2020年2月10日月曜日

新型コロナウイルスの伝染は短期終息しない可能性が高い(追補あり)

新型コロナウイルスの伝染は短期終息しない可能性が高い

 

 

このウイルスとそれによる病気のデータが一番多いのは中国であり、現在この病気について一番良く知っているのは中国保険部だろう。その中国が武漢から遠く離れた都市でも、外出制限を厳しくしだしていることに注意が必要である。

 

例えば、武漢から1000km離れた重慶でも、2月8日ごろから、各家庭の中から二日に一度しか外出の許可証をもらって、買物に行けないという。そして、中国だけが可能なのかもしれないが、リアルタイムで感染者の発生位置の地図をネット配信しているようだ。その程度の厳重な管理がなされているのが中国大都市の現状である。

 

 

 

一方、日本では感染率、更にこの病気での致死率が低いということで、それほど神経質にならないでも良いのではないかという論調の意見も聞かれる。未知な病気に対決しているという緊迫感のない対応では、禍根を残す事になりかねないと思う。(https://www.youtube.com/watch?v=w6mgfVX2ApA&lc=z23nh52hgviwulsxb04t1aokggxqa0r3e0dhfvlczwgybk0h00410 でのmoh korigoriのコメント参照)

 

今日、横浜に接岸しているダイヤモンド・プリンセス号での感染者数が3桁になり、そのウイルスの伝染力の高さが証明されてきている。テレビで中国保険部が、このウイルス肺炎はエアロゾル感染で広がると発表したと言っていた。つまり、この新型肺炎は空気感染(エアロゾル感染を含む)で広がるのだ。空気感染や飛沫感染と分けて、エアロゾル感染なる言葉を新たに定義する必要などないと思う。菌或いはウイルスがホコリなどに付着して空気中を彷徨い、それを吸った人に感染するのである。患者が以前に居た室内で、同じ空気を吸っただけでも感染するという点で、通常の空気感染と同じだからである。(補足1)

 

もし、エアロゾル感染の意味が、患者が排出した飛沫がゾル化し、患者が居なくなっても暫くの間だけ浮遊する比較的大きな粒子で感染することだというのなら、通常の空気感染よりもマスク着用はかなり有効だろう。各自が漏れの少ないマスク着用を心がけるべきだろう。マスクの中でも、N95というタイプのものは、非常に有効だというから、外出を余儀なくされる方は、入手すべきだろう。(補足2)

 

また、上記のような感染なら、クルーザーのような限られた空間に多くの人を閉じ込めるのは、感染していない人でも新たに感染する確率が非常に高くなる。従って、例えばオーストラリア政府などが行っているように、離島の一部に仮設住宅を建てて収容するなど(そこに数人ごとに分けて収容する)、人口密度を下げる方法を考えるべきである。少なくとも、新たに換気装置をつけるとか、頻繁な換気に心がけるべきである。

 

追補:ここでは空気感染を重視すべきと書きましたが、その後の専門家の意見から、やはりその可能性があまり大きくないに訂正します。つまり、非常に小さい飛沫でも感染するというのが、中国のエアロゾル感染という考え方だと思います。(2月15日)

https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20200215-00163137/

 

補足:

1)エアロゾル粒子の大きさとか、患者から排出後の病原体残存期間などで分類可能だろうが、そんな分類はあまりされていないと思う。要するに、患者が咳などで排出する飛沫よりも小さく、空気中に相当期間浮遊し、患者の居ない空間でそのウイルスを含んだ粒子を吸収すれば感染するということである。両方とも、ウィキペディアの「感染経路」の中の、飛沫核感染にあたる。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%84%9F%E6%9F%93%E7%B5%8C%E8%B7%AF

 

2)結核は空気感染すると言われる。その空気感染とは、菌が患者の呼気に排出されて、それにより感染するのではない。やはり咳やクシャミにより排出された唾液などに混じった菌とホコリなどが乾燥後も浮遊し、それを吸って感染するのである。https://jata.or.jp/rit/rj/nakajima.html なお、微粒子が多数空気中に浮遊する状態をエアロゾル(Aerozol)というのであり、単位体積あたりの個数などの定義は無い。(エーロゾル或いはエアロゾルについては、岩波「理化学辞典第三版」による。)

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