2023年7月20日木曜日

貴族階級が統治する日本国とそれに従順な国民

 

日本が英国等西欧の強力な関与により“近代国家”になった時(1)、政権を取った人たちは自分たちに都合の良い西欧の貴族制度も導入した。古代から続く天皇がその頂点に置かれたが、天皇は貴族らが担ぐ神輿の上にあり、かれらが神輿ごと投げ出すことも可能であった。

 

それが敗戦で幕を閉じたと言われる大日本帝国の姿だろう。ただし、現在の政府は法的にはこの延長上にあり、決して大日本帝国の政治が批判されて終わったわけではない。従って、日本が唯一の国連敵国条項の対象となる国である。日本だけが何故世界の敵なのか? 国連憲章敵国条項 | Social Chemistry (ameblo.jp)

 

天皇は戦前の御前会議でも発言は殆ど無く、憲法にある輔弼がまともに行われたのかは疑問である。また、敗戦で天皇は囚われの身と思われる立場に置かれた(2)ことも考えると、上の比喩はほぼ正しいだろう。

 

これら全く理解に苦しむ日本の政治の原因は、日本の「近代国家」は単に西欧の模倣品であり、日本人がその本質を理解していないからである。その証拠に、現代の西欧民主国家は、近代国家の延長上にあるので、日本とは違って国民は主権を保ち、国家の防衛も国民が担う。

 

日本は未だに近代の国家(帝国主義の国家)であり、民主主義の国だと信じている人が多いかもしれないが、国民一般は国民の中でいくら頑張っても、国会議員にはなれない。いびつな選挙制度によって、明治の貴族の末裔は特権を維持しているのだ。反論するむきには下のグラフをプレゼントしたい。https://honkawa2.sakura.ne.jp/5230h.html

 

smartenkyo.comから借用しました。もし、著作権上困るとおっしゃるなら、コメント欄でご連絡ください。削除します。)

 

繰り返す:日本だけ非常に高い供託金は、明治以降の貴族以外は、そして彼らに従う芸能界やスポーツ界出身の新貴族以外は、国会議員の席から除外するためである。https://blog.smartsenkyo.com/1508/

世界と日本の供託金ランキング‐供託金とはわかりやすく解説‐ | スマート選挙ブログ (smartsenkyo.com)

 

男女同権を日本人は良く口にするが、その先進国である民主主義の国のスウェーデンには、18歳になった段階で、男子だけでなく女子にも兵役の義務が発生する。国民主権だとか、男女同権なんて叫ぶおばさんたち(e.g., youko tajima元議員)には、兵士になる覚悟を持ってからにしてほしいものだ。https://www.afpbb.com/articles/-/3119940

 

国民に主権がない事の証拠はたくさんある。たとえば、戦争末期の大空襲や原爆投下の指揮をとった米国のカーチス・ルメイに勲一等を授与することは、国民の反対を無視して行われた。その決断をした佐藤栄作は、長州下級武士の末裔である。

 

ごく最近では、あのコロナウイルスの開発研究は、武漢の研究所の石正麗研究員らが米国の支援で行った。その研究支援をした米国のアンソニー・ファウチ博士に旭日章を授与したことなど、知らない国民の方が多いだろう。https://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/fuji-kazuhiko/274.html 「武漢ウイルス研究所流出説、海外で再び広がる…ファウチ所長のメール公開、風向き変わる」

 

LGBT法なんて、国民の意思など何処で聞いたのか? 自民党部会では反対多数だった筈だが、委員長が強権発動して党内の委員会を通した。それを指示した岸田自民党総裁は、神谷宗幣議員が国会質問した時には、内閣総理大臣の顔になって、私は首相であり議員立法にはコメントする立場にないとして逃げるのである。https://twitter.com/KadotaRyusho/status/1666811247088771074

 

因みに、参政党は日本で初めての民主主義に根差した政党だが、それを潰す動きがあるようだ。その一つが、あの「永遠の0」を書いた右翼小説家による新しい保守政党結党の宣言である。彼の新党の設立理念は、恐らく桜井よしこさんなども賛成する、戦前の貴族政治を礼賛するものだろう。

 

西欧文明である“民主主義政治”の形式を真似して取り入れながら、その実態は寒々としている。文明と文化の関係も考えたことも区別する気もなく、日本の伝統文化に拘泥しながら、政治システムの方は猿真似を継続するのである。御目出度い限りだ。

 

日本の国民は、その西欧の国民の姿を猿真似するのだが、意味がよくわからないので、国民主権を信奉しながらそれが犯されても別に何の行動もしない。ただ、「国民主権」或いは「民主主義」などのお経を唱え続けるのだろう。

 

そして、選挙という戦前から続く大日本帝国の儀式(3)で、うやうやしく元の永田町に巣食う貴族階級をそのまま承認する役割を演じている。民主主義下の選挙とは矛盾する一票の大きな格差と馬鹿高い供託金には何も感じないのである。

 

マスコミの姿勢:

 

政治の実体は隠せばよい。放送局には総務省がにらみを利かせば、何とでもなる。新聞社も真実を書いてトラブルになるのは、現在の枠の中に安住する人たちには耐えられない。政府がうまく隠してくれれば、報道しなくて済むので嬉しいのだ。

 

芸能ゴシップやスポーツ記事、殺しや災害だけで十分のニュースとなる。夏の暑さだって、気象庁が“命の危険がある暑さ”だとか何とか言ってくれるので、命だけを特別に考える家畜的な人たち(4)への配信にはA級記事となる。

 

明治の元老や元勲とかいうのは貴族であることは言うまでもない。庶民は食うや食わずで暮らし、戦争に駆り出されて殺されても、何も言えない身分だが、明治の貴族たちは妾を何十人ともって、悠々と暮らしてきた。

 

例えば、渋沢栄一は50人の妾を持っていたという人(元スタンフォード大、フーバー研究所元教授の西鋭夫氏)もいるが、その人が次回1万円札の顔となる。目出度い限りだ。そんな歴史の国なので、官房副長官が自宅と愛人宅の二重生活をしていて、殺人罪の捜査を妨害した疑いがあるとか言っても首にはならないのは、貴族の身分だからよくあることだと永田町では納得しているだろう。

 

それに、政府から去ることになっても、貴族は食うには困らない。一私人になっても、家で首相に今後の行政を指導してくれれば、官房機密費で給与は渡せる。

 

終わりに:

 

今回は今や年寄りとなってしまったベビーブーマーの愚痴で終わります。多くの同世代の人は同意してくれるだろうと思いますが、ご不満の方はぜひコメントをお願いします。

(13:30編集;補足4追加)

 

補足:

 

1)明治のクーデターは、長州のはぐれ者たちが徒党を組み、英国からの資金で近代兵器を供給してもらい成功した。徳川慶喜は知的に優れていて、背後の巨大な存在を知ってか、戦う意欲を無くしてしまったのも一つの原因だろう。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12594710571.html

明治維新と銃の性能:尊王攘夷派の背後に外国(英国?)の影(再録) | Social Chemistry (ameblo.jp)

 

2)天皇が何か趣味の物を購入することなどは出来るが、そのお金は国家予算の一部から支出される。つまり、皇室は昔莫大な財産を保有していたが、現在は自由にできる財産はない。それが全てを語っている。https://bunshun.jp/articles/-/44957?page=2 昭和天皇「生誕120年」新資料発見 総額4400億円…GHQが奪った天皇家の財産リスト

 

佳子さまが“お母さんは結婚するときに納得した上で皇室に入ったのでしょう。でも、私とお姉ちゃんは違う。生まれた時からここしか知らないのよ”と強い口調で仰ったこともあったという。https://www.dailyshincho.jp/article/2021/09151206/?all=1

「私たちは籠の鳥」佳子さまが放った肉声 紀子さまとの激しい口論の中身とは | デイリー新潮 (dailyshincho.jp)

 

3)政治家が公共の電波を利用して、この国の将来などについて前提なくとことん議論して、国民に提供したことがあるか? 皆無である。更に、総理記者会見などで、まともな質問と答弁が、自由になされた光景があったか? 短時間で限られて数人が形式的に質問し、形式的に答弁して終わるのが日本の記者会見である。

尚、国民の広い範囲から政治に参加するには、それを防止している現在の選挙制度を改正する必要がある。それらは、例えば、立候補の壁となっている供託金の低額化、一票の格差の完全解消である。

 

4)梅雨明けの豪雨くらいで、「土砂崩れの危険のあるところでは、命を守る行動をとってください」とか、テレビで言っている。命を守ることは自分でやればよい。テレビでお願いするのは異常で、家畜に対する申しつけなのかと一瞬思った。

0 件のコメント:

コメントを投稿