2014年7月4日金曜日

日本国もごまかしの国々東アジアの一員=野々村県会議員の不正経理疑惑は単に一つの例にすぎない=

 この2、3日、一人の兵庫県の県議が話題になっている。年間600万円の政務活動費の使途を不正経理でごまかし、一部を自分の懐にいれたのではないかとの疑惑がかかっている野々村議員である。政務活動費で年間165回の日帰り出張を繰り返したというのがである。政務活動費は政務調査費から使途変更を含めて名前が変わり、何にでも使えるために議員達の私的秘密の財布のような役割をしているらしい。年間600万円だが、使わなければ返還しなければならないので、適当に使った様にして”ねこばば”しているのだろう。
 その疑いを隠す為に、野々村議員は涙の会見を行なったのである。こんな芸当は最近の芸能人なら何時でも出来るが、それで疑いを晴らそうとする野々村議員は潔くない。警察は徹底的に調べるべきであるし、兵庫県議会もその165回の出張が野々村議員の県会議員としての活動にどのように活かされているかを議会で審議尋問などして、真相を解明するとともに、県議会議員の政務活動費の使用実態を明らかにすべきである。
 ただ、このようなごまかしは、日本ではどこにでもあることだろう。科学会でも、近い過去である平成18年に早稲田大学の松本和子教授の億単位の不正使用が明らかになり、松本教授は処分されている。特に優秀な研究者には見えなかった女性教授へ、はやりの分野で研究をやっていたという理由で多額の研究費が重点配分された結果であった(2)。何故、身の破滅につながるこのような大胆なことをやったか?それは、当時どこの大学の研究室でも、科学研究費(科研費と略称されていた)を使いきる為に、小廻りの利く業者に領収書を書いてもらい、使ったことにしていたからである。その不正経理分の研究費は、その業者に預けたことになり、翌年必要な物の購入に使うのである。ただ、松本教授の場合は規模が大きすぎて、目立ってしまったのである。
 これらのことは日本社会が、構成員を一律に縛るルールを作り、それを構成員が遵守することで、全体としてのその分野の活動度を上げようとする、西欧文化の一つを十分同化吸収していないことを示している。
 おそらく、日本全国の多くの県会議員は、程度の差があっても、野々村議員のような不正経理を行なっている筈(推定)である。1300万円以上の年俸に加えて600万円の活動費は、県という地方自治体がほとんど国の下請け位のことしかしていないだけに、高すぎると思う。あの顔をくしゃくしゃにして泣き叫ぶ野々村議員を見て、県などという地方自治体など不要ではないかと思った。

補足:
1)引用サイトの具体的記述は以下の通り: http://www.google.com/search?client=safari&rls=en&q=youtube+野々村&ie=UTF-8&oe=UTF-8
http://www.jst.go.jp/pr/info/info391/index.html
2)この事件から、文科省や安倍総理が何も学んでいないことは、例えば研究費を重点的に理化学研究所や産業技術総合研究所に配分しようとしていること(特定国立研究開発法人(仮称)の指定)や、女性の管理職への登用を逆差別的に行なおうとしていることで判る。どちらも、その分野のトータルとしての活動にはマイナスになるのである。

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