2020年2月28日金曜日

日本の新型肺炎(COVID−19肺炎)流行は7月には収まるだろう

新型肺炎(COVID−19肺炎)の特徴

 

COVID-19肺炎が世界に広がっている。新型なので当然だが、その病気の詳細はわかっていない。関心事は、夏に収まるかどうかである。私の考えは、一応収まるだろうということである。ただ、秋に再燃した場合、ワクチンなどが用意できているかどうかが、次の年の被害に重要なファクターとなるだろう。

 

この病気の特徴として、最初は微熱と倦怠感のような症状で病院を訪れるようである。しかし、咳や痰があまりないようだ。大凡一週間後に症状が急変し、従来の肺炎と異なり両側の肺が同時に冒され呼吸が困難になる。

 

中国・武漢市で多くの患者を診察し、自身も新型コロナウイルスに感染し克服した余昌平医師によると、発症当時は発熱もあまり高くなく、風邪の症状(咳、クシャミ、鼻水)も殆どなかった。入院して3日後、発症して6日後、突然呼吸が困難となり5日間立ち上がることすら出来なかったという。

 

これらの特徴を、医療従事者が共有することが、患者の見落としを少なくする上で重要である。しかし、この重症で死亡率もインフルエンザの10倍以上のCOVID−19 肺炎に対して、未だに普通の風邪程度だという俗説が流布されている。2月25日付だが今日(28日)回覧されてきた書類には、市長の「感染力や重症化に関しては過度に心配する必要はないとされていますが、市民の皆様には、通常の風邪やインフルエンザ等の対策と同様、(以下省略)」というメッセージが書かれていた。認識不足である。

 

政府の方針、重症者を中心に対策を考えるのは、非常に愚かである。以下のデータが示すように、早期発見、早期隔離及び治療を原則とし、その有効性に疑問があるのなら、ドイツや英国の高い治療実績を視察すべきである。

 

死亡率について:

 

このCOVID-19の特徴は、高齢者と寒い地域に死亡者が多いことである。それが、現代の楢山節考という小説の題名を用いて言及した理由である。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12577306468.html

 

これについて考えるとき、非常に参考になるのが、米国ジョーンホプキンス大のCoronavirus COVID-19 Global Cases by Johns Hopkins CSSEというページである。そこには、各国(中国は各地方毎)での検知感染者数、死亡者数、治癒者数が掲載されている。

https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6

 

本日午前7時現在、日本ではダイヤモンド・プリンセス号での感染者を除いて、189名が感染し、3人死亡、22人が回復している。韓国では、(1766名感染、13人死亡、22人回復)、イタリア(528、14、40)、ドイツ(26、0、15)、英国(15、0、8)である。中国河北省(65600、2641、 23400)、中国重慶(576、6,384)、タイ(40、0、22)、シンガポール(93、0、62)、マレーシア(23、0,18)、台湾(32、1、5)

 

注目されるのは、死亡者と回復者の比である。感染者の数は、政治的に抑えられている国があるだろうから、あまり参考にならない。勿論、死亡者数も単なる細菌型肺炎として処理されている地方もあるだろう。それらを考慮して、ここで取り上げるデータは、①タイ、シンガポール、マレーシアで死亡者が0で、回復者の割合が高いということである。一方、②韓国では回復者に対する死亡者の割合が50%以上ある。③既に書いたように、ドイツや英国での高い治癒率である。(補足2)

 

①と②から、COVID-19肺炎も、通常のインフルエンザ同様、温暖な地域では流行(補足3)しないということである。③から、早期に発見して隔離し、先進治療をすることで、高い治癒率が期待できるということである。早期発見、早期治療はどの病気でも治療の原則である。

 

以上から、日本でも7月には新たな感染者が出ず、長期療養の人は残るだろうがほぼ終息するだろう。オリンピックは開催可能だと思うが、その結論を5月に出さないといけないのなら、一年延期となる可能性が大きいと思う。

 

補足:

 

1)この流行という言葉が嫌いだ。英語の   epidemicという言葉の方が良い。ここで、epiはcommonを表し、demoは大衆を表し、形容詞の「ic」からなり、通常病気を対象に使われる。しかし、流行はそのような意味がなく、ファッションも病気も同様に使われる。日本語の貧困の一例である。

 

2)更に、治癒者数の感染者数に対する割合も、症状の重さの指標となるだろう。ただし、感染者数に政治的力が作用していない場合という前提がつく。ドイツの完璧な押さえ込みは、ドイツは完全な先進国であることを示して居る。

 

3)イランでの高い死亡率は、原因として、内陸部はさほど暖かくないのかもしれないこと、医療サービスが低い可能性、などが考えられる。また、中国と日本のデータは信頼性に乏しいので、参考にならない。

 

追補:あてにならない中国政府筋による患者数の発表 (2月28日、午後8時35分追加)

 

中国のデータ、特に武漢での患者数や死者数の政府発表データは当てにならない。それは、武漢から若者が現状を報告する動画を紹介した記事にも書いた。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12571289335.html

更に、最近の中国の報道機関による調査でも、明らかになりつつある。中国の経済誌「財新」や北京の日刊紙「新京報」の報道は、当局発表に疑問を呈している。後者は、新華社の発表とは違って、「中国疾病予防管理センターは最新の研究の中で、2019年12月31日以前に15人の死亡と104人の感染があったことを確認している」と伝えている。https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200228-00000004-courrier-int

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