2020年5月1日金曜日

結局米国と中国は棲み分けを考えるだろう

1)大国は棲み分けを考える:

 

棲み分け(住み分け)をネット検索すると:

「生活様式のほぼ等しい異種の生物群が、生活空間や生活時間・時期を分け、競争を回避しながら共存する現象。 ヤマメが下流に、イワナが上流にすむ例など。」と書かれている。

 

何となく分かりにくいかも知れないが、建設業界で行われている「談合」も同じだと言えばわかるだろう。対象となる地域や業界など、其々の建設業者が「得意とする分野」の地図を作り上げるまでは、小競り合いがあるかもしれないが、やがて棲み分けの地図が出来上がり、安定化する。勿論、談合は違法行為だが、暗黙の了解は法律の網では引っかからない。

 

棲み分けが起こる条件は、空間が限られていることである。空間の獲得競争が始まれば、実力者たちはすぐに「互いに傷つき共倒れになって、近くにいる無能な弱者に生きる権利を与えるのは愚かだ。それよりも、互いに棲み分けた方が利益となる」と考えるだろう。その後は、其々の覇権域で弱者を脅して利益を吸い上げれば良いのだ。

 

現在、地球という限られた空間と限られた資源とエネルギーを、世界は正確に把握している。現在も静かに存在する国家間の冷戦は、その棲み分け範囲の微調整であり、どちらかがもう片方を潰すという類の争いではない。

 

2)来年、米国は中国と、どのように棲み分けるかの話をするだろう

 

今回のコロナ肺炎で、デカップリングが起こると言って、中国の世界経済からの締め出しを夢想する人が多いようだが、中国が自壊するのなら兎も角、そうでなければ起こり得ない。つまり、一旦中国を自由主義経済の枠組みに入れた以上、そこからの排除を行うのなら、リーダーとなる米国の強い決断、追随する諸国の堅い結束がなければ不可能である。

 

中央政府の基盤が、大衆の一票にある制度の下では、経済情況が悪化すればするほど、冷静な判断が出来なくなり、衆愚政治へ向かう。例えば米国では、今後生じる可能性の高い困難を考えて、デカップリングという高遠な目標を示しても、大衆は日常の豊かさを要求して近視的な政策の政権を選ぶだろう。

 

具体的には共和党トランプは次期大統領選に破れ、バイデンの民主党が政権を掌握するだろう。そして、中国敵視策に見えた共和党の政策はゴミ箱に捨てられ、中国とのデカップリングではなく、棲み分けの話が始まるだろう。

 

国家と国家の関係では、圧倒的に独裁制国家が強い。21世紀後半は、中国が世界を支配するだろう。それは、以前中野剛志が指摘したロックインモデルで予測されることである。既に、米国は民主国家が独裁国家に支配されるレールの上に、世界を乗せ、世界はその道にロックインされている。

 

トランプが直感的にその危険性を感じて、アンロックの道を探ったが、中国のちょっとした小細工によりもろくも崩れることになった。中国にとって、100万人が死亡する作戦など、小細工のうちである。米国のブレジンスキーも言った筈だ、知りすぎた100万人は説得するより殺すほうが簡単だと。彼らは、感覚的に通じ合い、棲み分けの話ができる相手だろう。日本? 今の政権の体たらくを見た上でする質問ではないだろう。その頃には無くなっている筈だ。

 

 

3)火事の前のきな臭さ:

 

先日、NHKはJ.F. Kennedyの暗殺の謎を探る番組を放送していた。オズワルドはCIAの捨て駒となり、ソ連に派遣され、帰った後の仕事が例の事件を引き起こすことであったということをサジェストしている。明日、その続編があるだろう。

 

昨日の及川幸久氏のYoutube動画の題目は、米国政府がついにUFOを認めた!?」であった。https://www.youtube.com/watch?v=KvTBcz50xZw&t=612s

この元の記事は、ニューヨーク・タイムズのペンタゴン(米国国防総省)はUFOのビデオを公開したという内容の記事と、その動画である。https://www.nytimes.com/2020/04/28/us/pentagon-ufo-videos.html

 

何故、今 UFOなのか? そう言えば、ケネディ大統領が暗殺されなければ、ダラスでUFOや宇宙人に関する情報を公開し、ソ連と核兵器という刀の柄を握りながら争う愚を犯さないで、宇宙人との共存を図るべきであると演説する予定だったようだ。その一環として、アポロ計画があったという。これは以下の本だけでなく、いくつかの本などで読んだ。

飛島昭雄ら、“失われた地底人の魔法陣「ペンタゴン」の謎”

 

この時期、これらの話が米国から流れてくるのは、米国一般大衆の一部がパニックになりかけているからだろう。UFOとは未確認飛行物体である。カラスが夜空に飛んでも、確認できなければUFOである。こんな馬鹿げた話が、米国では国防総省から発表され、New York Timesが報じるのである。 

 

ニューヨーク・タイムズの裏に居るのが、ウォール街の金融資本家たちである。おそらく、トランプに「何らかの道」を取れと、強力に進言しているのだろう。どの道? 何時か来た道である。

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