2016年3月8日火曜日

米国では宣伝次第で嘘も真実の衣を着るかも知れない

1)ヌード画像を盗撮された人気記者に、5500万ドルの賠償金支払いを命じた判決が出された。米国のこの高い賠償額は一体何を根拠に算出されたのだろうか? この画像をネットに載せられたことによる精神的苦痛が5500万ドルと評価されたのだろうが、あまりにも高い。日本の命の値段をはるかに超えるこの額に先ずびっくりした。 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160308-35751422-bbc-int

このケースで、もっとびっくりするのは、犯人以外にホテル側にも賠償を命じた点である。ドアの覗き穴を細工してカメラをセットらしいが、それにホテル側が気づかなかったからだろう。弁護士の判決後の言葉「犯人だけに賠償義務を負わせても結局賠償金が取れないからだろう」に説得力がある。

美人(人気者)の涙をTwitterで世界に流して、同情を集めたらしい。その涙に、陪審員も濡れたのかもしれない。「世間の注目を集めるために自らビデオを流出されたのではないかと噂されたことが、何よりつらかった」と話したということだが、それは十分美しかったということだろう。魅力に欠ける記者ならもっと恥ずかしい筈だから、それより高い賠償金が相応しいのだが、逆に55万ドル位に減少しただろうと思ってしまう。

米国の陪審員制度というのは、異常である。その真似を日本もしているが、馬鹿げたことだと思う。陪審員制度だけでなく、米国の司法文化そのものにも一種恐怖の様なものを感じる。(TPP締結後の裁判なども心配だ。)

2)以前にも米国の裁判結果にびっくりしたことがある。有名なマクドナルド事件である。ある人が、マクドナルドのドライブスルーでコーヒーを買って、駐車場で飲もうとした。カップを膝で挟んで蓋をとり、ミルクと砂糖を入れるときにこぼしたのだ。熱いコーヒーが衣服に沁み、3度の火傷をした。

そのコーヒーがあまりにも熱いのに、何の注意もなかったのが原因だとして裁判をおこした。その結果、60万ドルほどの賠償金を手にしたのである。https://ja.wikipedia.org/wiki/マクドナルド・コーヒー事件

ホットコーヒーが熱い(マックは85度)のは当たり前だが、家庭のコーヒーメーカーによる入れ立てのコーヒー(72度程度らしい)よりも13度ほど温度が高かったのが、裁判の決め手となったようである。マクドナルドはできるだけ冷めないように温度を高くしたのが、仇になったようだ。この裁判について、バカバカしいと思うのは私だけだろうか。

これらに似た裁判結果が蓄積されたのだろうが、それが色んな影響を世界に残した。その一つは、あらゆる商品の説明書にバカバカしいような注意書きが多くなったことである。

日本では、”そんなこと常識だろう”の一言で終わることが、彼の国ではそうはいかないため、契約書や説明書などがやたらと長くなる。その結果、契約書なら読まないでサインしたり、パソコン画面でクリックしたりすることが多くなった。全ての契約書や説明書は1000字以内という暗黙の了解が欲しいものだ。

3)韓国系米国人が旧日本軍向けの戦時売春婦を性奴隷だとして米国で宣伝していることを思い出した。全米いたるところにブロンズ像を置いて、日本軍(当然韓国人兵士もいた)に20万人の少女が強制連行されて性奴隷にされたと宣伝しているのだ。日本ではまともに信じる人など少ないだろうと普通思うが、そうだとすると愉快だということは、そのままあの国では真実になる可能性がある。

今回の裁判のケースやマクドラルドコーヒー裁判のことを考えると、その像が置かれた近くの多くの米国人は本当だと思っている可能性が高い。嘘でもなんでも、プロパガンダのやり方次第で想像以上の効果が出る国なのだろう。設置した者たちはそれをよく知って活動しているのだろう。

そういえば、もっと近くの国にも鯨が人の 生活や文化より大事だと言って騒ぐbakaもいる。Bakaという言葉を使いたくないのだが、自分の所属する文化の価値観などから一切離れて考えることができないのだから、それ以外の言葉では表せない。あのパーフォーマンスがあの国で一定の理解を得ていることにも注意が必要である。

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