2023年1月23日月曜日

日本の自立に何が必要なのか:それを考えるための日本分析

前回記事において、日本の属国化は、実は明治のクーデター(明治維新)に始まっていたと書いた。その時、日本の支配者が天皇の権威を借りた江戸幕府から、英国の指導或いは指示で動く薩長に代わったのである。

 

天皇は日本人の精神的柱であることを知った支配層は、その形をとり続けることで、支配を万全とした。戦後マッカーサーはその歴史を知り、天皇を形だけの支配者に置くことが日本の支配に必要且つ便利であることを理解していたのである。

 

日本人は、精神的には天皇に依存し支配され、政治的には権力者に支配されるという二重の支配の下にあった。その状態が、江戸時代から現在まで継続しているのである。

 

トルーマンは日本人を家畜と言った。しかし、日本人を家畜にするかしないかは支配者の頭の中にあるが、日本人は知らないし、ずっと知らなかった。

明治の体制になって以来、支配層以外は奴隷或いは家畜状態だったことが戦争に至る経緯と支配層による日本人(同胞)虐待で明らかになった。つまり、食糧や武器の補給などを無視し、兵士を消耗品として扱い、更に敵軍の都市爆撃などで国民が大量に殺されてもなお、本土決戦一億玉砕を主張した帝国軍の姿勢は、市民に対する姿勢ではなく、奴隷か家畜に対する姿勢である。

 

現在も日本が自立していないと見るのは自然である。過去のブログで、「日本の政治を本当の意味で民主主義にするのは無理である。何故なら、日本は市民革命を経験していないから」と書いた。市民革命とは、市民各個人が自立を宣言すること、奴隷や家畜状態でないと宣言することなのだ。

 

姉妹サイトのグーグルブログで、ヤフーブログの時代に書いた文章がこの一か月ほどの間、ロシアから相当閲覧されているというデータを得た。その記事の一つを以下に転載する。米国を口撃するだけでは、日本の自立は無理であることがわかるだろう。

(12:00、イントロ部分修正;20時語句の修正))

 

個人の自立を体験していない日本の歴史と日本政治の根本的欠陥については、昨年26日の記事で詳細に述べました。日本人は奴隷や家畜の性質など持たないと自信過剰な方はぜひ一度お読みください。

 

 

 

1)自立しない日本人:

日本国が自立しない理由は、自立しない日本人の集合だからである。日本人が自立しないのは、日本人は生きているのではなく、生かされているからである。

この後の文には反論があるだろう。しかし、「自分が独力で何か優れた成果をあげても、判で押したように“皆さんのおかげです。皆さんの応援があったから、この成果をあげることができたのです。”とコメントするでしょう?」と言えば、「いやいや、それは本心ではなく、周囲を丸く収めるために言っているだけですよ」と再度反論するだろう。

確かに個人の力は限られている。仮に何か歴史に残るような業績を挙げたとしても、その環境や条件のほとんどは過去から現在までの周囲の人たちが作ったのは事実だろう。しかし、その果実を摘み取ったという成果は、紛れもなくその業績の主(ぬし)のものである。もっと素直に、自分の成果を主張した方が、社会の風通しが良くなると思うのである。

自分の主人が自分であるのなら、自分の成果は自分のものである。周囲はあくまでその成果に対し、従なる貢献をしたに過ぎない。それが、自立した人間とその社会での出来事に対する見方である。主と従の峻別がなくては、論理が成立しない。

主従を峻別する文化は、仕事とその責任の在処を決定する際に必須である。それなくして、人々が協力して何かをすること、その延長上の”共同社会としての国家を国民の総意で運営すること”、などは無理である。日常のテレビのニュースなどを聞いていると、責任の在処が明白でない出来事であふれている。それが、日本社会の特徴だと感じる。

2)人は生かされているのか?

「人は生かされている」は筆者のオリジナルではなく、テレビなどでもよく聞く。結婚式などでの挨拶には欠かせないセリフだと、思う人も多いかもしれない。ネットで検索すると、すぐにそう主張する文章の良い例が見つかる。例えば、松下政経塾のHPにある以下の文章である。人は「生きる」のか「生かされている」のかと題する文章である。

書いた方が政治の世界の人であり、日本の防衛大臣の秘書をやっておられた方なので、失礼な言い方だが敢えて言う。最初の方だけ読んだのだが、後の方を読む気がしない文章である。https://www.mskj.or.jp/report/3172.html


松下政経塾のHP管理人は、この文章が素晴らしいと思うのだろう。そして、同じように思う人が日本人に多いだろう。この塾で政治家として育った人間が、日本の政界に35名ほどいる。これらの方々が、上記のような考えに染まっているとは思わないが、万が一そのような考えで日本のリーダーになったのなら、日本は当に破滅への坂を転げ落ちるだろう。

日本人は本当に「人は生かされているのだ」と思う時があるだろう。他力本願など仏教とよく調和する考え方である。そして一人になった時、その人が普通の人なら、「本当は、自分は生かされているのではなく生きているのだ」と思うだろう。

西洋風に言えば、日本人はその両方の姿勢をずる賢く使い分けているのだが、日本人の立場に理解を持てば(つまり、日本文化に理解を持てば)、日本人は二つの世界、つまり世間(補足1)と一人の世界、の両方に生きているのである。つまり、世間(せけん)にいる時には「自分は生かされている」のだが、一人になると「自分で生きている」のである。

世間にいる時にも、「自分で生きている」人間は、支配者とはぐれ者である。「非支配者は、世間つまり”社会”(補足2)に棲息している間は、自分の意思を前面に出して生きてもらっては困る」というのが、日本社会(日本文化)の要請である。

上記政経塾HPの文章の筆者は、「人は社会を作って共同で暮らすという約束の下に生きている」ことを強調したかったのかもしれない。しかし、“社会”や“共同”という言葉が明治以前の日本に無く(補足3)、日本人の思考パターンに組みこまれていないため、いつの間にか意図が正しく伝達される文章にならなかったのだろう。何よりも、主と従が逆転してしまっては元も子もない。

3)日本の政治システム:

日本人は、①其々自分の意志で生き、②共同社会である国の形成し、そして③優れたリーダーを選び、その運営を委任する。非常時には命を賭けてその指示で共同社会である国家を護ために戦いぬく、という三連立方程式が解けなかった。

次善の策として、②と③を重視して、民族の国家(国民国家)をつくり、民族のリーダーの下に協力して国を運営することを考えた。その場合、天皇の下に集まるまでは比較的簡単に出来るが、各人が主人公として共同体を作るという考えが無いため、優れた実務リーダーを選ぶことができない。

そこでは、構成メンバーは自立し主張する個人ではない方が、政治システムに摩擦を起こさない。その代わりに、リーダーは、下々(しもじも)を思いやる姿勢が大事であり、それを為政者の道徳にする。「和をもって尊となす」とはそのような考え方だと思う。明治になって、その日本に西欧風の思想「広く会議を興し、万機公論に決すべし」を移植しても、竹に木を継ぐことになるだけである。

この場合、異なる部族や民族と接触しない限り、安定した時代が続くだろう。それが現在でも日本の姿のように思える。突出したリーダーに恵まれない状況と、国際的摩擦の時代に世界が入るようになったため、日本の将来を案じるのは、政治に関係する人なら自然な成り行きだろう。

なんとか現在の日本の旗印をより強力にしたいと考えたのが、天皇元首制や旧皇室復興などを主張する所謂右翼の方々である。

明治以前に戻るのでは、日本に将来はない。根本的解決に備えて取り敢えずすべきことは、まともな教育である。一流の大学を出て、大臣秘書までやった方が上記のような文章を書くようでは、日本の将来はない。個人を批判しているのではない。その程度の教育しか、今の日本にはないということが言いたいのである。

第一歩は、教育の現場から一人で生きる姿勢を徹底することだと思う。そして、お前はどう思うかと問われて、自分の考えが言える人間を育てるべきである。的を得た答えを出せないことが恥ではなく、沈黙が恥となる教育を16年間、小学校から大学まで継続すべきである。そこに、閉塞した日本政治の出口があると思う。

補足:

1)世間とは共同体意識のない社会である。日本の、お上(おかみ)と一般大衆との間の空間。其処は、お上の命(めい)と大衆の視線が往き来する空間であり、人々が共に話をし、議論を交わす空間(社会の公の空間)ではない。


2)日本の世間という言葉は普通「社会」に置き換えられる。しかし、前の補足に書いた通り、厳密には英語のsociety=社会という意味ではない。しかし世間以外には、特殊な例を除いて社会に代わる空間を持たないので、ここでは漠とした意味で用いている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%96%E9%96%93
 特殊な例とは、例えば「日本化学会」のような学会である。


3)和製漢語は明治時代に西欧の言葉の翻訳として作られた。有名なのは正岡子規の作った「野球」などである。和製漢語のリストが以下のサイトにある。http://www5b.biglobe.ne.jp/~shu-sato/kanji/waseikango.htm

2023年1月22日日曜日

混乱の世界で日本は消滅するのか?

1)日本人は何もしないで祖国を消滅させるほど臆病且つ卑怯な国民なのか?

 

このようにニューヨーク在住の政治評論家伊藤貫氏は言う。ウソであることを実証してほしいと日本人を叱責又は激励する言葉だと思う。日本人がそのように見えるのは、敗戦後の米国の対日政策の骨組みとでも言える三つの巨大な嘘に対して、まともな反応が見えなかったからである。それらの嘘とは:

https://www.youtube.com/watch?v=Y3oFn3jjJ0o&t=14s

 

日本国憲法は占領軍憲法であり、本来無効である。この憲法のウソを日本人は平和憲法といって有難く受け入れている。

 

日米同盟は、一見独立国家同士の軍事同盟だが、米国にとってロシア或いは中国のような地域の覇権国の封じ込めに用いるためための道具であり、日本の属国化協定である。この日米同盟のウソを日本の防衛の基軸としてありがたがっている。 

 

核の傘は、北朝鮮、中国、ロシアの核兵器から日本を守るというが、それは日本人の命を守るために米国市民の命を犠牲にするというあり得ない幻のモデルである。それは、国際政治に於いて嘘をつくことを常としてきた歴史を持つ米国による核の傘のウソである。

 

 

以下、伊藤氏が語るこれらの嘘に支配されてきた日本の現状について、私の理解を書く。文責は本ブログ記事の筆者にある。

 

この嘘による日本支配は、Fルーズベルトからトルーマンの政権による対日戦争と日本の占領政策、そしてその延長(現在もその延長上にある)として実行された。上記①~③の大きな嘘の枠組みが、米国の日本支配の体制である。従って、米国は多くの核武装国に囲まれていても日本だけには核武装を絶対許さない。

 

国民の多くが、これらのウソを見抜けないこと、そして日本の政治に根本的疑問を感じないことが、劣悪な日本外交と政治家が無能であり続ける原因である。無能な人間が高い地位にあれば、かれらに誠意(反卑怯)や勇気(反臆病)が期待できないのは当たり前であり、それが外からの日本が副題の様に見える原因である。

 

これら三つの大嘘が見抜けない理由の一つは、それら大ウソの下の政治体制が長年続いたものの、戦後からこれまで一応平和と発展の中で生活できたことである。戦後生まれ育った若い世代が日本の骨格に疑いの気持ちを持つ筈はないのは、卑怯な日本政府が教育項目からそれらを除外してきたからである。

 

その体制は、広島と長崎に原爆投下を命令した米国トルーマンが、日本の今後について語った「猿(日本人)は家畜として虚実の檻で育成する」という言葉における「虚実の檻」である。(補足1) 

 

その理由の二つ目は、自民党や外務省など日本のエスタブリッシュメント層が、これらのウソを背景に出来上がった体制の下で利益を得てきたことである。彼らは、NHK等のマスコミを支配して、それらのウソがバレないように隠ぺいしてきたのである。日本の保守とは、この売国奴的保守のことである。
 

これらのウソを暴く姿勢を見せた例外的政治家はすべて潰され、最悪の場合は殺された。彼らの何人かは元外交官である孫崎享氏が書いた「アメリカに潰された政治家たち」という本に記載されている。孫崎氏には、是非この夏の殺人事件も入れて改訂本を出してもらいたい。(補足2)
 

また、自民党の作る対米従属体制に協力してきたのが、CIAから自民党とともに資金供給を受けていたといわれる野党の日本社会党である。政治の表舞台では、これらインチキ与野党の茶番劇がサンフランシスコ講和条約後の70年余続いてきたのである。

 

伊藤氏は、このウソが支配する体制が続けば数年後、遅くて十数年後には日本国は無くなっているだろうと言う。最もあり得るシナリオは、中国の属国となる日本である。それを知る環境にありながら、ほとんどの日本人は何も言わず何も動かない。日本人は、国外からは世界一卑怯且つ臆病な国民に見えると言うのだ。


 

2)何故日本人は卑怯で臆病に見える様になったのか?

 

日本は現在までアメリカの属国であり続けたが、様々な隠蔽工作により、その事実を知る国民は極一部に限られた。そのため、十分に激しい反抗活動にはつながらなかった。この日本の属国化は、実は明治のクーデター(明治維新)に始まっていたのである。従って、事実を知る国民は明治の初めから極一部だったのだ。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12745118632.html

 

明治以降、現実の政治から国民を遠ざける体制に利用されたのが天皇である。天皇の御簾の裏に薩長が隠れ、その後ろに英国が居たのである。(補足3)戦後、英国が米国に交代しただけなのだ。それが政治というものだと調教された国民には、米国による支配を異常と考える感覚が発生する筈がないのだ。

 

その分裂した日本の本質は、自国兵を消耗品のように扱った明治政府の体質からも、国民のほとんどはマッカーサーを歓迎したことからも明らかである。(補足4) そして、原爆の悲劇も戦争を一日でも早く終わらせ本土決戦の悲劇を避けるためとの米国の論理を、日本国民のほとんどは鵜呑みにすることとなった。

 

もし本土決戦となれば、日本全土が敗戦直前の沖縄の惨状を呈することは想像に難くない。マッカーサーは国民一般にとって救世主だったのかもしれない。多くの日本人にとって、敵は薩長政権なのか米国なのか、不明になったとも言える。

 

何故、日本政府はビルマやレイテなどで補給なしに多くの兵士を無駄死にさせたのか?何故、満州にソ連軍が流れてきた時に、軍隊が先に引き上げたのか?何故、本土決戦&一億玉砕などという恐ろしいことを主張したのか?

 

彼ら日本政府の薩長の高官たちは、兵士や国民の多くを自分たちの大事な仲間とは思わなかったからだろう。このような何故?は昭和の歴史には山ほどあるだろう。それを誤魔化してきたのだから、米国の誤魔化しの論理も特別に卑怯だというのは説得力に欠ける。

 

日本人が卑怯で臆病に見えるとしたら、それは現在の日本の政界や官界を形容した言葉である。彼らは日本国民一般に、幕末以降の自分たちの歴史を明らかにすることを150年間拒否し続けたのだから。最近になって、原田伊織氏、林千勝氏、西鋭夫教授らにより徐々に明らかにされつつある。

 

「巨大なウソの支配」を片耳に挟んだとしても、気づいたことが相手側(米国か日本政府かわからない)に知れたら被害者になるかもしれない。それでは元も子もない。これが大多数の日本国民の隠された本音なのかもしれない。つまり、「日本国民は」と単一の主語で何かをかたることなどできないのだ。

 

「国民は皆、天皇の下にあって等しい存在である」という論理(補足4)は、全くの作り話である。その証拠に、あのような馬鹿みたいなのが天皇から各省大臣に任命されるのは何か変だと思う人がほとんどだろう。彼らの地位は、高い供託金と大きな一票の格差という現行選挙制度で守られているのだ。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12781714628.html


 

おわりに:

 

上に紹介したように、伊藤貫氏は、このままでは遅くとも10数年後には日本は消滅すると言った。しかしそれは今世界を席巻している左翼勢力がこのまま力を増していった場合のことである。ところが最近、左翼の人いたちにも何か異変が起こってきたような気がする。

 

総本山の米国民主党ホワイトハウスでは、主人であるバイデン大統領の身分に異変がおこりそうである。米国の左翼ネオコンたちは“機密文書持出疑惑”という武器でトランプを倒すことに失敗したのだが、その武器が現在バイデン大統領に向けられている。米国の極左勢力が最近すこし焦りだしたようにも見える。

https://www.youtube.com/watch?v=GoGlzhJ1bkI 

 

また、世界の左翼の総本山だと思われてきた世界経済フォーラム(WEF)主催のダボス会議を、世界の首脳の多くが欠席したり、ダボス会議は茶番だという有力者が現れた。ツイッターのオーナーであるイーロンマスク氏や、保守活動家のクリストファー・ルフォー氏である。(補足4)

https://www.youtube.com/watch?v=vgej6oGcoMY

 

ここで少し時間ができたような気がする。日本人もできるだけ多くが覚醒すべきである。

 

世界を破滅から救うのなら先ず、ウクライナ戦争を終結させなければならない。このままの延長上には、ロシアの核兵器使用から最終戦争が始まる。それには、バイデン政権の方針からドイツやフランスが離れるべきである。

 

21世紀が始まって以来、アメリカのネオコン政権がロシアつぶしのためにウクライナを利用する長期計画を実行してきたこと、そしてゼレンスキー大統領はその手先となって現在働いているとのモデルが、ウクライナ戦争の実相だという見方があることをウクライナの人たちは知るべきである。

 

そして、地図上のウクライナの国境線よりも、家族と同胞の命のことを、そして世界の人類の命のことを考えるべきである。現在ゼレンスキー独裁政権に逆らうのは命がけである。それを実行しなくても、その考えを先ずもってもらいたい。ウクライナ政府は分相応の地理的位置と国際的地位を受け入れるべきである。

(18:45最後の2節編集)

 

補足:
 

1)「猿(日本人)は家畜として虚実の檻で育成する」「家畜はいざという時(屠殺のとき)のために肥やしておく」というトルーマンの言葉は、ウイキペディアの最下段「語録」に書かれている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%8F%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%83%BBS%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%B3 

実際、広島と長崎で大量の屠殺が行われた。

下の林千勝氏らによる動画によると、英国チャーチルと米国ルーズベルトがニューヨークのハイドパークで1944年11月に会談し、原爆による日本人の大量虐殺の合意がなされた。原爆投下は苦渋の決断ではなく、冷徹な現実主義の下で行われたことを知るべきである。つまり、現在でも彼らが日本人を同じようにみているだろう。https://www.youtube.com/watch?v=k7Gj1zNE6zk

 

2)私は、安部元首相の暗殺実行犯は中国だと最初思ったが、やはりその実力があるのは米国だろう。もしかしたら、両国はこの件で同じ穴のムジナかもしれない。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12761231304.html

尚、外交官の多くは孫崎享氏や馬渕睦夫氏を、「陰謀論を語る連中」という所謂グローバリストが用いる常套句で攻撃している。これについては、「二つの陰謀論」という題で文章をブログにアップしたことがある。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12553015761.html


3)「天皇は日本国民をまとめる存在であり、統治すると言っても西欧の国王のような存在ではない。その原点に、ニニギノミコトが日本(豊葦原瑞穂の国)に降臨された時にアマテラスに授けられた神勅がある」と語る人は右の人に多い。明治以降、日本の政治と国民の間に大きな溝ができた。それをつなぐ特効薬として、天皇を利用しようと薩長政府はかんがえた。それに天皇家は本当に心から協力したのだろうか?https://www.youtube.com/watch?v=76isINej6L8 

 

4)マッカーサーがトルーマンに連合国司令長官を首になり日本を離れるとき、その沿道に25万人の日本人が見送ったというのである。https://americancenterjapan.com/aboutusa/translations/2378/


5)「クラウス・シュワブ、ダボス、WEF などに注目することは意味がない。我々米国での我々の生活にはたいした影響はない」などと、ダボス会議などを軽視するツイートを公開している。https://twitter.com/realchrisrufo/status/1615137622715953153

 

2023年1月15日日曜日

米国等の情報の独占と捏造による政治の支配

米国が平和裏に統一を保つには、民主主義の原則がなければならない。多民族共住で民主主義を実現するには、平等の原則とその論理的確認(公正性の確認)が必須である。前回の文章では、その政治の公正性確認にエネルギーを使う米国議会の姿を紹介した。

 

しかし、それら原則に反し、利益を得ようとする個人或いは特定の層が現れるのは人の世の常である。米国でもこれまで、特定のグループが論理は確保しつつ事実を誤魔化すことで国内国際を問わず政治をゆがめ、莫大な利益を蓄積して来たと私は思う。

 

それらの結果が、表向き公正で現実不公正と思われるような政治の継続と莫大な富の偏在である。そのような政治は、情報の独占と捏造による世論誘導でなされて来たのだろう。情報を操れば数日で億万長者になれることもあり得るのだ。(補足1)

 

世論誘導には大衆心理の操作も必要である。その緻密な作戦は、まず相手方の文化の研究からスタートするようだ。例えば、米国の対日政策の組み上げに際し、日本文化の研究が為された。「菊と刀」とか、「ひよわな国日本」などの日本に関係する書物は、その一端を現しているのだろう。

 

米国には、このような緻密な支配計画を行う「機能体」が存在する。最近、トランプ氏とその支持者が、それをDeepStateと呼ぶようになった。(補足2)現在の米国の内紛の深層に、トランプ等(MAGAと呼ぶ人もいる)とDeepState民主党の争いが存在する。似た構図の国際バージョンは、ウクライナ戦争の深層に、G7と欧州を含めた米国側とロシアの争いがある。

 

この現実を理解することは、米国だけでなく日本など米国の周辺国にとっても極めて大事だと思う。米国の支配層は、その手法でグローバルな覇権を実現し、それをより完璧なものにしようとしている。その支配層の中核には国境という概念はもともと重要ではない人たちがいる。(補足3)


 

2)事実は誤魔化せても論理の誤魔化しは難しい

 

殆どの出来事は、何時何分かにある国のある場所で発生する。つまりローカルである。一方、そのニュースはその出来事と言葉で論理的に組み上げられ、一瞬のうちに全世界に報じられる。事実は多くの人々にとって確認不可能だが、「出来上がったニュース」は簡単に伝えられる。
 

人は人の言葉を信じる様にできている。それは、人が社会的動物であることの必要条件である。その特性は、人間がグループを為し、言葉によって幾つもの事実を繋ぎ合わせ、ある大きな“真実”(彼らの真実)を含むモデルを共有するためである。

 

そのモデルが、そのグループにとっての善悪を決定し、その悪に向かって立ち向かう行動の動機とエネルギーを産む。集団での行動(戦い等の社会的活動)の背後にはこのような善と悪の創造が存在する。問題は、その前提となる事実も、結果である善悪も、グループ間で異なることである。
 

追補1)善悪は社会的概念である。19世紀の偉大な哲学者が神など存在しないことを明確にしたことで、人の本質をなすような善悪の基軸が消失したのである。その結果、社会の善悪の座標軸は、その社会の現在から未来にかけての繁栄に寄与することが善、それに反することが悪となった。

 

一定の大きな社会においては、ほとんどの人にとっては遠い現場における事実の確認は困難である。従って、支配層を為す側は、事実の選択と捏造によって、如何様にでもそのシナリオを創造することができる。論理を誤魔化すよりも事実を誤魔化し捏造する方がはるかに簡単だからである。
 

現場へのアクセスにおいて特別の能力を持つマスコミが、大衆の事実を知る唯一の手段であった場合、不公正に利益を得ようとする支配層が、その独占を狙うのは当然である。ただしそれには大きな経済的実力を必要とする。

 

近代以降現代までに、経済的に裕福な特別な人たちの固いグループが、上記手法で国々の政治支配をほぼ完成しているだろう。それらを統合する時期がいよいよ始まるのかもしれないし、既に始まっているのかもしれない。それがグローバルリセットと呼ばれるたくらみなのだろう。
 

以下に二つ程、事実の独占とそれによる支配の実例をあげてみる。

 

例1:

ウクライナ戦争を例に取り上げれば、ウクライナを含む西側諸国はロシアという悪を創造し、それと戦っている。その一方で、ロシアはウクライナのゼレンスキー政権と米国バイデン政権に悪のラベルを貼り付けて戦っている。

 

彼らが戦う善悪のモデルを組み立てる際の基礎となる事実が共通ではないことに注意すべきである。ただそれが日本のマスコミでは全く報道されていない。米国等西側諸国とゼレンスキーの側は、主として2021年の秋からの事実を用いている。一方、ロシアはソ連崩壊の1991年からの事実で論理を組み上げている。
 

その違いにより、善悪が逆転する。それぞれの論理展開はおおむね分かりやすいが、米国側はこの歴史的経緯を隠している。具体例的は、2014年のマイダン革命の際に、米国が民主的手法で選ばれたウクライナ大統領を国外に追い出す運動に深く関与した事を意図的に無視していること等である。

 

例2:

敢えて日本の出来事に触れる。これは必ずしも米国支配層が関係するかは未だ不明である。安部元首相暗殺事件では、日本政府は最初に救命医療に従事した奈良県立医大の福島教授の記者会見の内容を意図的に無視している。銃撃犯とされる山上徹也氏の異例の長期の鑑定留置を行った。
 

今月7日に鑑定留置を終えて、奈良県警に戻され、起訴がなされた。裁判への政府の介入は必至だろう。上記福島教授の発言内容から、死因の特定に関する議論が何らかの形で封じられる筈である。その算段の成果が二審以降に発揮されると思う。そして、山上氏の長期勾留の意味が明らかになる筈。
安倍元首相暗殺事件:山上は精神異常で無罪? | Social Chemistry (ameblo.jp)

 

 

3)おわりに:

 

21世紀になって、情報と捏造と独占という伝統的手法が徐々に通じなくなってきた。この30年間のデジタル技術の発展とその市民文化への展開が、この方法の万能性を排除したからである。つまり、スマホとパソコンの利用が一般的になって、事実を見る目が支配層が牛耳る巨大マスコミの独占ではなくなったからである。
 

そこで、かれらが新たな手法として用いているのが、ルールの大元にある人間の価値基準を混乱させる(或いは再構築する)手法である。それらが、例えばクリティカル人種理論でありそれを用いたBLM運動などである。この運動は、黒人の利益を守るように見えて、内実は米国の白人マジョリティに対するユダヤ人などマイノリティの権利拡大の運動である。(補足4)
 

尚、クリティカル人種理論とは、「白人は黒人を奴隷として使役した歴史を持つ。従って、現代に生きる白人はその債務を黒人に対して償う責任がある」と考える人種理論である。(補足5)この考え方では、過去の歴史をさかのぼって再評価する。それは近代的な価値とその論理を根底からの組み換えることを要求する。

 

以上は理系素人老人による言葉遊びかもしれません。議論などあれば是非お願いします。
(16日早朝大幅に修正)

 

補足:
 

1)英国ロスチャイルド家の第二代目ネイサンロスチャイルドは、英国がナポレオンに侵略されるだろうという噂の拡散を利用して、英国公債を空売りし、膨大な利益を得た。その手法の中心に、噂の利用と誰よりも早く情報を入手したことがあった。その膨大な資産で、英国の政治を支配することになった。今もロスチャイルドの力は国王より大きいという

人もいる。(写真左が英国ロスチャイルド家当主)

 

2)現実の政治では、上級公務員層が深層支配層の意向を汲んで動いているようである。この上級執行官はSenior Executive Service (SES)と呼ばれる選挙でえらばれないで雇用される人たちで、任期はない。 200505_26.pdf (lec-jp.com)

 

3)この世界支配の計画は、スイスに拠点を持つ世界経済フォーラム(WEF)の主張する世界革命グレートリセットと同一だろう。つまり、米国の多民族の民主主義は、グレートリセットで実現を考えている世界帝国のモデルなのだろう。ただ、中枢から少し離れたところには、その計画よりもそのプロセスで金儲けだけしたい人たちも群がっているように思う。なお、国境が重要な概念でない人たちとは、世界に散らばり多民族の中で生きる人たちである。

 

4)元大統領補佐官の故ブレジンスキーの言葉にある。ユダヤ人たちは、マイノリティ(少数派)の権利確保という名目で、黒人やヒスパニック等と連携して運動を組織化し、米国を牛耳ることに成功したというのである。 https://www.youtube.com/watch?v=Z85BnnOPmZ4&t=412s

 

5)この理論を批判が少なくなるように言い換えた場合、以下のようになるだろう:

米国には白人至上主義の遺産が現代もなお社会制度のなかに組み込まれている。その結果、米社会は白人に有利なので、人種間に制度的な逆差別を定めれば定めればばより公正な社会になると主張する。 米で議論沸騰 「批判的人種理論」とは何か - WSJ

2023年1月9日月曜日

米国下院議長選出のプロセスで感じたこと

米国下院議長が15回目の投票で漸く決まった。Kevin McCarthyは名前だけ共和党員(RINO: Republican in name only)の一人と言われているが、ウクライナに白紙小切手は出さないと過去に発言しているので、今後バイデン政権のウクライナ戦争への無制限支援の姿勢が制限される可能性が高い。

 

この共和党への下院議長交代が、2025年の新大統領就任までの繋ぎの役割を果たすと思う。このあたりについて、そして予想される具体的な期待については、中国から日本に帰化された張陽さんの解説に詳しい。本当に素晴らしい解説です。https://www.youtube.com/watch?v=gtnzxNKuL9w
 

議長選出から交代までのプロセスが以下のyoutubeにリアルタイム動画としてアップされている。そこには日本の議会とは全く異なる政治光景があったので、それについて少し覚書を残したい。英語の能力は残念ながらあまり無いが、その概略と雰囲気を知ることはできる。

 

 

書記官が第15回目の投票結果を発表し、選挙を担当した方々の紹介の後、登壇した民主党からのHakeem Jeffries候補 と共和党から立候補したKevin McCarthy候補が登壇して、引継ぎのスピーチを行った。

 

ハキーム・ジェフリーズは、前議長のナンシー・ペロシを褒め称え、彼女及び下院民主党リーダーのSteny Hoyerと副リーダーのJim Clyburnのリーダーシップの下で戦ったことを名誉に思うとの言葉に続き、この二年間のバイデン大統領府と議会の成果について語った。

 

彼は、長引いた選挙を振り返り「聖書はガラテオ人への手紙でこう言っています。 良いことをすることに疲れないようにしましょう。あきらめなければ、適切な時期に収穫を得ることができます」と語った。聖書は欧米の知恵の中に生きている。(補足1)

 

そして、今後二年間もより良いこの国の政治の実現にむかって戦おうと発言。少数党になった今、あらためて米国について信じる所を語る。その語りの中で印象的なのは、世界中からの人々によるモザイク状を為し、その中で平和裏に政権の移譲が為されるという“広がり(diversity)の文化”の国だという下りである。(補足2)

 

その信じる米国の姿を述べたあと、人民の槌(議事進行のために打つ槌)をケビン・マッカーシーに手渡す。(補足3)議会の体制が整ったその瞬間に第118議会が始まり、マッカーシー議長が就任の所見を述べた。

 

その光景とその中での言葉を実際に聞いて感じたのは、米国の民主主義は正常に機能していることである。これは後の方で、マッカーシー自身の口からも語られている。(彼の言葉:Democracy will thrive in this country.)

 

議長は議員の投票で決まる事実が、15回繰り返された投票を見る国民の目前に示される。議長の選出までを仕切るのは、下院の書記官つまり選挙で選ばれない公務員である。議長選出直後から新議長が仕切る。この当たり前のことに妙に民主主義を感じた。

 

日本では新議長選出はニュースになるが、議長たちが何を信じて政治に拘わっているか全くわからない。それは議長だけでなく、内閣総理大臣や各省大臣についても同じである。彼らは何を信じ、何を目指して政治に関わっているのか、論理的且つ具体的に述べる光景をみたことがない。

 

マッカーシーは、民主党のハキーム・ジェフリーズに、意見の対立があろうとも熱意ある議論を行うとの約束を行い、自分の責任は自分や自分の党に対してではなく、我が国に対して存在すると言う。党利党略を優先する気持ちなど無いと宣言した。

 

我々が今仕事をしなければならないのは、強い経済の実現であり、それは我々の燃料タンクを満たし、我々の家庭に食べ物を運ぶことである。そして、人民の為の仕事であり、人民の安全と地域の保安の確保、法が正しく執行され、犯罪者が告発されることである。


つまり、理想論は語られるが、具体的で人民の生活を守る政治がいままで蔑ろにされていたと言いたいのだろう。

 

この動画で米国の政治文化を覗き見ることができる。上記に加え、米国文化で日本文化と異なる点もう一つに言及したい。それは両候補とも、自分と相手の生まれについて言及しており、個人主義の国でも系図を重んじることである。(再度、補足3)

 

以上、中途半端な文章だが敢えてアップロードします。今回の米国下院議長選出の意味については、張陽さんの解説の他にもカナダ人ニュース、HaranoTimes、及川幸久THE WISDOM CHANNEL等で詳しく語られているので、それらを推薦させていただきます。

https://www.youtube.com/watch?v=F2OzT0TA2SQ

https://www.youtube.com/watch?v=GuXx_8o5G-0

https://www.youtube.com/watch?v=qqFNrwtF7-E


 

補足:

 

1)いつも憎まれ口を聞いて恐縮だが、日本には辛うじて儒教など中国由来の名言があるのみで、それは血の通った人の言葉という実感がない。そしてそれらは、体系的でなく断片的である。

 

2)これは民主党の理想論であるグローバリズムであり、その模型が米国の政治であることが分かります。この語りの中で印象的な部分をとりあげます。このスピーチを聞いて、日本の政治とその担当者たちの能力を考えてほしいと思います。

We believe in a country with the peaceful transfer of power. We believe that our diversity is a strength.  It’s not a weakness. An economic strength, a competitive strength, a cultural strength. We are a gorgeous mosaic of people from throughout the world. As John Lewis would sometimes remind us on this floor. We may have come over on different ships, but we are all in the same bout. We are native american, we are christian, We are native american, we are christian, we are Jeuish, we are muslim, we are hindu, we are religious, we are secular, we are gay, we are straight, we are young, we are older,…. That’s what makes America a great country.  No matter what kind of haters are trying to divide us, we are not going to let anyone take that away from us, not now, not ever.  This is the United States of America, the land of opportunity. 

 

私たちは、権力の移譲が平和的に行われる国を信じています。 私たちは多様性が私たちの強みであると信じています。 それは弱点ではありません。 経済力、競争力、文化力。 私たちは世界中の人々の豪華なモザイクです。ジョン・ルイスがこのフロアで時々私たちに思い出させたように。私たちは別の船でやってきたかもしれませんが、私たちは皆同じ戦いに参加しています。 私たちはネイティブであり、キリスト教徒であり、ユダヤ教徒であり、イスラム教徒であり、ヒンズー教徒であり、宗教的であり、世俗的であり、同性愛者であり、ストレートであり、若く、年をとっています.... それがアメリカを偉大な国にしているのです。 どんな種類の嫌悪者が私たちを分断しようとしても、私たちは誰にもそれを奪わせません.今もこれからも. ここはチャンスの国、アメリカ合衆国です。

 

3)この槌は人民の槌であると、ハキーム・ジェフリーズが引継ぎの時にかたっている。そのあたりの彼のことばを引用する。ここでもう一つ注目すべきなのは、マッカーシーの出自について紹介している点である。

It is now my solemn resposibility to hand over the people's gavel to teh son of bakerfield, a former small business owner.  A proud product of a firefighter's household. The gentleman from the great state of California and the next speaker of the 118'th congress.

ーーーー

2023年1月4日水曜日

ウクライナ戦争は新しい局面に入った

昨年の12月7日、ドイツの新聞Die Zeitのインタビューで前首相のメルケルが、「ミンスク合意(2014年9月)は最初から実行する予定はなく、ウクライナを軍事的に強化する為の時間稼ぎだった」と告白した。その発言を、フランスの前大統領も追認したようだ。

 

ミンスク合意とは、東部ドンパス地方でのウクライナ政府軍と現地のロシア人軍事組織との戦闘に関する停戦合意である。両勢力の夫々後見国であるヨーロッパ主要国及びロシアが参加して、ミンスクでの会議に参加し、停戦条件としてドンパス地方の自治権を認めるなどを約束したのである。

 https://twitter.com/TaranQ/status/1600910411804868608

 

この件知ったのは、昨日公開された及川さんのyoutube動画である。これまで知らなかったという正直な言葉とともにその意味が解説されている。特に新しいことはないが、メルケルの告白とオランドの追認で、グローバリストらの企みを攻撃する論理が、陰謀論で退けられないことになった。https://www.youtube.com/watch?v=O99pg7YZjN
 

 

 

ドイツの新聞Die Zeitによるメルケル首相へのインタビューが報じられると、Twitterのあるスレッドにおいて、何人かがこの件を議論している。(補足1)その中で大統領になる前のゼレンスキーによるロシアとウクライナに関する関係と米国の介入に関する(演技の中での)発言が引用されている。https://twitter.com/TaranQ/status/1600910411804868608

 

その言葉の中に、ウクライナ民族主義者とロシア人との軋轢をウクライナ側から表現したきわどい言葉や、我々の最も大事な大統領はオバマであるという言葉などがあり、彼らの本音が語られている。誰か十分に理解できる方に解説してほしいと思う。(補足2)

 

兎に角、米国のネオコン民主党グローバリストには、この戦争を早く終わらせるつもりは毛頭ないことが今回のメルケルの告白(或いは告発)で更に明白になった。このままグローバリストの路線を受け入れて居れば、現在のロシアは潰れ分解するだろう。


プーチンとその周囲がそれを受け入れるとは思えない。残された最後の手段である核攻撃を始める時が近づきつつある。日本がこのまま米国に隷属する姿勢をとれば、ウクライナの二の舞になるだろう。それら全ては、米国民主党のシナリオだろう。世界平和は共和党の勝利にかかっている。
 

補足:

 

1)真実には人々の間に広がる圧力はない。その一方、利益を伴った嘘には強力な広がる圧力がある。「米国の代表的な嘘」と題して2021年5月7日の記事に書いた事実も、全く広がる力はない。

 

2)この中でゼレンスキーは、「私のサラリーは少ないが、それは問題ではない。何故なら、我々はあのロシア人達から金と彼らの所有物を奪うことが許されているから。以前には、ユダヤ人にとっても同じであった。しかし、”ウクライナ民族主義者”のコモロイスキー(彼を大統領にしたウクライナの大富豪、アゾフ大隊の創設者)はそれを禁止した。私は、ロシア語をわすれるために至る所に居るアメリカの傭兵の助けで英語を勉強している。」などと言っている。その言葉で、聴衆が大笑いしていることが残念ながら十分理解できない。ここで、Banderitesという言葉をウクライナ民族主義者と訳したが、これは、ウクライナの右翼指導者でテロリストのStepan Banderaに因んだ名称である。



2023年1月1日日曜日

拉致問題の理解と解決は日本再興の切っ掛け

拉致問題を解決することが真の独立国として日本を再興することに繋がる。その最初にあるべきは、現在の国際社会の理解であり、その更に第一歩は国際法の意味の理解である。

 

日本国民の多くは、国際法の意味を誤解している。その誤解に乗じて、竹中平蔵氏は「国際法は国内法に優先する」とあるテレビ番組で言っていた。その様な発言をするのは、彼が世界経済フォーラム(WEF)の理事であり、正真正銘のグローバリストだからである。

 

WEFの関係者は、ウクライナのゼレンスキー大統領を含めて(補足1)、全ての主権国家が潰れて世界帝国になればよいと思っている。新型コロナで始まった世界戦争が本格的となれば、最後には、拉致問題は日本や北朝鮮といった主権国家とともに消失するだろう。(補足2)

 

現状の主権国家体制の下では、国際法は単に“お付き合いの作法”であり、強制力を伴った「法」ではない。北朝鮮の日本人拉致は、国際法に照らせば犯罪であるが、それを根拠に批判しても被害者の奪還には繋がらない。国際法には、何の効果もない。

 

本来、その解決には軍隊を用いて戦闘を覚悟して取り戻すか、相手国に返した方が自国の為だと思わせるかの何方かで為される筈であるが、それは被害を大きくする可能性が高い。もっと賢い方法は、朝鮮戦争の終結、日本の北朝鮮承認などを含めた、北朝鮮のソフトランディングである。

 

北朝鮮を作り温存した責任は米国にある。何故なら、トルーマン政権が朝鮮戦争を終息させないことで、北朝鮮を温存したからである。それは、東アジアにおける米国の存在理由が欲しかったからである。(補足3)

 

上記賢い方法で拉致問題を解決するには、日本国の実質的な独立が必須だろう。日本が真に独立する知恵と覚悟を修得し、且つ、日本を“実質的友好国”として独立させる米国の決断が肝心である。しかし、米国にネオコン政権(現民主党政権)が続く限り、それは期待できない。

 

彼らは、現状EUも支配下に置いている。これらの“友好国”は、米国に隷属させられている。米国元国務長官のキッシンジャーはこの情況を皮肉を込めて指摘した。「アメリカの敵になることは危険かもしれないが、友人になることは致命的である」

https://www.chosyu-journal.jp/kokusai/22937

 

米国をあてにするなら、トランプ流の共和党政権の誕生を待つしかない。一方、歴代の自民党政権は、日本に原爆を投下し破壊しつくした民主党の米国に協力する形で政権を維持してきた。そして、拉致問題を放置して来た。


以上から、拉致問題の解決と日本の真の独立のためには、国際関係の現実と日本の近代史を知り、その上で独立国にふさわしい政権を樹立すること、更に、米国においてトランプ流の共和党政権の誕生に期待し、それが叶った時には伴に主権国家体制の維持のために努力することだと思う。


安倍元首相は、ロシアを利用して日本の実質的独立から拉致問題の解決まで考えて居た可能性が高いが、自民党政権としては例外的だろう。2014年に既にこの問題をとりあげ、本ブログサイトでの文章としている。それをそのまま再掲する。

 

 

本セクションの補足:

 

1)この一月に世界経済フォーラムの会議(ダボス会議)に参加して、戦後復興までのプランを主張するようだ。https://news.yahoo.co.jp/articles/741b4792e1b1746f8203c729b54df1e2fd52c928

 

https://www.youtube.com/watch?v=0WbZyPHMmmg

 

2)その過程で、多くの命が失われるとすれば、拉致問題など吹っ飛んでしまう。そうならないことを願うのみである。その願いが叶う前提は、米国にトランプ流の共和党政権が誕生することだろう。先ず、明後日の下院議長の選挙が気になる。共和党一部の反乱で民主党がとれば、終わりかもしれない。

 

3)北朝鮮は、トルーマンの戦略として東アジアに誕生したと言える。トルーマンは、朝鮮戦争に勝利する直前、マッカーサーに進軍を禁止し連合国軍最高司令官を解任した。トルーマンは、朝鮮戦争を未解決なまま残し、日本が再びこの地域の覇権国とならないよう、そして米国の敵対勢力が東アジアを中心に生まれない様、米軍を駐留させ続けた。

 

§2. 北朝鮮の崩壊は日本の利益にならない。 (2014/11/3

 

拉致問題の解決は、北朝鮮が欧米諸国や日本などを含めた国際社会で承認されるという形でしか解決されないと思う。つまり、日曜朝のテレビ番組で元外務省の田中均氏が「大きな図で考えるべき」と言っていたのが正しいと思う(1)。

 

 日本の評論家は、北朝鮮による拉致を犯罪だと捉えているが、その理解はイスラムのテロリズムを犯罪だと考えるのと同じで、一般人の誤解を産む。北朝鮮と日本の間に国交がない以上、通常の法治国家内での犯罪と捉えるのは間違いで、戦争時の民間人被害に近いと思う。実際に、拉致被害者は韓国へのスパイ養成の為に使われている。 

 

 つまり、日本にまともな国防意識がなかった事が、自国民を他国に拉致された原因である。日本政府はその責任に言及しないし、日本のマスコミは正常に機能していないので、そのことを避けて通る。拉致被害者を取り戻すとすれば、戦争再開か平和条約(2)締結による終戦しかないのではないか。平時国内での犯罪行為のように考えて、その対策として拉致被害者奪還を考えるような構図は、本質的におかしい。 

 

 国連において北朝鮮の拉致問題などを非難し、北朝鮮を追い込むのは良いが、それに対する逃げ口を用意することも大切である。もし、北朝鮮が崩壊(3)した場合、その前に小型化した原爆が何カ所かに飛ぶかもしれない。また、北朝鮮の再建過程までの、難民流入、日本の治安悪化や経済的負担は相当なものになるだろう。

 

 日本は、北朝鮮をソフトランディングさせることを、拉致問題よりも優先して考えるべきだと思う。それには、米国や中国の力、そして、韓国の同意が必要である。韓国は、まともな国家となりある程度経済発展した北朝鮮と合併して、統一朝鮮という民族の夢を果たす為に、日本や米国と力を合わせるべきだと思う(4)。

 

補足: 

 

1)確か、11月2日の時事放談だったと記憶している。拉致問題は、核兵器放棄と国際社会への復帰と同時に自動的に解決する。 

 

2)ここでは、日本と北朝鮮との間の基本条約である。この締結には、韓国との基本条約の中の、「韓国を半島唯一の政府とする」という条項を変更しなくてはならない。 

 

3)ここでの崩壊の定義は、クーデターではなく、キム王朝が玉砕的手段で韓国やその他の敵国に攻め込むことをである。北朝鮮も、日本の戦争末期やイスラムのテロリズムから、玉砕的攻撃を学んでいると思う。 

 

4)韓国の一部に、クーデターか何かをきっかけにして統一し、核保持国になろうとする野心があるかもしれない。日本はそれを最も警戒すべきである。その為にも、北朝鮮の核抜きでの承認と経済援助を目指すべきであると思う。