2022年11月24日木曜日

朦朧国家など訪問する理由はない?:サウジ皇太子の訪日キャンセル

サウジアラビア首相(この9月に就任)のムハンマド皇太子の予定されていた訪日がキャンセルされ、日本のエネルギー外交に暗雲が立ち込めている。ロシアのサハリン2の件が今後どうなるか十分わからない今、この事態は将来に禍根を残す可能性がある。

 

それら全ては岸田政権の所為である。岸田は二つの覇権国家に完全従属しているが、それに国民の99%が全く気付かない様に隠蔽している。NHK等のマスコミも、日本の崩壊のプロセスを見ながら、米中の圧力に従順な岸田政権に逆らわないように視聴者無視の報道をしているのだろう。
 

例えば、ウクライナにゼレンスキーを批判するマスコミがあっても、日本には米国や中国に操られる岸田を批判するマスコミは存在しない。日本はゼレンスキーがウクライナの英雄としての絶対的地位を誇る、世界で唯一の国である。安倍さんが首相だったなら、こんなことにはならなかっただろう。
 

今回、サウジアラビアのムハンマド皇太子が訪日をキャンセルした理由だが、恐らくバイデン政権への100%盲従の結果のようだ。それを示す動画が前回紹介の「越境3.0」というyoutubeサイトで公開されている。https://www.youtube.com/watch?v=UQ4xgRcc-rY
 

 

 

それによると、今回の訪日キャンセルは、トルコのサウジアラビア総領事館で殺害された反体制ジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏の事件と関係がありそうである。つまり、ムハンマド皇太子は、おそらくその件には触れないことを訪日の条件としたのだと思う。
 

つまり、「カショギ氏暗殺の件で、サウジアラビア首相である自分の罪を追及することなどまさかあるまいな」と確認したのに対し、岸田政権はまともな答えが出来なかったのだろう。(補足1)その考えられる理由は、バイデン政権下の米国で裁判中だったからである。

 

例えば、バイデン政権の駐日大使が、皇太子訪日中であっても岸田首相を経由して、NHKなどにカショギの件も少し紹介するように指示するかもしれない。それで、日本とサウジとの協力事業の話が潰れれば、そのニュースは世界に広がり、両国にとって大きなマイナスとなる筈。

 

4年前の事件当時、カショギ氏は米国に事実上亡命し、トルコ人女性と婚約中であった。事件後、トランプと皇太子は良い関係にあり、真相が明らかでない段階では、皇太子の責任追及は全くなかった。何でもトランプの逆を行くバイデン政権下で、ハショギ氏の婚約者が現れて、裁判を起こしたのである。https://www.afpbb.com/articles/-/3311060

 

サウジアラビアと米国の関係がギクシャクしている一因は、民主党バイデン政権下で起こされたムハンマド皇太子に上記事件の責任を問うこの裁判である。


 

2)バイデンに踊らされる岸田
 

ところがである。ムハンマド皇太子の訪日キャンセルの直後に、バイデン政権は上記裁判を取りやめることにしたと発表した。この決定は、米国も国際的に実力を示し始めたムハンマド皇太子のサウジアラビアとの関係を改善したいという政治上の都合で為された筈である。(追補1)

 

例えばこの9月に、サウジアラビアはロシアとウクライナの間での数百人の捕虜の交換の仲介役となった。これはムハンマド皇太子がウクライナ戦争を終結させる際に大きな力となる可能性を示しており、米国も無視できない。https://jp.reuters.com/article/saudi-russia-idJPKBN2QR08O

 

バイデンもムハンマド皇太子が訪日をキャンセルしたところで、皇太子のカショギ事件疑惑を利用する価値が無くなり、サウジとの関係改善に動き出したのだろう。
 

アラブを中心にした国際的な指導者として定着しつつあるサウジアラビア首相のムハンマド皇太子が、基礎条件の確認が出来ないことで訪日を中止したことは、日本政府が主権国家としての中身だけでなく外見も持ち合わせていないことを世界に示したことになる。

 

通常、ある国内の人物をその国の諜報機関がある事情で殺害したとしても、外交上大問題とはならない。米国や中国でも、ケネディや劉少奇など、被害者の例は山ほどある。本来野生の支配にある国際世界で、相手国国内の人権問題に拘るのは愚かである。(補足2)

 

もし、バイデンが訴追取りやめを決定していたら、日本政府もムハンマド皇太子の条件にイエスと言えたのではないだろうか? この件は、政権が代わった時に是非明らかにしてもらいたい。ただし、自民党政権下では永久に明らかにならないだろう。
 

サウジアラビアと良好な関係を維持するのは、日本経済にとってクルーシャル(非常に重要)である。それが、真相が闇の中のスキャンダルで左右される政権は、即座に潰すべきである。
 

「脱石油」を目指すサウジアラビアが日本に求めることは日本が出来ることであり、日本の生き残りの必須条件はサウジアラビアに提供できることである。彼らが聖書の世界から対立する西欧諸国には肌で感じる違和感が、日本や韓国には無い。韓国はムハンマド皇太子と、今後の両国の協力関係をしっかり決めた。https://news.yahoo.co.jp/articles/2b498cac8dc2eebd6fae556d1b16d6f7d9efd544

 

日本政府が他国のジャーナリスト殺害問題を気にする程に、人権問題や報道の自由などに熱心なら、何よりも自国の安倍元総理暗殺の真相究明に着手すべきだ。山上は空砲を撃った筈である。それは物理法則である鉄球数個を高速で打ち出した時の反動を動画で解析すれば直ぐわかることなのだ。

 

そして、致命傷を与えた頸部から入り心臓を突き破った一発の銃弾、行方不明の銃弾が、この事件の全てを語っている筈なのだ。(補足3)

 

(15:45,補足2の節の文章を改訂;11/25早朝、追補1件と最後から3番目の文章を編集)


追補: 

 

1)米国の法に、国家元首の免責を定めているが、ムハンマド氏はサウジの皇太子であり、国家元首ではない。従って、今回の判断は法的判断というより、法的判断風に政治判断をしたと考えられる。

 

補足:

 

1)この部分の記述はブログ記事筆者による推理です。点と点を推理という線で結ぶのが普通の考察のあり方ですが、今回の推理はかなり飛躍があるのは事実です。つまり、G20での日中首脳会談で中国側から要請のあった林外相の訪中ですが、それを「中国で〇〇〇トラップに掛かっている林外相が中国に御用聞きに出かけるのだろう」というレベルの推理です。
 

2)米国の戦略モデルについて: 20世紀までの国際社会には、200程の主権国家が緩やかな社会を形成し、互いに内政不干渉とするとの了解があった。文明の発展段階が国それぞれで異なるので、一部の国が中世的独裁であっても、そこには干渉しない方が泥沼の戦争を防ぐ知恵であることを互いに了解していたのである。

 

それを破壊したのが、米国のユダヤ資本家などを中心とする世界覇権の企みを動機とする国際機構の設立とその支配であった。彼らの戦略は、その国際機構を、国際平和、民主主義、人権尊重などの理想論で装い、理想から遠いという難癖をつけて武力介入することで、自国の武器製造能力やそれを用いた戦闘能力を高く維持し、最終的には世界支配をすることである。

 

国際共産主義革命(トロツキズム)やグローバリズムは、そのための理論であり、インチキ理想論の体系である。それが大きな前進を遂げたのは、ウィルソン大統領の時代の国際連盟とFRBの設立であった。
 

3)この件、山ほど書いてきた。この国の民主主義など絵にかいた餅であり、国民が立ち上がらなければ自分達の命が危ういのだ。安倍さん暗殺の真実を示す情況証拠が、日本国民の全ての目の前にぶら下げられているのである。安倍さんは米国民主党政権にとっても中国習近平政権にとっても、 ”目の上のたんこぶ”だったのだろう。https://www.youtube.com/watch?v=TfqkLZq9NjY 

 

 

 

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