2016年3月21日月曜日

米軍兵士の婦女暴行事件へ抗議する今日の沖縄でのデモ、何か変だ

アメリカ軍兵士の男による性的暴行事件が13日沖縄県那覇市であった。犯人は逮捕されたのだが、この事件に抗議して名護市辺野古の基地前で大規模な抗議集会が開かれた。動画を見ていただきたい。http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20160321-00000047-nnn-soci

しかし何か変だ。兵士個人による犯罪を政治利用している様に見えるのである。上記サイト動画に出てくるデモのプラカードを見ると、政治利用をデモの主催者が白状しているのである。そのプラカードにはUnforgivableと大書きし、その下にThat woman is Okinawaと書かれている(補足1)。許せない(unforgivable)はわかる。しかし、その次の文章は、「あの女性は沖縄である」と読める。つまり、その文章は「沖縄を米国軍が性的暴行した」という意味に解釈される。

その論理を無視したやり方は、近代国家にはふさわしくない。米軍基地を置くことに反対なら、正々堂々とこの種の刑事事件とは別に行えば良い。次のようなアナロジーを考えてもらいたい。

イスラム教徒の男が性的暴行を犯して逮捕されたとする。その抗議に、イスラム教信が米国をレイプしたというプラカードを掲げて、「イスラム人を米国から追放しろ」と要求するのと、今回のデモは相似である。これをまともなデモとして報道するのは誠に不思議である。

沖縄県議会でも明日抗議決議を行うそうだが、今回のデモと同じ論理で行うのだろうか?

補足:
1)プラカードの文章はThat woman is an okinawan.ではない。That woman is Okinawa. とは意味がことなる。冠詞がなく、大文字と小文字の区別のない日本語では、この論理のすり替えがわかりにくいかもしれない。

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