ロシアのワグネルはエフゲニー・プリゴジン氏が率いる民間軍事会社である。24 日プリゴジンとワグネルはプーチン・ロシアに反旗をひるがえして、モスクワに向かった。その後24時間で事態は収束し、モスクワ進軍は中止された。
この件、プリゴジンもプーチンも何処に居るのか分かっていないことでもから、全く収束していないと言える。メドベージェフ前大統領は、プーチンの命令でモスクワを離れた。これはもしプリゴジンとメドベージェフが組んでいたら、或いは今後組むとしたら、完全に政権転覆するからである。
プーチンもその後、モスクワを公用機で離れたようだ。反乱はベラルーシのルカシェンコ大統領の介入によってすぐに終結したというのであるが、動乱のなかでどのように連絡しあったのだろうか?
https://www.youtube.com/watch?v=s9MAW_D8iWs
MOTOYAMA チャンネルによると、プリゴジンの裏切りは6月初旬から既に始まっていた。プリゴジンは米国ともウクライナとも連絡を取り合って居て、ウクライナはプリゴジンに協力してバフムートから撤退する振りをしていたというのだ。
そして、プリゴジンのワグネル軍はバフムートを制圧したことにして、バフムートを正規軍に引き渡して約束の金を受け取る筈だった。しかし、ロシア国防省は、全額支払ってくれなかった。その後、ロシア軍がバフムートが完全制圧できていないことに気付いたというのである。
そこでロシア国防省は、ワグネルに物資やお金はもう提供しないと発表したという。それが6月10日ごろのことである。国防省はプリゴジンの裏切りを知り、その頃から恐らくどのように決着させるか考えていただろう。
その一つは、ロシア国防省からワグネルの正規軍への組み入れる計画である。この話は以下のヤフーニュースや日系米国人のHARANOTimesのyoutube動画でも紹介している。https://news.yahoo.co.jp/byline/obiekt/20230624-00355044
もしワグネルが正規軍に組み込まれれば、プリゴジンは体よく使い捨てにされることになる。そこで6月19日、ハリコフを攻撃する許可をプーチンに願い出ている。そこで功績をあげて、ワグネルの指揮権を維持するためである。つまり、この時点で既にプリゴジンの策略は失敗に終わる可能性が大となった。
全てに行き詰ったプリゴジンは、6月24日、ロシアの害虫を駆除すると言って、あからさまに反旗を翻すことになった。害虫とはショイグ国防相やグラシモフ参謀総長のことである。モスクワに進軍するのも、決死の覚悟を決めたとは言うのも、本当ではなかったのだろう。
その弱みがベラルーシのルカシェンコ大統領の進言を受け入れることになった。ただ、ここで気になるのは、ワグネル軍がモスクワの南南西約500キロのところにあるヴォロネジ州の核兵器の倉庫を占拠したという話である。
2)外国からの影響
以上の話でプリゴジンの反乱は、それなりの理由があったことが分かる。その根本にあるのが、プリゴジンの政治的野心であった。そしてそれを見抜いて米国諜報員やウクライナが利用したのである。更にもう一つの外国勢力として、ベラルーシのルカシェンコも考えられる。
米国やウクライナの策略の目的は明らかである。もしプリゴジンがモスクワに入って、クレムリンを抑えたら、ウクライナ戦争は終わるだろう。そして、その後の交渉は米国の犬であるプリゴジンとの交渉であるから簡単である。成功しないとしても、ロシアの内紛はプーチンにとって大打撃である。
ルカシェンコが絡んでいるとのモデルも可能性としては少ないが、成立するかもしれない。
彼はプーチンを助けるという戦略の延長として、ロシアから核兵器を移譲してもらい、ベラルーシをロシアと対等の国家に格上げする計画である。しかし、なかなか核兵器の移送が進まない。ワグネルがヴォロネジ州の核兵器の倉庫を占拠したという話の背景に、このことがあるかもしれない。
現在、プリゴジンにとって核兵器は自分と家族の命を守る盾となっているのかもしれない。
(11:45編集あり)
追補:(6月28日、午前9時40分)
昨日、この反乱の試みが収束したのちのプーチン大統領のスピーチがあり、その翻訳がアップましたので、引用します。プーチン大統領 ロシア国民への演説 President Putin's address to citizens of Russia 2023/06/26 - YouTube
なお、上に書いたルカシェンコの企みは無かったとおもいますので、ここで訂正し削除します。(6/28/16:00)
<注意> 本文章はメモにすぎません。判断は各自でお願いします。
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