2018年3月1日木曜日

韓国は、太陽政策の大きな成果を収穫する時期が近づいた?韓国の深層心理

1)前々回のそこまで言って委員会だと思うが、北朝鮮問題の議論をyoutubeで聞いた。https://www.youtube.com/watch?v=E3QqnOFrlqY その議論を聞いて、パネラーの長谷川氏、須田氏、門田氏、竹田氏、舛添氏ら、日本人評論家の理解と、ゲストである朴一氏ともう一人の朝鮮系女性学者(金恵京氏?)の間の認識に大きな違いがあることがわかった。朝鮮半島出身のゲストたちは、自分たちの民族の問題として考えているようで、より本質に近い話をしているように聞こえた。 

舛添氏の「金大中や盧武鉉の太陽政策は失敗だった。その間に北朝鮮の核開発は進んだ」という言葉に対して、在日女性の解説者が「太陽政策の目標は北朝鮮の非核化というより、統一にある」言っていること(4:40)を十分に理解すべきである。そして、「太陽政策は失敗だったのか?」自体も、日本側は再考すべきである。 

つまり、日本の解説者や政治家は、「太陽政策の失敗」を真理のように思い込み、北朝鮮問題を考える際の前提としているのは大きな間違いではないのか。文在寅を含め韓国の多くの人たちは、「金大中や盧武鉉による太陽政策で育てた韓国と北朝鮮の関係を一挙に前進させるべきである。今両国は、南北を統一して真の独立国朝鮮を完成する入り口にある」と考えているのではないのか。言葉には出さないが、おそらく核兵器は将来重要な統一朝鮮の武器となると考えているだろう。 

少し、歴史を振り返るべきである。朴正煕は韓国を真の独立国にすべく核武装を考えたが、アメリカに潰された。(ドイツのアデナウアーも同じだった。)私は、韓国の多くの人にとっても、核武装は朝鮮民族の統一と真の独立国建設の鍵であり、民族の悲願だと思う。北朝鮮は米国(&中国、ロシア)の核に対する抑止力として核を開発した。そして、貧しさに耐えてようやく核保持ができた。一旦核兵器を捨てても、その技術と知識は北朝鮮に残ることを、平和ボケの日本人と違って韓国の人たちは十分知っている。

今、核戦争を防ぐという大義名分を120%用いて、北朝鮮の非核化を目指す振りをする。そして、米国とは一定の距離をおき、中国やロシアの支援を得て話し合いの席を設ければ、なんとか和平は可能だろう。そして、南北が現代までの歴史認識と未来の半島の姿を共有できれば、一旦は北朝鮮に非核化を説得できるだろう。和平を実現して、北朝鮮の経済発展邁進を手助けすれば、その後はなんとか成るだろう。金正恩は、西欧社会を知っているのだから。

連邦的な枠組みで暫定的平和を達成し、その後30年位かけて統一すれば良い。多少は北朝鮮の経済復興のために韓国は経済的に苦しくなるだろうが、それは民族の悲願実現に向けて耐えられるだろう。本当の統一の話し合いは、北朝鮮が徐々に冷静さを取り戻してから始めれば良い。それまでは、笑顔につぐ笑顔で、現在半狂乱的な心理にある金正恩を落ち着かすのだ。 

有史以来、ようやく、本当の意味で独立した国家としての朝鮮を建国できるのだ。日清戦争までは、宗主国中国と野蛮国日本の谷間にあって、緩衝国として苦しんだ。その後は日本に併合された。更に、戦後は米国と中ソの間の覇権の谷間で、米国の企みである朝鮮戦争がアチソン演説から始まった。同一民族間で殺しあうという耐え難い苦しみを、彼らは朝鮮民族に味わせた。 

その有史以来の「悲劇の半島」から脱却できるのだ。小型核と核搭載ミサイルを完成すれば、中国や米国からそれぞれ完全独立できるし、日本から金を脅し取ることも簡単だ。あの国は、非武装国家で非核三原則を看板にしている腑抜け国家なのだから。

  2)文在寅など多くの韓国人は、そのように考えていると日本人の私は想像する。このまま圧力強化の路線を貫けば、最終的に米国は軍事オプションに頼ることになる可能性が高い。そうなれば、日本、韓国、北朝鮮に夫々百万人レベルの犠牲者を出すだろう。

おそらく米国は北朝鮮の非核化を諦める場合のシナリオも考えている。大統領補佐官や国務長官を務めたコンドリーサ・ライスはずっと前にそれに言及している。トランプ政権もそれを考えている可能性が高い。オリンピック開会式のとき、副大統領は北朝鮮と話し合いを持つことになっていた。おそらく、その中でそのもう一つの道の話し合いや、探り合いが行われる予定だったのだろう。(補足1) 

日本の内閣官房は、日米の連携は完全であると言っていたが、明らかに菅官房長官の言葉に焦りか不安が感じられた。(補足2)米国は日本に核武装論が起こり、それが日本で本気に議論されることを警戒している。一部に日本の核を容認する考えもあるだろうが、それは個人的なもので、まだら模様的に存在するのみだろう。米国から聞こえてくるその種の声の大部分は、日本に向けた観測気球だろう。 

日本は、その個人的にまだら模様として存在する日本の核容認論を発掘すべきである。トランプ大統領の心の中には未だ日本の核容認論が存在するだろう。そして、米国をなんとか説得して、その任期中に戦術核による自衛を達成するべきである。それが唯一、安心な日本と極東の犠牲なき平和を実現する必須条件だと考える。 

現在議論すべきは憲法9条改訂では無いと思う。現行憲法9条の範囲で、自衛の核を持つことは可能である。(内閣法制局)NPT第10条によれば、核の脅威にある国は条約から脱退できる。韓国が北朝鮮の核を将来確実に手にいれるだろう。日本は今、北朝鮮の核の脅威を利用すべきである。忠実な米国の犬のように振舞ってでも、安倍総理は自衛核を米国から提供してもらうべきである。独自開発は、米国に余計な警戒感を持たせるので、後の問題として残すべきだと思う。 

補足: 

1)副大統領と北朝鮮の金与正との話し合いが予定されていたことを知った官邸は、米国大統領と安倍総理との電話会談(2月14日)をセットした。その電話会談で、①北朝鮮側から完全かつ検証可能な形での非核化を前提に、対話を求めて来るまで日米が連携して最大限圧力をかけ続けること。②米韓合同軍事演習の実施が大事だということ、そして、③延期していた軍事演習をパラリンピック後に予定通り実施する必要があること、などを日米首脳は確認したという。 https://www.youtube.com/watch?v=hVtpMZyPYkk

2)記者に「日本政府が米朝会談の予定を事前に把握していたか」と問われた官房長官は、「安倍晋三首相とペンス副大統領は十分な時間をかけて、訪韓する北朝鮮代表団への対応などについて綿密にすりあわせを行い、必要な情報共有はしている」と述べるにとどめた。https://www.iza.ne.jp/kiji/politics/news/180221/plt18022117490012-n1.html 

0 件のコメント:

コメントを投稿