2018年10月13日土曜日

太陽電池で全てのエネルギーを賄える時代が来る: 但し水素が介在しての話だが

1)中日新聞朝刊(10月13日、12版8面)によると、豊田自動織機(株)が、燃料電池で動くフォークリフト用の水素ステーションを、自社高浜工場に整備(建設?)する計画を明らかにした。水素太陽電池による水の電気分解で製造した水素ガスを貯蔵し、フォークリフトに充填する。

この太陽光発電で水素を製造し、それを燃料電池車に充填する方法は、将来非常に有望である。各家庭の屋根に太陽電池を設置すれば、コンバーターや蓄電機能を各戸に設置することで、家庭の電力から車の燃料までほとんど全てを太陽光で賄うシステムが完成する。

太陽電池を水素ガス製造に用いる方法は、過剰電力による停電の問題、離島設置した太陽電池、筏に浮かして設置した太陽電池などで発電した電力の貯蔵方法として、有望である。このことは既にブログに書いている。

例として、2,015年8月に書いた記事を次の節で再録する。 https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2015/08/blog-post_16.html

(念の為の追記:この記事の質問欄に、金属ボンベを水素貯蔵に用いる場合、金属の水素化物生成による劣化が指摘されている。これは、金属ボンベの内部のコーティングなどで克服できるだろう。この点、燃料電池車のミライの開発でトヨタは解決していると思う。)

2)屋上太陽光発電、水素での電力貯蔵、そして水素自動車のシステムはどうだろう?

今朝、まどろみながら、表題にあるような水素で電力を貯蔵するスマートハウスと水素自動車を組み合わせた、ミライのハウスを考えた。

太陽光(&風力)で発電した電力を貯める方法として、蓄電池に電気のまま貯める方法、ダムに水を汲み上げる方法(揚水発電所)、そして電気分解を行なって水素ガスとして貯蔵する方法などがある。

この中で、水素ガスにして貯蔵する方法が自動車と組み合わせる可能性を考えると有利に思える。蓄電池では大きな初期投資と減価償却が、揚水発電を利用する方法は離島などには利用出来ないという欠点がある。水素ガスでの貯蔵は、ボンベとコンプレッサーで容易に出来る。

スマートハウス構想(注釈1)では、太陽光発電で作った電力の余剰分を昼間蓄電池に貯め、夜間それを使う。これに、電気分解装置と水素貯蔵装置を取り付けて、電力貯蔵は主に水素で行なってはどうだろうか。そうすれば、コストの大きい蓄電池は小型化できる。

既に水素で発電して走る自動車(注釈2)が市販されている。この水素自動車を使えば、昼間貯蔵した水素と(夜間使わない)水素自動車で発電出来る。また、自動車の燃料も、水素ステーションなどなくても頻繁に補充できる上、車に搭載する水素タンクも大きなものが要らないだろう。

以上まとめると、水素自動車とスマートハウスを統合すれば、水素自動車の燃料補充の簡素化と水素タンクの小型化、スマートハウスの蓄電池の小型化が可能になる。そして、住宅地の電柱も不要になるのだ。

注釈:

1)例えば、ヤマダ電機がその構想を事業化している。

2)トヨタ自動車のミライである。最初、ミライには明るい未来はないと書いたことがあるが(2015/4/2)、この夢が正夢なら、それは間違いだったことになる。

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