2020年7月24日金曜日

日本が中国に抱く恐怖心と中国が警戒する日本

現在、国際情勢や国際社会等に関心をもって、毎日を暮らしている。そこで頼りにしているのが、youtube動画である。日本の新聞やテレビは情報源としては役立たない。そのyoutube動画を自分の持つ批判力で選別して、それを日本語なら1.5倍速にして聞いている。一日は相当な時間だが、頭がまともに動く時間はそれほど長くないので、通常速度では多く視聴できないからである。

 

その中で最も高いレベルにあると考えている一つが、MOTOYAMAというハンドルネームの動画である。ただ欠点は、日本語が時として、分かりにくい事である。https://www.youtube.com/watch?v=_4nU_Oc2V-A&t=942s

 

1)MOTOYAMA動画の予測する米中関係と日米関係:

 

今日の動画では、最初にヒューストンの中国領事館閉鎖の話があった。そこで印象に残ったのは、領事館の重要な仕事は先ず撤退の手はずを整えておくことだと言うことである。中国の領事館は準備に慌てて火事を起こした。そのことで、中国外交官のレベルの低さがわかるという話だった。

 

この領事館閉鎖命令に報復する形で、中国が武漢か成都にある米国領事館の閉鎖命令を出すと、その後報復合戦になる可能性があり、それは米国が期待していることであると言っている。(現在、中国にある米国領事館はカラだという。)

 

また、トランプ政権の背後に、重慶生まれのYu Mao Chun という中国人がいるという話は、覚えておきたい。その人の教えるところは、中国は怒る顔を演技して、先進国の米国や日本を操っているということらしい。先進国は中国を恐れすぎであり、内部は統制がとれていないと言っている。

 

日本は中国共産党政権(以下「中共」)を恐れているが、中共も日本を恐れている。日本が憲法を改正して、自衛隊が自衛軍になることを恐れているという。中共は、日本は脅しが今後も効くと誤解しており、一方、日本は今後強く出る場面がくる。

 

自分としては期待していることではないが、このままでは縁を切るというような状況になりかねないと言っている。(この部分、意味が撮りにくかった)

 

2)私が日本人として感じる中共の恐怖

 

中共が警戒しているのは、日本の通常兵器を装備した自衛隊だろう。更に、その裏にある日本の経済的な力、国民の団結力、個人的能力などの総合的力だろう。しかし、MOTOYAMA氏は敢えて言及しなかったのだろうが、日本人が真に恐れているのは中共の核兵器である。中共が核兵器を使えば、日本人の殆どは地獄行きである。

 

中共は、日本人の殆どを一瞬の内に核兵器で地獄に送る能力があるし、その実行する際に最も抵抗感の無い文化を持つ国家だろう。つまり、中国は未だ中世の野蛮国家である。それが一層中共を恐ろしい国と考え、感じる理由である。(補足1)ただ、それを一度使えば、世界でその政権が存在を許されないだろう。つまり、中共に対する恐怖が世界を覆い、そのままではジリ貧となり、潰れる筈である。

 

しかし、中国人は生き残る裏技があるし、それを知っている筈である。日本人を皆殺しにした政権を、革命で引きずり下ろすという方法である。それは、中共と中国人民を分離する考え方で、それは邪悪なことも経験してきた西欧の悪知恵である。

 

勿論、信用は直ちには回復しないが、生存は許される。何故なら、この方法は既にドイツが使っている。ユダヤ人を大虐殺したヒトラー政権を、“連合国の力で打ち負かしてもらった”のである。自分たちが選んだヒトラー政権でありながら、手のひらを返したように、戦後徹底的にヒトラー批判をしたことで、上記論理を利用したのである。流石、理論に強いドイツ人である。

 

今回の米国ポンペオ国務長官が先頭に立つ対中国の西側の連携でも、危険なピンホールかマンホールか知らないが、失敗となるエネルギーの漏れが、ドイツで起こる可能性がある。それが事実になれば、日本は再びドイツの所為で、壊滅的な経験或いは壊滅するだろう。

 

MOTOYAMA氏が、この日本の深刻さに気づかないのは、やはり中国の方だからである。米国人も、特にトランプのような利己主義的な人物は、この日本人の心理には気付かないだろう。「どうして日本に親中派がいるのだろう?」と、不審に思っているだろう。ピンクトラップ(補足2)ばかりの所為ではないのだ。その背骨のない日本の設計者は米国である。

 

補足:

 

1)朱徳(元人民解放軍元帥)の外孫の朱成虎空軍少将は、人口密度の高いインドや日本は、核兵器で一度絶滅させる方法もあると、公の席で発言している。これを聞いた古森義久は、背筋が寒くなったと言った。(ウイキペディア参照)

 

2)スターリン批判に相当する毛沢東批判が中共には無かった。そして半世紀後に出来た習近平政権は、蛹から羽化した新中華帝国である。その「帝政中共」への日本の恐怖は、李成桂の李氏朝鮮が明国に対して抱く恐怖と同型だろう。トラップに掛かった方が親中派の旗振り役を果たしている上、知識層には幼稚な平和思想と中共文学に対する親近感がある。従って、中共との決別はそれほど簡単ではない。米国の全面的支援が必要である。

 

 

 

3)主題を離れた追加事項

 

MOTOYAMA氏の日本分析と私の補足を書く。MOTOYAMA氏は、日本が国家としての存在感が薄い原因として、国家や国旗に対する教育が十分なされていないからであるという。国旗や国歌を前に、厳粛な態度を取らなければ、国際的に国家のイメージを薄くするという。

 

一方、日本の強さとして、MOTOYAMA氏が言及したのは、江戸時代に日本の教育制度が諸外国に比べて充実しており、識字率も高かったこと。豊富な水資源などを基礎にして、全体的に豊かであったことなどが指摘している。そして、「日本が近代国家として発展できたのは江戸時代のお陰である」と、一般の大学教授レベルよりも確かな日本評価をしている。(補足3)

 

現在まで続く明治の革命政府によるプロパガンダ教育が、所謂「司馬史観」の明治維新であり、そして、鎖国の遅れた江戸時代である。MOTOYAMA氏は「江戸時代は閉鎖的な時代だと思うでしょうが、実はそうではないです」(18:30〜)と正しく見ておられる。中国の方でありながら、江戸時代の日本が、近代日本建設において果たした役割を正しく理解されていることに感心した。

 

江戸時代に教育を行ったのが寺子屋であり、そこでの、国語、算数、マナーなどの教育が、近代化への基礎となったというのである。一方、中共の政権は、国民の知識は反抗力の育成となるので、知識を持たせない様にしたという。同様の考えが、李氏朝鮮での識字率を非常に低く抑えた。日本の徳川政権は、東アジアでは例外的であった。この政権側と民衆側の不信の関係を緩和したのが、日本では天皇だろう。

 

尚、その日本独特の天皇制を破壊したのが、“明治維新”である。孝明天皇の暗殺などが疑われるのには、それなりの根拠がある。(補足4)新政権が、倒幕のために天皇を総指揮官として奉り上げたことの延長上に、明治の欽定憲法がある。その結果、会議で、知識の乏しい天皇の心を忖度し、無能なものが天皇を利用しようとすることで、政治が歪められたのだろう。

 

議員内閣制の政治を行いながら、「天皇ハ陸海軍を統帥ス(憲法11条)」の文章を改訂できなかった。議会制民主国家をモデルに作られた国家なら、天皇が総理大臣を任命し、総理大臣が陸海軍を総指揮するとなっているべきだった。

 

それは兎も角、MOTOYAMA氏は、江戸時代に森林を民間人の保有として、管理を任せ、良い水資源を確保したという意味の指摘をしている。その中で、「ビクトリア女王は、汚染水を飲んで死亡した」という逸話で、ビクトリア朝の不潔なロンドンと比較している。「不潔都市ロンドン: ビクトリア朝の都市浄化大作戦」という本が確かに出版されていた。

 

以上本セクションは蛇足でした。

 

 

補足:

 

3)日本の薩長土肥が引き起こした倒幕クーデターと、天皇の拉致により作り上げた現政権は、いまだに近代史を隠し続けるインチキ国家である。それは、既になんども書いた。戦後の吉田茂、岸信介、佐藤栄作、麻生太郎、安倍晋三などの主要勢力は全て明治革命政府の末裔である。中曽根康弘の出身地の群馬県は、明治になり長州の有能かつ有力な人物が県令として配属された。池田勇人、橋本龍太郎などは、吉田茂の弟子や孫弟子的な人物である。あとは、米国に潰された政治家(孫崎享著)の政権と泡沫政権のみである。

 

4)天皇は本来の住処である京都に戻れなかったとか、明治天皇は写真を撮られることを非常に嫌ったとか、孝明天皇を祀る神社を作らず放置し、数十年後に平安神宮に合祀した。https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2017/11/blog-post.html

 

 

 

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