安倍元首相暗殺事件の謎(捕捉1)解明への挑戦は、膨大な数の動画やブログなどで行われている。一方、政府やその下部組織である検察は殆ど沈黙を続けながら、何かを待っている。それは私の独自の想像では、山上容疑者に刑事責任能力が無いとの鑑定とその為の様々な準備、或いは、山上容疑者の自殺又は自殺を模倣した殺害だと思う。
1)山上容疑者の鑑定勾留までの経緯
山上容疑者は、7月8日の犯行直後に逮捕されてから、その後3回に亘って裁判所に勾留請求がなされたようだ。(捕捉2)7月25日、大阪拘置所に移され、鑑定勾留が11月29日を期限になされる。これら勾留請求は、公開されるべきと考えるが、全て秘密裡に行われるようだ。https://www.mbs.jp/news/feature/kansai/article/2022/07/090144.shtml
鑑定留置に関しては、ある刑事弁護専門サイトは以下の様に解説する:「被疑者の言動等から責任能力に問題があると思われるケースでは、まず簡易鑑定を実施し、そこで診断がつかない場合は、起訴前本鑑定に回されることが多い」https://wellness-keijibengo.com/sekininnouryoku/kisomaehonkantei/#i-2
犯行後、その動機を明快な論理で主張している犯罪者に、精神鑑定は必要なのか? 簡易鑑定した筈だが、その結果はどのようなものか? この長期の鑑定留置は異常であり、その明確な理由が簡易鑑定の結果とともに開示されるべきである。密室で4か月の間、まともな人間も狂ってしまう可能性が高いだろう。
日刊SPAの8月9日の関連記事の表題は、「安倍氏殺害の山上容疑者「精神鑑定で4か月も留置」は口封じの政治的拘束か」だった。(https://nikkan-spa.jp/1849850/5)
この記事によると、山上容疑者には弁護人が3名ついているというが、彼らはメディアとは会見しないと表明しているとかで、その選任や活動の実態に関しては全くわからない。
この事件の背後に他国の諜報機関或いは自国の政府機関が存在する可能性が、著名な国際政治評論家の田中宇氏により指摘されている。
(安倍元首相殺害の深層 その2:https://tanakanews.com/220808abe.htm)
犯行から4か月以上の間、奈良西警察署、奈良地検、及び大阪拘置所は、一体どのように山上容疑者を扱って来たのか、そして今後扱うのか?どんな食事を提供し、どんな医療措置をするのか? 日刊SPAの表題通り、全ての事実を承知の政府による口封じのためではないのか?
もし政府が歴史の捏造をするつもりがないのなら、繰り返しになるが、この種の異常な長期勾留の理由を、簡易鑑定の結果とともに拘置請求書の公開という形で行うのが筋である。
こんなことが許されてよいのか。それについては誰も何も言わない。
2)事件の真相究明は検察の仕事ではない?
この事件には、銃創に関する救急医の記者会見内容と司法解剖結果の矛盾以外にも多くの疑問が存在する。警備が素人が考えても杜撰であったことや、この狭い日本で誰にも気付かれずに殺傷能力の高い銃が手作りできたこと等の不思議である。
ある記事に元警視庁公安部の江藤史朗氏が、以下の様に書いている。「多くの偶然が重なった可能性もあるが、海外の調査機関も含めて山上容疑者の背後関係を疑うのは当然だ」
https://www.zakzak.co.jp/article/20220809-JTFYBWOQSJNMRPEDHCLU6MXQ5E/2/
前回動画の追補で紹介したYoutube動画で、ハンドル名「Doctor Papaドクターパパ」さんは、奈良県立医大の福島教授の記者会見の情報から、致命傷となった傷を与えた弾丸の弾道をCG画像を用いて解説している。https://www.youtube.com/watch?v=0qdiNXIEGd4
それによると、犯人は安倍元総理の演説台から、20m程西北方向にあるサンワシティビルの屋上からライフルで撃った可能性が最も高いと言う。右頸部から心臓の心室に至る方向を逆に延長したのが推定される弾道であり、その先にあるのがサンワシティビルの屋上となるのである。(捕捉3)
ドクターパパさんはその次の動画(安倍暗殺関連シリーズ17番目の動画)で、警察は山上容疑者を起訴に持ち込むというシナリオの完成のために仕事をしていると言っている。つまり、彼らの仕事は真実を明らかにすることではなく、公判維持が可能な証拠などを集めて、(場合によっては捏造して、)容疑者を起訴することであると言っている。https://www.youtube.com/watch?v=Sm0QdPOrcl4
その警察及び検察の仕事の在り方の具体例として、袴田事件をとりあげている。1965年の清水市での強盗殺人事件として逮捕された袴田巌氏は、毎日平均10時間以上の取り調べを20日以上継続された。そして袴田被告は自白に追い込まれた。容疑者と体面する形で、200時間以上費やして、一体何を取り調べるのか? (捕捉4)
その後、公判維持が困難になると、検察側は新たな証拠を発見したと言って、後に捏造と疑われる証拠物件を提出したりする。そして、最終的に死刑が確定したが、関係者の誰もが心の底では納得していないため、死刑が執行できなかった。それは日本人の心に残るやさしさなのかもしれないが。
その後も、再審要求と却下などを繰り返し、袴田は30歳で逮捕されて以来、2014年3月27日まで45年以上にわたり東京拘置所に収監拘束された。 そんな経緯の途中で、袴田被告は死刑確定後精神に異常を来たした。(ウィキペディアの袴田事件参照)
この警察や検察の仕事に対するドクターパパさんの見方は良く理解できる。それは、嘗て高知白バイ事件をかなり深く考察し、ブログ記事とした時に学んだ経験があるからである。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516621.html
以上が、科学者の仕事である「研究」と警察や検察の仕事である事件「捜査」との間の大きな違いである。科学研究でも、その目的が真実を明らかにすることから、研究成果をあげることに変わると、捏造の可能性が発生する。小保方事件など数えきれない捏造事件が嘗てあった。
3)終わりに:
確かなのは、これまでの情報からは、まともに裁判が開けそうにないことである。それは、起訴しても、致命傷が山上の銃弾によって与えられたという根拠が否定される可能性が高いからである。勿論、弁護人、検察、裁判官の全てがグルになれば話は別である。
その他、救急医療を担当した福島教授が記者会見で発表したことを、覆す可能性も全くない訳ではない。ここは国家の威信が掛かっているという説得が為される可能性である。国家の威信とは、一般大衆に対する威信である。1%以下の知的な人達に対する威信など、最初から日本政府は持ち合わせていない。
このようなドタバタ劇を演じることは流石に恥ずかしいだろう。そこで、最初のセクションに書いた事態になると思うのである。ドクターパパさんは「心神喪失状態で犯行に及んだため不起訴」で幕引きとなるだろうと書いている。
その他、自分の犯罪の重大さに気付き、刑務所内で自殺する(殺害する)などの終わり方もあるかもしれない。ケネディ暗殺事件の再現である。実際、そのような題目の本がキンドル版で出ている。 7.8 安倍元首相暗殺事件 組織犯濃厚 山上容疑者は消される可能性大! Kindle版
捕捉:
1)謎とは、救急医療を担当された奈良県立医大の福島教授が当日の記者会見で明らかにした遺体の損傷(銃創)と、当日夕刻の司法解剖の結果報告とが完全に矛盾することである。体表面には3つの銃によると思われる傷があった。二つは5cm程離れて右鎖骨上の頸部であり、もう一つは左肩にあった。致命傷は福島教授によれば、右鎖骨上頸部(鎖骨の上中央より少し右)方から入って心臓の心室に穴をあけた一発である。一方、警察の発表では弾丸は左上腕部(肩ではない)から入って、鎖骨下動脈を傷つけたことによる失血死であり、心臓には穴は開いていなかった。
2)逮捕期間は72時間で終わるので、それ以上留置する場合は勾留請求を裁判所にする必要がある。詳細は以下のサイトにある。https://keiji-soudan.jp/base/808/
3)Doctor Papaさんは、医学的知識も駆使してCGを用いて銃撃の角度と銃創の関係を考察されているが、その解説のなかでサンワシティビルのオーナーは、自民党二階派の議員が所有していると言ったのが気になる。検索すれば容易にその議員の名前が出てくる。
4)袴田事件の経緯を見ると、この検察の体質がよくわかる。日本の検察は、行政機関の一角として、発生した事件を“解決する”ことを仕事としている。ここで“解決すること”とは、真実を明らかにすることではない。仮に犯人を間違えて逮捕し処罰しても、真犯人が現れず被害者もそれに気づかなければ、解決したことと見做される。最初から真実を明らかにするという姿勢では、真犯人を取り逃がした上に、“解決”も出来ないことになるかもしれない。それを怖れるために、冤罪が発生する。裁判所も検察に配慮するケースが多いような印象を受ける。