2013年12月3日火曜日

米国航空会社の中国への飛行計画提出について—日本との比較ー

 日本では、米国政府が民間航空会社の中国政府への飛行計画提出を黙認することは、(米国政府の)中国による航空識別圏設定に対する姿勢が、中途半端であることを示していると受け取られている。この考え方は、ちょっとおかしい。
 この様な解釈をする人は日本政府が日本国全てを代表すると思っているのだろうが、そうではない。政府は、日本の行政を司る機関であるが、民間の活動を法による以外には束縛できない。単に要請しただけだという台詞は、航空行政を管轄する機関である以上吐けない筈。民間を動かしたいのなら、法に従って(そんな法があるかどうかは知らないが)飛行計画提出を禁止すればよい。既に書いた様に、民間航空は乗客の安全を第一に考えて、飛行計画を中国に送る自由がある筈。政府の姿勢に民間も“右に倣え”すべきだと言うのは全体主義的考え方である。
 また、米国民間航空の中国政府への飛行計画提出を米国政府が黙認したことを、中国政府は高く評価すると言っている。これも日本と同じ様に、民間と政府の区別がついていないか、或いは、その振りをして日本を非難するためである。
 尚、上記文章は前回の投稿とかなり重なるが、以下の引用を掲載したいこともあり、投稿することにした。防空識別圏に関して、田母神氏が、専門的なしかし非常に判りやすい解説をブログとして投稿しておられるので、ここでreferする。この説明では、中国の防空識別圏の設定は何ら問題が無く、中国が同時に出した公告が国際法違反だということである。この説明がマスコミではあまりないのは非常に不満である。

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