2016年3月6日日曜日

戦後日本政治の本質は官僚政治である:官僚に改革という発想はない

1)戦後、日本の政治を決めたのはポツダム宣言(補足1)とそのGHQの勝手な解釈である。ポツダム宣言の項目12にあるのは、「日本国民が自由に表明した意志による平和的傾向の責任ある政府の樹立」であるが、それはマッカーサーがそう認識する政府の樹立であり、従って、日本の政治は完全な傀儡政権がおこなった。日本の降伏は、「条件付き降伏」だという人がいる。しかし、軍隊のみならず、日本国の無条件降伏の立証が、上記政府の形態にある。

マッカーサーが行ったのは、当時の党人政治家の殆ど全ての追放(ポツダム宣言項目6による)である(合計34892人)。そして、官僚の殆どが戦前の状態で温存された。その結果、戦後の与党政治家の殆どは、官僚出身の政治家となった。代表が吉田茂と吉田学校の出身者(佐藤栄作、池田勇人など)であり、かれらは戦後長期政権を誇った。その結果の第二は、日本社会党の大躍進であり、戦後長い間議会の1/3を占めた。

2)今朝の時事放談の最後に、ゲスト出演していた古賀氏が「今の政治家はレベルが低い。やはり昔あった派閥の役割が見直されるべき」というような発言をしていた。その派閥の教育とは、古賀氏所属の池田勇人が作った宏池会などの教育だろう。 

何をとぼけたことを言っているのかと言いたい。一億人の中から優れた人材を選ぶ方法を考えるのが第一である。政治家の二世三世と官僚出身者に吉田学校的教育を施しても、所詮ドブ板選挙に強い政治家を育てるだけであり、優秀な改革を目指す政治家など育つ訳がない。(安倍総理は祖父岸信介の政治を目指しておられる様なので、期待したい。)

補足:

1)停戦協定に、ポツダム宣言の履行及びそのために必要な命令を発しまた措置を取るとある ポツダム宣言、項目6:日本国民を欺いて世界征服に乗り出す過ちを犯させた勢力を永久に除去する。無責任な軍国主義が世界から駆逐されるまでは、平和と安全と正義の新秩序も現れ得ないからである。
項目12:日本国国民が自由に表明した意志による平和的傾向の責任ある政府の樹立を求める。この項目並びにすでに記載した条件が達成された場合に占領軍は撤退するべきである。

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