2022年5月5日木曜日

ディープステートと言論を封殺するための陰謀論というラベル

元ウクライナ大使の馬渕睦夫氏が、世界の覇権国である米国の政治は、Deep State (隠れた組織, DS)に支配されていると主張している。最近では林千勝氏の著書「The Rothschild」などにおいて、近代史におけるユダヤ資本の大きな働きが解説されている。

 

ディープ・ステート(DS)は、トランプ前大統領によってもその任期中を含めて、米国政治の影の支配者のように言及された存在である。具体的には、ロックフェラー家(補足1)やロスチャイルド家などと関係の深い資本家など米国の富豪が、米国の外交問題評議会(CFR)などの組織や大統領勅任の官僚上層部を動かしていると言うのである。(SES, Senior Executive Service=>https://www.lec-jp.com/h-bunka/item/v251/pdf/200505_26.pdf

 

この陰から米国政治を支配するというDSモデルは、一般には陰謀論として退けられているが、馬渕大使や林千勝氏らは、それが現実であると様々な資料を基に主張している。陰に隠れることで、失脚しないことと責任転嫁が何時も可能になり、長期的・計画的に彼らに都合の良い政策を進めることが可能になるという。(補足2)

 

直接支配では如何に完全な独裁体制を実現しても、2回ほど代替わりがあれば体制は傾く。代替わりで家が傾くことは、普遍的な人間社会の法則でもある。(=>「三打目売り家と唐様で書き」と川柳として 詠われている)

 

このユダヤ系資本による世界支配の方向は、主権国家体制の世界を崩壊させることのようだ。別表現では、政治経済のグローバル化推進である。世界統一政府が実現すれば、主権国家間の利害の衝突としての戦争を無くすることが出来ると、その目的を推測する人が居るが、それは単純な理想主義者の考え方である。

 

世界統一政府というが、広大な地域を支配する政府にウクライナのような腐敗が蔓延らない筈はない。それは米国の政治経済を考えれば、想像がつく筈。それに、彼らが考えるグローバル化の目標は、単に世界統一政府の実現ではなく、ユダヤ民族が支配する世界統一政府の実現である。

 

その政治では、「政治的に目覚めた100万人は、説得するよりも殺す方が早い」という元米国大統領補佐官のブレジンスキーが外交問題評議会(CFR)カナダ支局での講演で言ったように、決して民主主義を採用しないだろう。https://mizu888.at.webry.info/201310/article_146.html

 

実際、第一次グローバリゼーションは、共産主義革命であったし、今回起こるかもしれない第二次グローバリゼーションも4月30日の記事の後半に書いたように、社会主義革命であると思われる。元々、既に述べたように、民主主義で世界を単一政府で統治することは近い将来には不可能である。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516667.html

 

 

2)離散民の生き残り法:

 

上記のような世界政府を目指す思想は、先々で虐待された離散の民(ディアスポラ;補足3)の歴史を考えれば当然かもしれない。ディアスポラ(の民)がその先々の社会で生き残る際の命綱は、自らの家族とその延長としての人の繋がりである。その繋がりは宗教や血縁で維持される。(補足4)

 

少数民族の彼らがそれ以上に一定の政治的勢力を得るには、その国のメジャーな勢力を弱体化し、そのシステムを自分たちに有利な形に変更することが必要だろう。更に、新たな勢力の成長を妨害することも大事だろう。

 

その方法も、ブレジンスキーの言葉にある。彼らユダヤ人たちは、マイノリティ(少数派)の権利確保という名目で、黒人やヒスパニック等と連携して運動を組織化し、米国を牛耳ることに成功したというのである。 https://www.youtube.com/watch?v=Z85BnnOPmZ4&t=412s

 

マイノリティが平等以上の権利を確保するには、必然的にある程度の社会の混乱を必要とする。つまり、完全に平穏な社会においては、メジャーな人種がひと塊の大きな政治勢力になり、その体制が固定化されるからである。それは、例えば水が凍る(結晶化)とき、自然に不純物を排除するメカニズムに似ている。

 

異なる民族の間では言葉や慣習などの文化が違うので、どうしても誤解や争いが生じやすい。ユダヤの大資本が、世界がこのまま主権国家体制で固まることを本能的に嫌うのは、多くの民族が主権国家として固まれば、彼らディアスポラの入りこむ隙間が無くなるからだろう。(補足5)

 

 

3)マイノリティの権利確保の具体的方法

 

離散民は、彼らの住む土地では普通マイノリティである。従って、彼らの政治的手法の第一は、マイノリティの権利拡大の論理をその土地において主張し定着させることである。

 

このマイノリティの権利拡大の論理を作り上げる方法として、ポリティカルコレクトネス(PCの追及がある。その風潮は、既に米国から世界に拡大している。新世界秩序(New World Order)が近い将来実現するとすれば、現代版の踏み絵として、益々厳格に魔女狩り的に使われる可能性がある。

 

PCは、世界の民族文化のほとんどと衝突し、主権国家体制の時代に作られたメジャーな文化とも衝突するだろう。象徴的な例として、性的マイノリティの権利確保の運動が、性転換した元男性が女子部門の重量挙げなどに参加する道を開いたことが挙げられる。https://www.yomiuri.co.jp/olympic/2020/20210802-OYT1T50336/

 

BLM運動も、マイノリティの権利はマジョリティの権利よりも重視されなければならないという逆差別運動として生まれた。そして、所謂キャンセルカルチャーもその運動の中で生まれ、南北戦争の英雄から名誉をはぎ取ることになった。それは「既存の価値観や権威を破壊してやる」という彼らマイノリティの自信或いは思い込みの産物ではないだろうか。

 

これらの従来の秩序を破壊する行為の中には、差別を無くするという視点を利用した社会の混沌化の企みがあるように思う。上述のように平穏な社会に楔を打ち込む隙間を生じさせるためである。

 

この異常な風潮を定着させ強化する方法として、マスコミの独占とそれらによるプロパガンダがある。その中で、自分たちマイノリティの考え方と異なる思想を追放する為の方法の一つが、マジョリティ重視の言論に対する「陰謀論」というラベリングである。

 

感覚の優れた人がディアスポラの民の計画に気付いて指摘しても、提出された証拠を明確ではないと決めつけ、そして陰謀論というラベルを貼り付けることで、無知な大衆の嘲笑とともにゴミ箱に捨てさせるのである。

 

陰謀論の代表として標的になっているのが、上記Deep State (陰の政府)である。その深さは、世界各国の政治からマスコミ迄を現地の一般民が気付かない形で支配するレベルに達しているようだ。

 

今回のウクライナ戦争でも、ロシアの一方的な企みとしてマスコミ全社が報じている異様さに気が付かない日本人がほとんどである。岸田政権と現在の駐日米大使の剛腕もあってか、そのモデルの浸透は、ほとんど完璧だろう。

 

もし、将来新世界秩序という統一権力が誕生し、そこに生き残ったと仮定した場合、彼らに反する行動は、今回のロシアのようにことごとく100%の悪として裁かれる。真珠湾攻撃も9.11と同じように扱われ、天皇もヒトラーのように扱われ、少しでも日本民族の言い分が現れたら、踏みつぶすように弾圧されるのだろう。(補足6)

 

彼らの仕組みをあばく能力を持った人物を葬り去る方法の一つとして、数多くの罠を設けることも行われているようだ。その罠の一つは、荒唐無稽な説を公の空間にばらまき、それに引っかかった人物を陰謀論者としてラベルするのである。

 

例えば、東日本大震災が人工地震でもたらされたという説や、UFOや宇宙人についての風説もそのような罠かもしれない。更に、ジョージアガイドストンも、そこに何らかの意味を汲み取るような人物が現れたら、陰謀論のラベルを貼り付け、大衆によりゴミ箱に捨てられるように仕向けるための装置なのかもしれない。(補足7)

 

 

補足:

 

1)ロックフェラーの会社に資本参加することで、ロスチャイルド系資本との協調体制が作られていると考えられる。例えば最近の記事としては: https://jp.reuters.com/article/zhaesmb15177-idJPTK814146220120530

 

2)陰に隠れて政権安定を図る方法は、日本の天皇家も採ってきた。幕末期に薩長はそれを熟知して、天皇の陰に隠れる形で新政府を作り上げた。更に、その新政府の陰に居たのは香港のユダヤ系資本のジャーディンマセソン商会であり、その配下のトーマス・グラバーとその支配下の坂本竜馬であった。

 

3)以前の記事にそのようなディアスポラ的民族として、ユダヤ民族のほかに華僑があげられる。彼らは経済的に成功すると、現地で政治的にも大きな力を持つようになる。それは、離散民族は現地の政治により影響を受けやすいので、政治に大きな関心を持つからである。

 

4)ユダヤ人であるウクライナのゼレンスキー大統領は、イスラエルの国会でオンライン演説を行った。そこでの最初の言葉は、「兄弟姉妹の皆さん」であった。そして、“なぜ、あなた方の武器(ミサイル防空システム『アイアンドーム』)を受け取れないのか”と、直接的に武器の提供を要請した。兄弟である私を助けるべきであると訴えたのである。https://news.yahoo.co.jp/articles/1e47b8d6609334f337455295b2b8164da483038a

 

5)平和になると、元々親和力を持つ同族の人たちが、共通の基盤を作り政治的にも団結する可能性が出てくる。ある種の思想により、その国の政治を伝統的な形からその理想的(或いは空想的)な形に導くには、政治的に温度を上げる必要がある。つまり、混乱の中からでしか新しい秩序は生まれないからである。そうでないと、安定の底をたどる保守主義では、破滅への道まで政治がロックインされる可能性が高いからである。
 

6)米国サイモン・ヴィーゼンタール・センター(補足2)のアブラハム・クーパー副館長が、新潮社編集部の取材で広島と長崎への原爆投下について語った以下の言葉が「その冷酷な現実」を示している。「率直にお話ししますが、個人的に言うと、私は原爆投下は戦争犯罪だと思っていません」(「新潮45」200012月号) 。

 

7)ジョージアガイドストーンの設営もその一つだろう。世界の人口を5億人以下に保つというこの石碑の文章は、この非常に立派なつくりとともに、陰謀を匂わせる。その数値に具体的な由来は全く無いだろう。

 

 

 

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