2021年1月15日金曜日

トランプは実業家であり政治家ではなかった?

米国の政治は、混迷を深くしている。これまで世界中のかなりの人たちは、トランプ政権に対して、世界の民主主義のリーダーとしての米国を取り戻してほしいと考え応援してきたと思う。

 

トランプ側の情報では、バイデンを始めとする民主党側とその背後の所謂DEEP STATE側は、中国など外国の助けを借り、大規模で組織的な選挙不正をして、トランプ落選とバイデン勝利の結果を出した。

 

日本語で配信されているYoutube動画においても、及川幸久さん、Harano Timesさん、カナダ人ニュースさんらは、同じ動機だったと想像するのだが、この数ヶ月間トランプを応援する動画を配信してきた。

 

 

私も、これまでのトランプ側の情報を正しいと考えて、ブログ記事を書いてきた。そして、バイデンが大統領になれば、米国憲法修正25条とかで、短期間の内に痴呆症気味のバイデンからカマラ・ハリスに大統領の座が移行し、共産主義支配の米国になることを恐れている。(補足1)

 

そんな情況の中で、まだ1月20日が来ていないので絶対にとは言えないが、トランプは憲法が国家元首に与えている伝家の宝刀を使わずに、政権をバイデンに引き渡すつもりのようだ。それなら、彼は何のためにこの4年間大統領職にあったのだろうか? 

 

つまり、ディープステート(DS)に牛耳られている米国が、中国共産党政権と協力して進めてきたグローバリズムから、米国を脱却させると言ってきた4年間のトランプ政治の効果・意味がわからないのである。

 

そのグローバリズムを全世界で展開する勢力は、民主主義や言論の自由、米国における法の支配や三権分立の原則など、西欧の歴史が築いた政治文化の一切を無視することを、この113日からのトランプ側の戦いの中で明らかにしてきた。

 

それにも関わらず、トランプは自分達の支持派に向けて、「米国内の平和と法の支配」を守るために、これ以上の戦いをやめようにとる言っている。(補足2)https://www.youtube.com/watch?v=Tbv4nScXM2A

 

つまり、バイデンを次期大統領にするため、法を無視し外国と連携するという超限戦的手法をとった民主党グローバリストを前にして、トランプは自分達を応援する側に、法を重視して平和を至上のものとして相手側に屈服するようにと言っているのである。このトランプの姿勢は、4年間の上記政治姿勢を帳消しにする。

 

トランプは「戦いはこれから始まる」と数日前に言ったと記憶する。しかしそれは嘘である。この姿勢では、戦いは終わる可能性がたかい。

 

現在米国は、民主主義国から共産国に移る遷移状態にある。ここで自分の持つ「大権」を放棄して引き下がれば、米国は共産側或いはグローバリゼーション側にロックインされ、二度と民主主義の主権国家体制に戻らない可能性が高い。(補足3)

 

ここまでトランプは、米国の主権国家への逆行を政治スローガン(America First)にして、多大のエネルギーを用いその方向に米国政治を進める努力をしてきた。現在がその遷移状態であり、そこから経路は二つに分かれる。本来の民主国家と共産国家である。

 

前者にロックイン(lock-in)させる直前まで持ってきたが、最後の一歩が法と秩序の中では困難となった。トランプ支持派のフリン元中将らが主張する方法、”合法的だが恐怖の谷間を眺めるような方法”(戒厳令発布と反乱法適用)はとりたくないというのだろうか?

 

 

それは、法や人権を無視する共産党或いはグローバリストを相手にしての政治家トランプの考えなのだろうか?今後は自由で安寧な日々を一人の人間として過ごしたいのは分かる。しかし、これまでのトランプ政治の継続を応援した7500万人とその周囲が、納得すると思っているのだろうか?

 

Qアノンなどはどうでも良いだろうが、トランプ政治を支援してきた上記フリン将軍やパウエル弁護士、ジュリアーニ弁護士らの今後をどう考えているのだろうか? トランプを命がけで応援してきた人たち、宣誓供述書を提出して選挙の不正を告発した人たちも、今後投獄されるなり、いろんな虐めの対象になる可能性が高い。

 

彼らは、香港で民主主義を守る運動をしてきた人たちが受けているのと同じ運命をたどる可能性がある。なぜ、トランプは合法的な伝家の宝刀を抜かずに、非合法勢力の軍門に下るのか?

 

答えは一つしか無い。トランプは実業家であり政治家ではなかったのだ。

 

2)トランプはトランプ政治の支持者と米国民に謝るべき:

 

米国が、二つの勢力、民主主義勢力と左翼グローバリスト勢力、に分断されつつある現状に際して、トランプは左翼グローバリストが大規模且つ組織的な選挙不正により、民主主義勢力の撲滅を図ったのが、今回の大統領選挙だと主張してきた。

 

そして、トランプや彼の味方が、本来持つ言論の自由や裁判を受ける自由などを奪われ、彼らが主張する選挙の検証は棚上げにされた。そして、あと一週間で政権が左翼グローバリストに移る事になっている。それでも、トランプは暴力を否定し、おとなしく平和的に政権交代に協力しようと、訴えている。https://www.youtube.com/watch?v=Tbv4nScXM2A (この動画は上に既引用)

 

トランプがその道をとるのなら、先ず第一にトランプは潔く敗北宣言をすべきである。そして、トランプは例えば以下のような声明のうち一つを発表すべきである。

 

「これまで主張していた左翼グローバリスト側の大規模且つ組織的な選挙の乗っ取りは、嘘であった」と白状する。

 

113日以降の、左翼と中国による大統領選挙乗っ取りを理由とした我々の戦いは“負け”だ。今後米国の政権を担う左翼政権と融和的になろうではないか。それが米国が統一と世界一の座を保つ唯一の方法である」と言う。

 

「今後、内乱罪の適用や戒厳令を発布して、選挙の不正暴露をするとしたら内戦となるだろう。その場合、両方に多大の犠牲者がでる可能性がある。建国の精神とか民主主義や法の支配などの原則にこだわるのは現実的ではない。米国民は、分裂を避けることを最優先しよう。それが逮捕者やグアンタナモ行きの人を最小限にする唯一の方法だ」と言う。(これは②の変形)

 

①以外の声明であれば、そしてトランプ側のこれまでの情報が事実なら、トランプの考えは「選挙に大規模で組織的な不正があり、それに外国の関与があったとしても、そして更に、米国の民主主義や言論の自由の原則などが破壊されても(中国共産党支配のようになっても)仕方がない。それよりも、米国の和が大事だ」というのだろう。以和爲貴!

 

今後、トランプ側で勇気ある行動をとった多くの人達は逮捕されるだろう。トランプは、自分の家族やごく近くには恩赦を与えた。自分は、政権が無事バイデンに移行すれば、従来の慣例どおり歴代大統領として刑務所に入らなくても済むだろう。しかし、最低限でも上記①〜③のどれかの表明をすべきである。

 

ここで再度結論を言う。トランプは政治家ではなく、実業家であった。

(17:50、最終編集)

 

補足:

 

1)米国の支配層の一部は、世界から国境をなくし、ある程度の混乱を覚悟の上で、世界共産主義政権の樹立を目指しているのかもしれない。藤井厳喜さんは、ジョー・バイデンが大統領になれば、レーニンらが政権をとる直前のケレンスキー政権に似ているという意見を出されている。

 

2)トランプは確かにグローバリゼーションから米国国益最優先に戻そうとした。しかし、この”チャンス”に争いを避けるということは、米国の支配層を無傷のまま残こすということである。つまり、4年間にバネを逆方向に巻いても、手を離せば元に戻るだけである。

因みに、中国共産党政権の超限戦や厚黒学などでは、西欧の政治文化を完全に無視する。南シナ海での岩礁を埋め立てて軍事基地化したことや、モンゴル、ウイグル、内モンゴル、香港、法輪功などの人々の人権無視など、共産党政権の安定のためには、近代の世界(西欧中心)が築いた価値観など完全無視である。その姿勢が米国で明確になったのが、今回の大統領選挙であった。それが無傷で残るのである。

 

3)遷移状態とは化学反応理論の用語である。化合物Aが高いエネルギー状態で不安定になり、化合物Bに変化するとき、その中間の高エネルギー状態を遷移状態と呼ぶ。遷移状態を過ぎれば、あとは化合物Bになるまで、通常(突然エネルギーが注入されるなどのことがなければ)経路変更はない。国家の政治形態の変化についても、同じ様な説明が可能である。この国家がある方向にロックインされることについてのモデルは、中野豪氏の説を引用して紹介した。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12560835048.html

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