2017年12月16日土曜日

日本は中国の属国になり、中国と朝鮮の虐めの標的となるだろう

1)国際社会は野生の原理が支配している。適当な相手を見つけ出し、弱みにつけ込み、罠をしかけ、つるんで用意した窪みに落とし、四方八方から攻撃し殺して餌にする。正義とか論理とか、そんな話は後で作れば良い。真実の定義は、強者の言葉である。

若干古いのだが、偶然次の記事を見つけて読み、そのような感想をもった。中国が、「ロシア、韓国に反日統一共同戦線構築を提案した」と題する記事である。 https://jp.sputniknews.com/japanese.ruvr.ru/2012_11_15/94728921/

2012年11月14日にモスクワで開かれた露中韓の三国による国際会議「東アジアにおける安全保障と協力」で演説にたった中国外務省付属国際問題研究所の郭 (ゴ・シャンガン)副所長のプレゼンテーションは、上記三ヶ国が抱える日本との領土問題を、戦後のサンフランシスコ講和条約の時点に戻って解決しようと呼びかけるものだった。

郭氏は、「51年にソ連と中国の承認なしに締結されたサンフランシスコ講和条約は内容が古くなっているとの見方を示し、それにかわるものとして新たな講和条約が結ばれなければならない」と語ったという。

しかし、日中はサンフランシスコ講和条約後に、それを前提として講和した筈である。また、日ソも同様に共同宣言で、サンフランシスコ講和条約を前提に平和条約の方向を決めた。韓国は当時日本に含まれていて交戦国ではなかったので、戦後1965年に講和条約ではなく”日韓基本条約”を締結している。

郭氏は、それらを十分承知しながら、強者の論理で歴史の捏造を提案したのである。この一つの出来事をとっても、中国という国家の恐ろしさが理解されるだろう。韓国同様、歴史も法や条約も過去に遡って書き換えられると思っている。

中国はすでに、パキスタン、スリランカ、バングラデシュ、ミャンマーに中国海軍が利用できる軍港を構築しているなど、AIIBや一帯一路構想という新たな拡張主義は、世界一の覇権国を目指していることを示している。http://blogos.com/article/21823/

中国の強い点は一党独裁体制であり、決断も早く実行の際の抵抗も少ない点である。その強い点は特に政治の面で発揮されるだろう。一方、経済の面では、独裁的に決定する方法は、いろんな面での小さい錯誤でも相互矛盾となって拡大し、上手くいかない。鄧小平が、独裁主義と自由主義を政経で使い分ける方法を発明したが、それは過渡的手法としてのみ有効だと思う。

現実には、独裁的手法がどうしても経済にも及ぶことになり、そこから歯車が狂い出すだろうと思う。そこで、政治の面での強さを用いて、他国から搾取する手法で乗り切る方法を考えるだろう。つまり、近隣にとって非常に厄介な国になると思う。

2)北朝鮮の核保持問題で世界は揺れているが、なんどもブログに書いてきたが、北朝鮮は本来日本の脅威ではない。何故なら、北朝鮮問題は朝鮮戦争の延長上にあり、当事国は米国(当時国連軍の衣を着ていた)、北朝鮮、中国(義勇軍の衣を着て居た)であるからである。

更に、北朝鮮問題で得をしてきた国、得をしている国は、それぞれ米国と中国であり、日本とは直接には無関係だからである。(補足1)それに、北朝鮮の核開発は、米国に対する防衛、つまり、朝鮮戦争における最終的勝利を目的に始められた。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43440054.html
https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43409195.html

北朝鮮問題で日本政府は脅威を感じているが、日本国民はそれほど脅威を感じて居ない。それは国家存亡の危機にあるのは、明らかに北朝鮮の方であるからである。勿論、金正恩政権の核を抱いた自爆は、大きな脅威であるが、それはないだろう。

ティラーソン国務長官の最近の発言などでも、北朝鮮の核保持を現在の状態まで認めることになると思われる。それは米国の支配層の本音である。例えば、オバマ政権で大統領補佐官を務めたコンドリーザ・ライス氏はニューヨーク・タイムズに寄稿したコラムの中で「我々は北朝鮮の核保有を大目に見ることができる。冷戦中にソビエトの何千もの核兵器を大目に見てきたように」と言ったという。https://abematimes.com/posts/2877513

これまでの絶対に核保持を許さないという姿勢は、単に日本での核武装論の高まりを考えてのことであり、日本に核武装論が起こらなければ、更に、日本に核共有論さえ起こらないのなら、核廃絶を北朝鮮に強要して金正恩の暴発を誘発する危険を犯すべきではないと考えている筈である。 日本の安倍総理以下の自民党政権と外務官僚たちは知性に欠けるため、米国追従を唯一の日本の命綱と考えている。それは、自民党結党時の政綱と矛盾しようが全く気にもとめていない。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43493531.html

その腑抜け的日本政府(補足2)の対応を見定めた上で、米国は北朝鮮と協議に入るだろう。それは、日本が最低限の威厳を保った生き残りのチャンスを与えてくれた暴れん坊北朝鮮の消滅を意味する。その代わりに誕生するのが、対日強硬路線をとる憎っくき統一朝鮮だろう。そして、それと連携するのが、中国だろう。

その結果日本は、核保持あるいは最低限必要な核共有のチャンスを逃し、これまでの哀れな韓国の役をすることになる。それは有史以来朝鮮が考えてきた姿、つまり、東夷の国が中国の朝貢国となり、朝鮮の下に位置する中華秩序の完成である。

補足:

1)米国はこれまでの極東域での派遣国としての足場を、北朝鮮との戦争継続で得てきた。具体的には、日米安全保障条約を結び、在日米軍を置く根拠となった。それは、日本の再軍備防止、東西冷戦の戦略的拠点、更に、インド洋から中東までを視野に入れた、世界戦略の基地として存在したのだろう。また中国は、現在北朝鮮を制御する姿勢で、国際政治における大国としての地位を確立した。

2)米国供与の命綱がかくも脆いものであることなど、今だに自民党や外務官僚は気にもして居ない。それは官僚と官僚上がりの政治家は、自分と自分の家族の楽な人生という小さい視野しか持たないからである。だいたい、安定職として公務員を、そして定年後の天下りを目指す人間に、政治家の素質などある筈がない。

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