2022年4月30日土曜日

プーチンを核攻撃に追い込む米国

ウクライナ戦争は、米国によるロシアの弱体化、或いはプーチン潰しの戦争である。それは、米国のオースチン国防長官がウクライナの首都キエフを訪問した後の記者会見で、「米国はロシアの「弱体化」を望んでいる」と発言したことが証明している。https://www.cnn.co.jp/usa/35186811.html

 

宣戦布告した訳ではないのに、米軍の最高指揮官が一方の戦争当事国に出向いて相手国の弱体化を望むと発言することなど、常識では考えられない。

 

更に、一緒にキエフを訪問した米国ブリンケン国務長官が「この戦争は2022年中は続くだろう」とヨーロッパ諸国に告げたことは、米国二人の閣僚がこの戦争の停戦の為にウクライナを訪問した訳ではないことを示している。要するに、上司が現場の責任者のゼレンスキー大統領の慰問と作戦伝授のために、キエフに赴いたのだろう。https://www.cnn.co.jp/usa/35186419.html

 

つまり、これらの現職閣僚の発言は、米国が2004年のオレンジ革命や2014年のマイダン革命と呼ばれるウクライナでの政変に深く関わって来たことが、今回の戦争を想定しての戦略の一環だったことを示している。また、ロシアの兄弟国であるウクライナをNATO加盟国にする目的は、ロシアを弱体化するための戦略の一部であり、今回のロシアのウクライナ侵攻も織り込み済みだったのだろう。(補足1)

 

米国民主党政権はどこまでロシアが弱体化するのを望んでいるのだろうか? その理由は何なのか? 巷で言われている理由の一つは、東欧ユダヤ人の帝政ロシア時代のポグロムなどに対する蓄積した怨念である。そして、その恨みを晴らす自信が、彼らが米国政治を支配していることで生じたというのだろう。(補足2)

 

20世紀末、ソ連が崩壊して15の自由主義経済の共和国に分裂した。夫々が選挙で国家のトップを選ぶ体制になり、時間が経ち経済発展すれば、民主主義が定着する可能性が高くなる。それにも係わらず、米国がこれら東欧諸国に過度に干渉することは、上記動機だけでは説明できないうえ、正義に反する行為だと思う。

 

以上から、米国支配層はもっと大きな目標を設定して、ウクライナにロシア虐めを担当させているのだろう。ウクライナ市民は本当に気の毒だ。本ブログ記事は、それについて想像力を働かせて考える。陰謀論との批判は承知の上での一素人の文章である。


 

2)ロシアへの敵対はウクライナ国民の選択の範囲になかった:

 

ロシア、ウクライナ、そしてベラルーシ等は、キエフ大公国に起源を持つ兄弟国である。しかし、スターリンによるウクライナの酷い扱い(ホロドモール)もあり、ウクライナのソ連に対する怨念は相当強く存在するだろう。

 

帝政ロシア時代のポグロムとソ連共産党時代のホロドモールの二つの歴史的記憶を持つウクライナのユダヤ人、例えばゼレンスキー大統領が、ロシアを憎く思うのは当たり前である。しかし、ユダヤ人ではないウクライナ市民一般にとっては、民主主義への道半ばを歩む自由主義の国になったロシアに対して、命の危険を犯してまで敵対する動機はないだろう。

 

この点をもう少し振り返って考えてみる。2004年の大統領選挙では、ドネツク出身のロシア人だったヴィクトル・ヤヌコービッチが大統領に当選した。しかし、一部勢力が不正選挙の疑いがあると騒ぎ、過激デモ(内乱)でウクライナを大混乱に導き、結局、再選挙をヤヌコービッチに容認させた。米国バイデン大統領と違って、民意に自信があったのだろう。

 

再選挙の結果、ユシチェンコが大統領になった。これが所謂オレンジ革命で、米国の関与が定説になっている。その後、支持率を落としたユシチェンコに代わって、20102月の大統領選挙でヤヌコーヴィチが大統領に当選した。

 

このことは、2004年の選挙の際に、革命という過激な手段で親米政権(ユシチェンコの妻は米国人で元ホワイトハウス職員)を打ち立てる必要性がウクライナ国民一般には無かったと言うことを示している。つまり、ウクライナの政治腐敗と米国の干渉がオレンジ革命となったのだろう。https://www.ua.emb-japan.go.jp/jpn/info_ua/overview/3politics.html

 

2014年ヤヌコーヴィチがNATO加盟に否定的だったことで、再び過激デモが起こり、現職大統領を国外に追い出した(所謂マイダン革命)。ここでも、米国ユダヤ系やウクライナのオリガルヒ(コロモイスキー)が持つ私兵集団アゾフ大隊などが深く関与したといわれる。その時大統領になったのがポロシェンコであった。

 

ウクライナにはNATOが必要と云うのなら、次回選挙でその主張をする大統領を選挙で選べば良い。そうではなく、暴力で大統領を追い出した時点で、ウクライナは国家としての統制を失い、内戦状態と見なされるのではないだろうか。つまり、クリミヤ州やドンパス地方の独立に対しても法的に無効だという権限を、当時のウクライナ政府は失っているのではないだろうか。

 

そう考えると、プーチンのドネツク共和国などに対する集団的自衛権行使の論理は、全く根拠のないことではない。その辺りの説明を含めたウクライナ支援の根拠について、日本政府は国民に説明していない。

 

兎に角、ウクライナがNATOに参加してロシアと敵対関係を築き上げる必要性も必然性も、最終的にロシアと戦争する予定があるのなら兎も角、市民一般にはなかったと思う。

 

 

3)人類史のリセットの可能性について

 

現代、人類の文明がバブルの頂点にあるという思想(補足3)が、第二次グローバリゼーションの動きと連携して、世界をリセットしようと考える一派を生み出している。その中心に世界経済フォーラム(WEF)の主催者クラウス・シュワブらのユダヤ系の人たちがいる。https://note.com/kirin_maho02/n/n94e3278b50ba

 

この究極のリセット(グレート・リセット)は、地球人文明の不連続点であり多くの民族にとっては終焉かもしれない。その場合、そこに至る近道は核戦争だろうと想像する。

 

グレート・リセットは、株主(shareholder)資本主義から利害関係者(stakeholder)資本主義への変更と説明される。それは要するに世界社会主義革命の意味だろう。しかし、そのようなことが簡単にリセット的に実現する筈がない。その前段階として世界の大混乱があると考えるのが普通だろう。

 

その混乱の始まりは、民族主義の国と民族主義思想を滅ぼすことではないだろうか。軍事的に強大な敵となりえる民族主義者のトップは、ロシアのプーチンだろう。また、そのような地位を獲得する可能性を持つのが、米国のトランプ元大統領とその一派である。

 

従って、この秋の米国中間選挙は、民主党の勝利となるだろう。そのために不正選挙でも何でもするだろう。2024年の米国大統領選挙は関ケ原である。しかし、この頃には既に世界の大混乱が起こっている可能性がある。第三次世界大戦である。

これがグレート・リセットの具体的姿だと想像する。普通の市民にとって大混乱であっても、計画した者がリセットと言及することは不思議ではないだろう。

 

もしその様な事態になったとしても、生き残った地球人はその記憶をもとに文明を再構築するだろう。そこでの主人公は、やはり選ばれた人たち(選民)である。この議論は4月18日のブログ記事で書いた。グローバル化と国際共産主義運動とウクライナ戦争等の相互関係 (補足4

 

 

4)核戦争の可能性について:

 

ウクライナ戦争を収めるラインは既に見えている。米国には、ゼレンスキーに対してロシアのクリミヤ領有権を認めさせること、ドンパス地区の独立を認めさせることは可能だろう。その代わり、残ったウクライナには大々的な再建のための援助と、今後の経済発展を請け負うのである。その”落としどころ”にプーチンも同意し、停戦させることは可能だろう。

 

しかし米国民主党政権にはそのような停戦調停をする気持ちは無いようだ。米国が停戦を歓迎するのは、恐らくプーチンのロシア自身による排斥が起こったときだろう。それが実現するまで、核戦争の危険性が増してもウクライナ支援を続けるだろう。最初に紹介した米国の二人の閣僚の発言がそれを示している。

 

これらの発言は、の米国のオレンジ革命やマイダン革命における関与などの長いプロセスを考えると、ウクライナ国民の命がいくら失われても、そうは簡単には停戦させないぞと言っているようにも聞こえる。

 

ラブロフ外相は25日、ロシアメディアのインタビューの中で「ロシアが核戦争のリスクを減らそうと努力している」と主張した。しかし、核戦争の危険性は「現実」との見方も示している。

 

 

プーチン大統領も、関節的な表現ではあるが、必要があれば介入する他国への核兵器の使用も辞さないと言明している。https://www.youtube.com/watch?v=2ebIfwfFWpY

 

米国の方針は、出来るだけロシアの責任という形で核兵器を使わせたいのではないと疑う。つまり、バイデン民主党政権は、今回のプーチン・ロシア潰しの戦争において、ロシアが核兵器の使用に踏み切っても、ロシア=悪の公式の信頼性が増加するので、そして、上記グレートリセット(第三次世界大戦)に向けて核兵器から「使えない兵器」という封印が外れるので、悪い話では無いと思っているのではないだろうか。
 

現在のウクライナ戦争における執拗にロシアを追い詰める米国の姿勢が、その様な動機の反映に見えて仕方がない。何故なら、そのような大きな企みが無ければ、ウクライナ、ロシア、世界中の国々にとって損害以外に何もない今回の戦争を、更に大きく煽る理由がない。

 

一時検討されたポーランドのミグ戦闘機をドイツからウクライナに移送し、その代わりにF16戦闘機を米国からポーランドが貰うという計画などは、実行すればプーチンはポーランドとウクライナの国境付近に核兵器を投下するかもしれない。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030600492&g=int

 

しかし、この案では米国は核使用の責任を共同で問われることになるのを恐れてか、或いはポーランドがその危険性を察知してか、途中で消えたようである。しかし、この種の米国による企みが継続するだろう。

 

プーチンもいきなりの核攻撃には抵抗があるだろうから、最初は北朝鮮に核実験という形で北海道沖に核兵器を投下させる可能性も考えられる。一番腰が引けている日本を世論を使って米国の対ロシア包囲網から切り離す試みとして、考えるかもしれない。兎に角、太平洋側から米国に脅しをかけるため、オホーツク海で何かやることは十分考えられる。

 

(以上は、ウクライナ戦争に関する想像を交えた分析です。全くの素人が自分の理解のために書いた文章ですので、批判等歓迎します。)

 

補足:

 

1)ウクライナは穀倉地帯であり、その農産物に期待する国は多いかもしれない。しかし、米国は国民全ての食料を生産できる国である。また、鉄鉱石、チタン、アルミ、ウランなどの鉱物資源も多いが、それらもウクライナでなければならないというものではない。これらは、核戦争の危険を犯してまでウクライナを支援する理由には成りえない。

 

2)  キッシンジャーとともに米国の大統領側近として活躍したブレジンスキーが著書(The Choice; 邦訳 孤独な帝国アメリカ)に、ユダヤ系が米国の政治で支配的になるに至った手法は「マイノリティの地位を向上させること」であると書いている。ユダヤ系の人による述懐であるから、彼らは、米国の支配的勢力であることは事実だろう。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12602183456.html

 

3)ローマクラブが1972に出版した本「成長の限界」に、増加する人口と生活レベルの向上に、食料、資源、エネルギーなどの地球規模の不足が指摘された。更に、地球温暖化の問題がその後議論されるようになった。

 

4)今回の戦争のもう一つの鍵にユダヤ人の持つ選民思想があると思う。その“遺伝子”は、元々旧約聖書に書かれている神とアブラハムとの約束に由来するだろうが、それが大きく育った土壌として、近現代におけるユダヤ人の政治経済(金融)、科学、芸術などでの大成功があるだろう。

ー--おわりー--

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