Higgs博士の標記講演を日系米国人のHaranoTimesさんが、字幕付きでアップしてくださったので紹介します。この動画は既に多くの方がご覧になっていると思いますが、私自身が、アドレスを忘れてしまわないようにブログ記事の形で残したいと思いました。

 

この動画がこの時期HaranoTimesさんにより紹介されたのは、ウクライナのゼレンスキー大統領の米国国会での演説に、9.11と共にパールハーバーの件が引用されたからだと思う。ゼレンスキーが、ウクライナをパールハーバーに、そして日本をロシアに喩えているつもりなら、誠に賢明な引用である。つまり、日米戦争もウクライナ戦争も、仕組んだのは米国ということになるからである。(追補)

 

 

 

この動画に対して、私も一言多いコメントを残しました。

 

大変良い動画をありがとうございます。もう一人のルーズベルトの時代に米国が日本が対露戦争で勝利するように、資金から講和まで応援したのは、満州利権をねらってのことだったと考えられています。日露戦争後にそれを拒絶したため、米国は日本を恨む様になったと言われています。そこまで、あるいはそれ以前の明治の初めまで考えないと、真実は見えてこないと思います。右系の方が、この動画の部分だけを切り取って宣伝していますが、それは不十分だと思います。

 

このコメントにも僅か三人のサムアップがあるだけです。付け足し部分をHaranoTimesさんの批判と受け取られたのかも知れません。何時ものことですが、配慮が若干不足だった可能性があります。

 

この講演の元の動画は前書きに書かれています。字幕がありませんが、コメントを見るのも参考になると思います。https://www.youtube.com/watch?v=9p8z1A3TsxU

 

 

 

例えば、Kitty Georgeという方は、5点関連したことをコメントしています。「ROC(中華民国)のトップの妻はアメリカ生まれで、彼女のロビー活動は上手く行った」とか、「中国人は最近、南京大虐殺はROCが行ったと言い始めている」などの興味あるものも多い。

 

因みに、蒋介石の妻の宋美齢は、実は上海生まれの客家の娘(補足2)で、米国の大学を卒業している。そして、結婚後も体を張った工作活動で日中戦争において米国の支援を取り付けた。Fルーズベルトが死去したのちに大統領を継いだトルーマンは、彼女を「売女め」と言って遠ざけたと言われている。(補足1)トルーマンは、共産主義を応援することになっていたのだろう。(補足3)

 

また、Go Maという人は、この戦争におけるソビエト共産党スパイの寄与についてコメントしている。日本ではゾルゲ事件として有名である。このように、歴史は長期に視野を広げて見なければ、本当の姿はわからない。時として、想像を働かしてこそ、真実が見えてくる。

 

「歴史は科学であり、全て事実に基づいて発言しなければならない」というのは、米国の影で影響力を行使している一派の、素人から政治の議論を取り上げ、実際の政治への影響を防ぐためのファイアウォール(防火壁)である。日本のテレビに頻繁に顔を出す元外交官のK.M氏など政治評論家のほとんどは、このセリフで影の勢力を隠蔽している。

 

「歴史は文学である」という言葉は、著名な歴史学者の岡田英弘さんが書いた「歴史とは何か」の中の文章だが、我々日本人は日本の明治以降の歴史を出来るだけ客観的に「文学としての歴史」を作り上げる必要がある。それが日本人に愛国心を醸成するもっとも大事なポイントであると思う。

 

この当たりの議論は、2019年8月の記事「愛国心について;パトリオティズムとナショナリズム」にも書いたので、ご覧いただきたい。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12507855991.html

 

(冒頭二番目の節を追加、10:46;追補の追加、11:10)

 

追補:最近の林千勝さんの研究などを見ると、この考え方も真実ではないかもしれない。

何故なら、日本海軍の山本五十六は負ける為に、真珠湾を攻撃したかも知れないからである。つまり、敗戦革命的に日本を共産主義化する目的で、近衛内閣とその側近が動いていた可能性がある。その考え方では、東條英機や昭和天皇はその他多くの日本国民とともに、彼ら日本国内の共産主義者の被害者ということになる。太平洋戦争の真実解明をおろそかにした戦後の自民党日本政府の責任は本当に重い。

 

 

補足:

 

1)宋美麗の駐中国米国大使に対する体を張った工作については、渡辺惣樹著「第二次世界大戦とは何だったのか」に書かれているようだ。月刊Hanada5月号の中(p158)に紹介されていた。

 

2)客家は世界史を知る上に重要な項目のようだ。国家という縛りを離れている点でユダヤ人と似ている。このあたりのことについても以前議論している。

 

 

3)日本の敗戦後、毛沢東が動き出して蒋介石を台湾に追い出している。米国による支援がなくなったからである。朝鮮戦争のとき、マッカーサーは中国共産党軍を中国本土で叩き、半島全体を支配下におこうと考えたが、そのプランを本国に打診した瞬間にトルーマンは職を解いた。

0 件のコメント:

コメントを投稿