2021年1月29日金曜日

金融独裁の米国の歴史とグローバリズム

1)社会の発展の歴史と社会の隙間を拡大して支配を目指す民族:

 

人は社会を形成し、互いに助け合うことで生きている。その“助け合い”を金銭の授受を介する経済行為として、円滑且つ合理的に行うのが貨幣経済の社会である。貨幣によるサービスの授受は、心理的圧迫を感じないので、情を基礎とする共同体のウェットな関係からの開放という利点もある。しかし、人間関係の希薄化や、共同体としての自覚の喪失などの危険性を孕む。貨幣経済の社会は、金銭関係のトラブルを避けるためもあって、その後「法と契約の社会」に進化した。(補足1)

 

近代化の歴史は、社会を「共同体型」から“法と契約”による「機能体型」に変換することと理解できる。民主主義の国なら、機能体である国家の本来の目的は、国民の安全と福祉の向上である。しかし、民主主義が衆愚政治に堕する現状では、その目的は短期間に支配層の利益に置き換わる。(補足2)

 

支配層は、国民と政治の間に介在するものにより決定される。その介在するものとは、国内外の大資本家とその集まりや外国の諜報活動などにより仕組まれた、政治家への利益供与(私的利益や選挙資金)や工作活動などである。“法と契約の人間関係”の社会において、血液の様に流通するのが、お金なので、政治における支配者の実態などを知るには、目や耳で得る情報よりも、お金の流れ(その額と方向)に関する情報の方が頼りになるだろう。

 

この情の支配から金銭の支配への社会の変革は、米国で最も進んでいる。それは、既存の共同体に入りにくい離散の民が、英国やヨーロッパから米国に移住して、全米を金融で支配した結果である。このユダヤの民の英米における活躍に関して、東住吉教会の高原氏が、同志社大における講演で解説している。異なった視点からではあるが、非常にがわかりやすく参考になる。https://www.youtube.com/watch?v=n2WzaNFKP80 

 

このマイノリティである民族が、マイノリティーの権利拡大の要求を掲げて米国を支配し、その後米国を中心に世界支配を目指す思想がグローバリズムである。一つの地域でマジョリティに属した人でも、グローバルに活動する時、大半の時間をマイノリティとして生活することになるので、マイノリティの権利が大幅に拡大できれば、経済活動において、そして続いて政治において、国境の壁は徐々に意味を失うだろう。

 

尚、この法と契約の社会から最も遠いのが、日本の伝統社会である。近代社会となっても、例えば、会社員は会社というコミュニティの一員であり、その中の一つのセクションも、一つの共同体的性質を帯びる。入社式は、その会社の一員として共同体に参加するための儀式であり、アフター5の飲み会も会社の延長上にある。この世界の時代の流れに取り残されたのが、経済低迷の原因である。(補足3)

 

2)マイノリティの権利拡大から世界支配の戦略

 

その一方、金銭を媒介とした法と契約の社会では、人情の希薄化と荒む社会いう基本的問題を孕む。その共同体を破壊する現在の資本主義社会の危険性は、クラシックな課題だった。日本でも「家族という病」という本を書いた人がいる。本末転倒を正常だと信じる病的な頭脳の人の著作である。

 

上記離散の民は、個人の間に隙間を生じた“法と契約の社会”がむしろ棲みやすい。彼らの一流の知恵が、米国の政治を支配するために用いたプロパガンダが、マイノリティーの権利拡大であり、ポリティカル・コレクトネスであった。(補足4)

 

個人の尊厳を保ちながら、互いに協力するのが民主社会のあり方であるが、それには所得の再配分が必要である。しかし、上記グローバリストたちは、資本の論理を前面に出して、民主社会の本来の目標を放棄し、自分たちの世界戦略を優先している様に見える。米国のマジョリティにとっては政治の歪曲である。それは、金融資産の偏在の結果であり、且つ原因でもある。(補足5)

 

金融資産を資本の論理のままにして制限を設けなければ、巨大化した金融資本は人間社会を支配するようになる。現在、グローバリスト (固有名詞)の目指しているのは、金融資本(儲け)を最大化するという(微分)方程式で動く機能社会である。それは高度な社会を実現しつつあるが、人間社会の本来あるべき共同体という基本を無視する社会となっている。(補足6)

 

その結果として生じた金融独裁国家は、共産主義独裁国家と同様、非人間的国家の典型である。前者を米国が代表し、後者を中国共産党政権が代表する。今回の米国での大統領選は、人間的国家を目指したトランプ政権を、民主党やSES(上級執行官)を操る金融資本が違法選挙で潰すという手法で、民主国家への回帰を妨害した。独裁国家では、三権分立や法治の原則などは存在しない。

 

3)終わりに:

 

なかなかグレート・リセットの議論に進まないが、今回ここで終わる。

一言でグレート・リセットを評価すれば、グローバリストの新た戦略に過ぎない。しかし、同じグローバリストであるが、習近平とジョージ・ソロスで対立が生じている。https://www.nikkei.com/article/DGXKZO56076600W0A220C2TCT000 この対立は、本物なのか出来レース的なものなのかわからない。何れにしても、次期米国政権には、トランプではなくポンペオの就任が反グローバリストにとっては、最高のシナリオだろう。

(18:00 表題変更; 一部編集;翌朝数カ所、日本語の修正あり)

 

補足:

 

1)現在では共同体として最後に残る夫婦関係や親子関係までもが、法と契約によって規定され、機能体社会に組み込まれる。米国では子の進学費用は、子の自己負担となっているし、最近では同性間の結婚も法により認められている。

 

2)インターネットの時代になり、政治が専門家だけのものではなくなった。そこに、民主主義が衆愚政治から脱する可能性がある。それをいち早く危惧したのが、米国のブレジンスキーである。つまり、ユダヤ人脈による米国の支配を脅かすのは、インターネットをメディアとする真の民主主義の出現である。トランプはそれに注目して、国民との直接的対話を目指した。フェイスブックやツイッターがそれを妨害したことは、重大な反民主主義的行動である。

 

3)日本が法と契約の社会に最も遠い先進国であることは、日本の経済低迷とかんけいしている。このことは昨年「日本の生産性をダメにした5つの大問題について」と題する記事として書いた。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12564206453.html

 

4)現在の国家は、複数の共同体を束ねて一つの共同体とするプロセスを、複数回繰り返して出来た。その共同体の融合には、強圧的な方法(非民主国)もあるが、民主国では新しい理念の創生を必要とする。日本の場合は、天皇が果たした役割が大きい。米国の場合は、独立のときの統合の理念がある。その共同体としての国家に、故意にマイノリティとマジョリティという形で分断線を組み込むのは、国家の転覆の危険を犯す卑怯なやり方である。

 尚、ユダヤ資本家が日本に憎しみを持つ原因が長い間わからなかった。第二次大戦時など、関東軍の一部跳ね返り(https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12466516004.html)を除いて、最もユダヤ人に優しかったのは日本であった。それにも拘らず、何故ユダヤ資本家が日本を憎むのか。勿論、桂ハリマン協定の破棄など、満州利権も一つの原因だろうが、本当の原因は、彼らの持たない“人類のふるさと”的共同体を、未だ日本が持つからだろう。

 

5)私の定義では、善悪とは共同体社会の言葉である。人間社会のあり方は、共同体の善悪を維持した機能体である。 https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12647466031.html 

 

6)その米国金融資本が利益を最大化するために作り上げたテーマは、脱炭素或いはグリーン・ニューディールである。

2021年1月26日火曜日

人はどこまで残酷になり得るのか?(再録)満州北朝鮮でのソ連兵

最近閲覧があった記事で再録が適当だと判断したものです。2016/1/31に投稿したものです。

 

1)1月30日のNHK教育テレビで五木寛之さんの対談番組があった。そこで、戦争直後平壌から引き上げるときの一家の様子を話しておられた。それはご本人の口から話すことができるまでに、長い期間を要すると思われる残酷な光景だった。その後間も無く亡くなられたお母さんを除いて、一家は日本に引き上げて来た。
 
「悪人ほど、日本にたどり着き生き残ることが出来たのだ」という五木さんの言葉は知っていた。しかしその詳細は知らなかった。ソ連兵が家に踏み込んできたときのことを、その番組で初めて聞いた。彼らの姿は、ほとんど野獣のそれであり人間のものではない。
 
韓国側の米軍難民キャンプにたどり着くまでの詳細は、読売新聞のサイトに五木さんからの聞き取りを纏めた形で掲載されている。http://www.yomiuri.co.jp/matome/sengo70/20150804-OYT8T50215.html
しかし、そこには病床の母親がソ連兵に踏みつけられた時に血を吐き、気味悪く思ったソ連兵が布団ごと外に投げつけたことは、書かれていない。(追補1)
 
収容所に入れられ悲惨な生活を送る中、長男の五木さんはソ連軍の宿舎で仕事をもらい、食料を少しもらうことで生き延びた。ソ連兵との共存という悲惨な環境は、収容所に入れられた日本人も非情な姿に変えた(補足1)。
 
一家(父親、長男である五木さん、を含め4人)は、一年ほどして38度線を越えることが出来、米軍の難民キャンプにたどり着いたのは1946年の秋である。その間の出来事を一言で集約すれば、まさに「悪人ほど生き残る」であった。
 
2)今回の主題は、「人はどこまで残酷になり得るか」である。「悪人ほど生き残る」という五木さんの言葉を突き詰めると、私は、「人間は全て野獣と同じ状態になり得る」と思う。一定の豊かさごとに、善という衣を“野性の心”に着けていくが、その生命を保障する豊かさがなくなると、元の野性に戻るのだと思う。ただ、不器用な人や決断力の鈍い人は、その生命の保障が無くなったことに気付くのが遅れ、その衣を脱ぎ捨てる前に、一歩先んじた人間に滅ぼされるのだと思う。
 
豊かになり生命の危険がなくなると、一枚一枚その善の衣を着る。しかし、その衣の中には依然として野獣としてのヒトが存在するのである。ヒトが人間と呼ばれ、人と人の間に共有する温かい空間を作るのは、野獣とは異なる人の(本質ではなく)習性に過ぎない。

 

その善の衣を着た姿を見て、自分の姿だと信じるのは、善と悪を知る為にそう信じたいからだろう。アダムが”善悪を知る木の実”(普通、知恵の木の実というが、それは正しくない)を食べて、自分の裸の姿を恥じたのは、まさにこのことを言っているのだと思う。
 
歴史上にはいくらでも野獣と化した人の姿がある。過去の戦争の際、阿鼻叫喚の地獄と化したところは、数え切れないだろう。人はそれから目を逸らすのは、自分の裸の姿から目を逸らすことである。つまり、アダムの子孫だということである。自分はそのような悪人ではないし、悪はなさないと主張する人は、単に無知か厚顔なだけである。
 
 
補足:
1)その光景は、最近読んだ「大地の子」の中のある光景と全く同じであった。「大地の子」の主人公の在留日本孤児と養父母とが、国民党支配の長春が包囲された際、解放軍支配のチャーツ(関門)が開くのを待つまでの光景である。共産党軍はチャーツをなかなか開こうとせず、中立地帯は地獄の様相を示す。長春では結局15万人が餓死するのである。
追補:
1)この時のことは、今日買った本「運命の足跡」(幻冬社、2003;15-24頁)に書かれていました。
2)補足への追補:チャーツでの悲惨な出来事を引用する場合、遠藤誉さんの著書「チャーズ」に言及すべきだと思います。いつか読みたいと思っています。

2021年1月25日月曜日

日本だけが何故世界の敵なのか? 国連憲章敵国条項

1)国際社会の形成までの歴史に関する私の復習:

 

現在、地球上の200程の国家は、原則として野生の原理の支配下にある。例えば、自国の安全と将来が完全に保障されるような状況なら、中国は台湾や日本を自国領とするだろう。その情況が日本人には一切理解されていない様に思う。

 

そのような国際関係或いは民族関係は、大航海時代以降20世紀以前では常識だろう。その恐怖が、国を作り民族団結の礎となった。20世紀にはいり、国家の経済力の上昇、武器の性能の向上などにより、戦争の悲惨さを増すことになったので、①戦争を避けるべきだという共通認識や、②非戦闘員の殺害などは避けるべきだという思想が、欧米諸国を中心に生じた。

 

それらが、パリ不戦条約(1928年)やハーグ陸戦条約(1899年)として具体化した。これら二つの条約には、英米仏独日伊、そしてインドやソ連など、ほとんどの主要国が参加した。不戦条約では自衛戦争は例外とされていることや、アフリカやインド東南アジアなどが植民地であったことなどの問題を内包するが、地球上の国々を法の支配下に置く試みとして、期待された。

 

植民地を確保しながら不戦を誓う先進国を、発展途上の国は強国の共同エゴイズムと見ただろう。更に、植民地が十分確保出来ていない先進諸国は、侵略の定義が曖昧なので、軍事行動を自衛戦争として正当化することも可能だった。極東国際軍事裁判で日本の戦犯が裁かれる際、これらの条約が背景にあった。インドのパル判事は、パリ不戦条約は法とは言えないという立場で「平和に対する罪」で東條以下を裁くことに反対した。(ウイキペディアの不戦条約参照)

 

国際間に広がる条約締結の主旨には、国際機関の設立と国際法及び国際裁判、更に、国際警察の設立へ進むべきだという人類の理想が含まれていると思う。最初の試みである国際連盟は、米国大統領ウイルソンの努力により設立されたものの、孤立主義の伝統を持つ米国は加盟しなかった。更に、その後も主要国が相次いで脱退するなど、脆弱な組織でしかなかった。

 

現在、国際間の平和維持機関として存在するのが、第二次世界大戦の戦勝国を中心に発足した国際連合(UN, United Nations)である。国際連盟が持たなかった「国際警察」的機能として、加盟国の軍備を用いる所謂“多国籍軍”(国連軍)の編成が、憲章42条として含まれている。

 

ただ、国連も上記パリ不戦条約同様に、特定の民族或いは国家のエゴイズムを達成するための道具になり得る。それでも、国際法や国際倫理を持つことの重要性に対する同意形成として、その維持に各民族や各国家の努力が大事だろう。その背景にあるのは、恐らく各国の持つ神に対する畏敬の念だと思う。つまり、世界平和への人類の意思は、宗教心の発露以外ではあり得ないだろう。

 

2)国連の敵国条項

 

国連は、戦勝国及びその後継国を安保障理事会の常任5カ国(以下常任理事国)を核にして、出来ている。常任理事国に政治体制の全く異なる国を含むなど、肝心な時に機能不全を起こす可能性がある。更に、世界大戦終結後75年を経てもなお、敵国条項がその憲章に残っている。(補足1)

 

これらの欠陥を修正しなければ、国連は常任理事国の中で力のある国の戦略的道具として利用されるだけで、世界20世紀前半に生まれた「法の支配による地球規模の人権尊重と世界平和」を実現する理想から、退行する21世紀となる可能性が高い。

 

主要国の中で、敵国条項により敵国と呼ばれうるのは、厳密に言えば唯一日本だけだろう。元々ドイツもイタリアも所謂枢軸国であり、国連憲章上は敵国と呼ばれる資格があるが、ドイツもイタリアも第二次大戦時の国ではなくなっている。しかし、日本だけが、第二次大戦前と同一の国であることがその理由である。

 

日本国憲法は、第45代の吉田茂内閣の時、大日本帝国憲法の手続き(第73条)に従って改正され、公布(1946/11/3)施行(1947/5/3)された。更に、その憲法の既定に従って、国家元首だった昭和天皇は、引き続き国家の象徴として天皇の地位を継承している。日本国と大日本帝国が連続関係にあることは、日本が連合国に無条件降伏した訳ではないことの必要十分な証拠である。

 

ドイツは、連合国に無条件降伏し、第二次大戦後分割統治された。その憲法は、ワイマール憲法の延長ではなく、ドイツ基本法として制定され、現在に至っている。イタリアは、敗戦後日本やドイツに宣戦布告しているので、完全に枢軸国としての国家体制が途切れ、その後新しく憲法も制定している。(補足2)

 

敵国条項(主に国連憲章53条)は、「安保理事会の承認なしに、地域的取り決めによる軍事的な行動(enforcement action)は禁止する。ただし、敵国の侵略政策の再現に対するものは例外とする。敵国とは、第二次世界戦争中にこの憲章のいずれかの署名国の敵国であった国である」と読める。

 

ただ、日本、ドイツ、イタリアなどの枢軸国も加入している現在、この文章は死文化していると考えるのは正当な解釈だとも言える。(補足3)そして、日独伊の協力もあって、1995年の第50回国連総会では憲章特別委員会による旧敵国条項の改正削除が、賛成155、反対0、棄権3(キューバ、リビア、北朝鮮)で採択され、同条項の削除が「約束」された。

 

しかし、その約束は果たせられておらず、敵国条項は憲章から削除されていない。つまり、敵国条項は現在も明確に生きている。その実質的な対象は、第二次世界大戦時から連合国(united nations)側の敵国として、連続線上にある唯一の国、日本である。(補足4)この情況に対して、2009年の麻生内閣のときに、当時衆議院議員だった岩国哲人氏により国会で質問された。しかし、その答弁は一言で言えば「努力する」という具体性の無いものだった。

 

この件を議論している文献として、2015年の東洋経済の記事「戦後70年、いまだに敗戦国扱いされる日本:国連とは第二次大戦の「連合国」の意味である」がある。https://toyokeizai.net/articles/-/78407?

 

この記事には、中国はこの敵国条項を持ち出して、日本を牽制していると書いている。前セクションで、「世界平和への人類の意思は、宗教心の発露である」と書いた。無宗教で、利益を最優先する文化の国中国には、そのような意思は全くない。

 

ここ10数年、中国共産党政権は、南シナ海での国際条約を無視した軍事基地建設や、中小国への軍港設置、更にはウイグルなどの自治州などで「ホロコースト」(米国前国務長官の発言)、英国との条約を無視した香港の直接支配と人権活動家の弾圧などを行った。

 

そして、トランプ政権の4年間に、中国は世界の脅威として確認されるようになった。安全保障を、国連を中心とした外交と日米条約に頼る日本は、今こそ分担金の+ーを表に出してでも、敵国条項削除に再度努力すべきである。

 

(最終稿:1/26早朝)

 

補足:

 

1)この敵国条項の“敵国”だが、英語では“enemy state”である。外務省では“enemy state”を“旧敵国”と翻訳して、国民を誤魔化している。下記サイトの最後の方を見ていただきたい。

 

日本政府は、日本国民を代表する国民による統治者ではなく、何処かの傀儡政権であることが疑われる。(明治維新以降の近代史の謎を暴くことで、それが明らかになる筈;1/26早朝)

 

2)ドイツとイタリアの憲法制定に関する詳細なプロセスは、あまり勉強していません。何か抜けた所があれば、ご指摘いただきたい。

 

3)日本政府がこの部分を死文化しているとする根拠は、国連結成当初敵国と見做された国も国連に加盟を許されたからである。1973年までに、憲章は3回改正されたとウィ小ペディアには書かれているので、死文は削除するように改正できない筈はない。常任理事国の中に拒否権を行使する国が出てくることを予想して、憲章改正案を出さないのかもしれないが、やってみるべき。

 

4)松江市議会議員、貴谷麻以さんのブログを引用します。

 

 

2021年1月23日土曜日

ファイザー社の新型コロナ用ワクチンは効くのだろうか?

注意: 以下は専門外の者による分析であり、今後国が計画している新型コロナのワクチン接種に関する政治的意図は全くありません。また、ワクチン接種するかどうかの個人的決断の材料とされても、責任は持ちません。以上のことに同意される方のみ、お読みください。

 

日本政府は、新型コロナワクチンを米国ファイザー社から7000万人分購入して国民に摂取するようだ。そのワクチンは、現在流行している変異種に効くのだろうか? 壮大な無駄遣いにならないだろうか、心配である。

 

ワクチン接種の政策は、人口の大部分に免疫をつけ、その集団免疫でその後の流行を防止する感染症対策である。その集団免疫だが、その集団を構成する人の多くが実際に病気に感染して獲得した場合でも、同様或いはそれ以上の効果がある筈である。実際にそれを目指した国がある。北欧の国スウェーデンである。

 

老齢者と基礎疾患を持った人以外には活動を制限しないで経済への悪影響を避けただけでなく、他の西欧諸国のように都市封鎖やマスク義務化などの新型コロナ防止策をとらなかった。その方が短期に経済的損害もなく乗り切れると考えたのである。

 

昨年の晩春、スウェーデンの担当者は第一波の段階でほぼ集団免疫ができたと考えていた。2020424日のJIJICOMの記事によると、スウェーデン保健当局の疫学者、アンダース・テグネル博士は最近、地元メディアに「首都人口の多くが免疫を獲得し、感染抑止に効力を発揮し始めた。数理モデルは5月中の(集団免疫)達成を示している」と解説したと書かれている。https://www.jiji.com/jc/article?k=2020042300702&g=int

 

因みに、上記スウェーデンの対コロナ対策を、集団免疫を目指した訳ではないという意見もある。一応、感染は避けた方が良いという姿勢だったからである。つまり、テグネル博士の意見は、副産物として集団免疫が手に入るという考えであり、集団免疫獲得を主目的とした訳ではないというわけである。言葉の定義で、何とでも言い訳は可能である。

https://www.covid19-jma-medical-expert-meeting.jp/topic/3743

 

新型コロナ肺炎のデータをまとめたWorldmeterというサイトからデータを取得して、少し考えてみたところ、そのある程度出来た筈の集団免疫は、第三波(昨年10月ごろからの流行)の流行抑制にほとんど効果を示さなかった事がわかった。

 

つまり、データは、第一波で出来た筈の集団免疫が、第三波の時の変異ウイルスへの感染には効果がなかったということをサジェストしているのである。それは、第一波の際の病原ウイルス(SARS-C0V-2)を用いて製造したワクチンは第三波以降の変異株(SARS-Cov-2の変異株)の感染防止には効果がないことを示しているだろう。

 

2)データによる説明

 

下図は、集団免疫形成を目指したスウェーデンと、各個人の感染をできるだけ防止する対策をとった隣国ノルウェーでの毎日の感染者数と累積死者数の経過を示したグラフである。ここで、スウェーデンの人口は約1013万人、ノルウェーのそれは544万人で、約倍半分の関係にある。

感染者出現の時間プロファイルは、両国とも良くにている。しかし、絶対数に大きな差がある。

第三波が始まる前の930日までの(累積罹患者数、累積死者数)を両国で比較すると、スウェーデンとノルウェーの順で、(93838, 5852) 及び (14027, 274)であった。スウェーデンの人口当たりの被害は、ノルウェーの(12.46, 39.9) 倍だった。ノルウェーの40倍程度の死者数を出して、経済的被害を押さえつつ、集団免疫の獲得をまった。

 

そして、日本の第三波に相当する流行期間を昨年101日から2021120までとすると、この間の(累積罹患者数、累積死者数)は、スウェーデンで(4490005040)、ノルウェーで(45860269)であった。スウェーデンの第三波の人口当たりの罹患者数や死者数は、ノルウェーの (18.23, 34.9)倍である。

 

マークを付けた部分を見てもらうと分かるように、スウェーデンのノルウェーと比較しての第三波の相対的罹患率は18.23倍で、集団免疫の全くない第一波と第二波(非常に小さい;補足1)での12.46倍よりも大きい。つまり、スウェーデンが9月末までに付けた筈の集団免疫は、ノルウェーとの比較だが、全く第三波の感染防止には役立っていない。

 

同様の比較をフィンランドを対照国に選んでおこなってもほとんど同じである。もし、特別の事情がなければ、第一波のウイルスへの免疫は、第三波のウイルスの感染防止に役立たなかったということになると思う。(補足2)

 

もし、ファイザーからワクチンを購入するのなら、どの時点でのウイルスを原料に作ったのかを確認するなど、その効果のチェックを厳密に行うべきだと思う。もし、第一波の時のウイルスを培養して、作ったものなら、現在及び将来の流行防止には、役立たないことになる。

 

日本政府は、遠慮なくファイザーにその件を確認すべきだと、私は素人ながら思う。

 

日本のマスコミは、英国や南アフリカの変異株を特別視しているが、英国とフランスの流行プロファイル(図1のようなもの)は、ほとんど同じで、英国の変異株を特別視するのは不思議である。(

補足2)ウイルスは頻繁に変異を繰り返すので、インフルエンザでもA型のワクチンはB型には十分効かない。新型コロナのワクチンも、混合型のワクチンでなければ、大きな効果が期待できない可能性がある。

 

因みに、ファイザーの株価は11月下旬から10%以上急騰して12月初旬にピークを形成し、その後下落している。何を意味しているのかは、各自お考えください。;

 

追補:

 

最初のセクションの最後の文節で、「変異株に効果がない」を「変異株の感染防止に効果がない」に修正。Covid-19に感染しても80%は軽症または無症状である。それらのケースでも感染拡大には寄与する。従って、第一波のCovid-19に感染したひとで、軽症で治癒した人は、第三波に感染しても二度感染したと自覚或いは検出されるケースは稀かもしれない。

(20:00、追補し最終版とする。)

 

補足:

 

1)第一波で大きな被害を出した英仏伊西など各国では、8月の第二波は相対的に無視できる程度の流行しかしなかった。それは米国のニューヨーク州でも同じである。しかし、それらの国や州でも、第三波は第一波の大流行の有無とは無関係に、大流行している。

 

2)米国ニューヨーク州では、第一波で大きな被害を出したので、8月を中心とする第二波の流行はほとんど起こらなかった。しかし、第一波であまり大きな被害を出さなかったジョージア州では、第二波の流行は大きかった。(下図、12月3日の記事から再録)それは日本も同様である。このあたりは12月3日の記事で議論した。

 

 

(12:35 編集あり。補足2を追加)

2021年1月22日金曜日

ディープ・ステートの中身(II)

副題:カマラ・ハリスの修正25条による昇任はないだろう (補足1)

 

121日に米国バイデン政権がスタートした。これは恐らく、第三次オバマ政権のスタートのようなものだろう。1月21日深夜の及川氏の動画によれば、就任式と閣僚人事などの場面がyoutubeで流れたが、高評価に比べて低評価が10倍ほどあったという。「さもありなん」と言う感想は、今回の大統領選挙において、中国等の干渉を含め大きな不正があったと思っている人たちに共通しているだろう。

 

トランプを応援していた人たちの間では、バイデン政権は短命で、一年以内にカマラ・ハリスが大統領になるだろうという予想が流れている。カマラ・ハリスが大統領になれば、民主党左派が米国を共産主義独裁の国に一気に引きずり込む可能性が高くなると

恐れているのである。その結果、自由や人権が大幅に束縛されることとなる。しかし、トランプが大統領職から去ったので、ツイッターもフェースブックもグーグルも徐々に元の姿に戻り、自由と民主主義が修繕されたアメリカになるだろう。つまり、上記全ては、トランプとその支持者の妄想だったという風に「正史」に書かれるだろう。

 

なお、バイデン政権が短命になる可能性には、一定の説得性もある。それは、FBIがバイデン大統領の息子を脱税容疑で捜査し始めたからである。その犯罪疑惑は、バイデンファミリー全体に波及する可能性がある。つまり、脱税疑惑は、ハンター・バイデンがウクライナや中国を副大統領(オバマ政権)の父と一緒に訪れた際に、多額のお金をそれらの国で賄賂的に手に入れたという疑惑と直結しているからである。https://edition.cnn.com/2020/12/09/politics/hunter-biden-tax-investigtation/index.html

 

バイデン政権を第三次オバマ政権のようだと上に書いたのは、オバマはそれらの疑惑に関して十分承知している筈だからである。オバマは、退任後の影響力を保持するために、ヒラリーにも罠をかけて1800万ドルの収賄犯に仕立てているという。バイデンが息子と組んで行った犯罪行為についても、見て見ぬふりをしながら証拠を押さえているだろう。(補足2)

 

話を戻して、バイデンの合衆国憲法修正25条による退任と、カマラハリスの大統領就任の可能性だが、素人の考えと前置きした上での話だが、それは低いと思う。上記賄賂疑惑の他に、ジョセフ・バイデンには老人性の痴呆症疑惑がある。それが、極めて重篤化するなら別だが、現在のレベルなら4年間の任期を全うするのではないだろうか。どうせ、オバマなど裏の支配層の操り人形なのだから、やれない筈はない。

 

1月15日のブログ記事「トランプは実業家であり政治家ではなかった?」で、1年以内に、修正25条の適用を受けてカマラ・ハリス大統領が誕生する可能性に言及した。それは、ソ連の樹立にはユダヤ資本による援助があったという歴史からの推測であった。(補足3)ただ、ユダヤ資本がロシア革命を支援した時代と、現在の中国共産党政権を批判する世界とは全く異なる。むしろ、現在のユダヤ資本など米国大資本は、中国共産党政権に近づく可能性のあるカマラ・ハリス政権の誕生をむしろ警戒するのではないだろうか。

 

なお、中国共産党政権の実像を明らかにしたのは、トランプ政権が残した大きな遺産の一つである。中国との緩やかなデカップリングは、表裏の米国政権で共通の認識になっている可能性が高いと思う。

 

四年間のバイデン政権の後、民主党は例えばミッシェル・オバマのような比較的若い人を擁立して、引き続きディープ・ステート(DS)の事務局となるだろう。そしてし、上述のように極左の人が政権をとるチャンスはほとんど無いと思う。実際、DSの有力者だと思われる大富豪ジョージ・ソロスは、中国共産党政権を世界の脅威と把握しているようだ。https://www.afpbb.com/articles/-/3208017

 

 

補足:

 

1)「ディープ・ステートの中身」の最初の記事は、12月19日に書いたHarano TimesさんのYoutube動画を引用したもの。https://www.youtube.com/watch?v=EHeuNIQ9i68

尚、ディープ・ステート(DS)は、米国の本体であり、簡単に揺らぐほどの軽い存在ではない。私がいつも思い出すのは、嘗てDSの執行官的に働いたブレジンスキーの言葉である。「最近政治に知識がある素人が増加した。かれら100万人を説得することは困難であり、殺したほうが簡単である」この言葉はDSの本質とその背後にあるユダヤの文化を現している。(検索すればいくつもこの話の紹介は出てくる)

つまり、今回の大統領選挙の不正など、DSにとっては「朝飯前」である。それは、一部の人たちに不正選挙の実態がバレたとしても、「正体を現したから、急いで何かをする」という程の危機感を持っていないことを暗示する。

 

2)「ディープ・ステートの中身」と題する記事で紹介したHarano Timesさんの動画は、オバマ大統領(当時)とFBIが、ヒラリークリントンを1800万ドルの収賄犯に仕上げ、2016年に大統領になった後(彼らはヒラリーが当選すると信じていた)彼女を操るために用いようとしたという内容。これはこの件でオバマの手先となって働いたOverstock.comの創設者パトリック・バーン氏の告白にある。https://bonafidr.com/2020/12/18/ これも、オバマがディープ・ステートの人となって久しいのなら、彼には朝飯前だろう。

 

3)1月15日の記事:https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12650336724.htmlの補足1において、藤井厳喜氏による「ジョー・バイデンが大統領になれば、レーニンらが政権をとる直前のケレンスキー政権に似ている」という意見を紹介している。

 

2021年1月21日木曜日

トランプは最悪の大統領だったのか?

トランプがおとなしく大統領の席をバイデンに譲り、バカみたいなセリフを残してホワイトハウスを去った。トランプの最後のスピーチを幸福実現党の及川幸久氏が紹介している。及川氏が、こんな言葉を褒めるのは意外だった。

 

 

トランプの言葉は、以下のような内容である。①私達の政治テーマは、右とか左とかではなく、国家にとっての正しさだった;②自国の価値観、歴史、英雄への信頼を失った国が長く繁栄することはありません。それらが、国家の団結と活力の源だからです;③米国では全員が意見を一致するよう強制されたり、勝手な言論をしたら罰せられたりしません。これは米国ではありません。

 

こんなセリフは、当たり前であり、改めて紹介するほどのものではない。及川氏はまた、株価上昇をトランプの業績として高く評価されているが、それはFRBに敵対して行った大幅な金融緩和にある。どんどん金をばらまけば、株価はあがる。それは将来の物価高を見越して、貨幣を実物資産へ変換しておきたいという投資家の思惑の結果である。ビットコインも金も値上がりしているのも、同じ効果。そんなこと及川氏が分からない筈がない。

 

1月15日の記事「トランプは実業家であり政治家ではなかった」にも書いたが、トランプが米国の政治の実態を明らかにしたのは大きな業績である。そしてその対策として、反グローバリズムの姿勢をとった。

 

トランプは、米国を主権国家体制に戻すために人物を集めて、米国の力を背景に中国経済とのデカップリングを政策の中心においた。強力なバネで結ばれた中国共産党政権とニューヨーク巨大資本を引き離そうとしたのである。トランプは、その作戦と陣容を敵対側に見せたところで第一期目が終了した。

 

ここでグローバリズムを理解するために、世界経済フォーラム(WEF; ダボス会議で知られる)の創始者であるスイスジュネーブ大学教授によるWEFを紹介する言葉を引用する。

 

「グローバル化(globalization)とは、技術がもたらす(地球規模の)現象である。一方、グローバリズム(globalism) とは、国益よりネオリベラリズム的な秩序を優先させる思想である。グローバリズムは,時に一部の国家・企業が,他者の 犠牲の上に利益を貪る事象を引き起こす。そこでWEFは過去に学び,技術がゼロサム的社会を生まぬよう,時代に沿うアーキテクチャを創ろうと呼び掛けた」

 

従って、グローバル化は歴史の必然であるが、グローバリズムという主義(イズム;ism)は、その副作用或いは弊害として現れた政治思想である。グローバリズムは、中国の奴隷的低賃金労働と、米国を中心とした巨大資本、中国共産党政権を因子とする、世界経済支配のメカニズムとして成長したことが、それを裏付けている。中国はその利益を軍事増強に廻し、それを超限戦と厚黒学で育てようとしている。(補足1)

 

話を元に戻すと、グローバリストらにとって好機である大統領選挙に際し、ウォール街大資本や民主党、更に、選挙に介入したと言われる中国などは、真実や法治などの原則を無視し、あらゆる方法と力を用いてのトランプ潰しを行った。

 

そして、米国をグローバリズム側と主権国家側に分裂させる可能性を含む「遷移状態」に持ち込んだ。それは、トランプ政権側近には予測の範囲にあったが、その後の混乱を恐れたのか、トランプは最後のところで身を翻した。私は、ここで思い出したのは、韓国セウォル号の船長だった。

 

その他の乗務員に対応するのは、ジュリアーニ元ニューヨーク市長、ポンペオ前国務長官、マイケル・フリン、シドニー・パウエル、各氏などであり、乗客は7400万人のトランプ支持者である。トランプは切り札を用いることなく、一人平穏にホワイトハウスを去った。4年後の立候補もあり得るという言葉もあるが、それは絶対にあり得ない。ポンペオも何らかの形で、少なくとも政治の世界から追放されるだろう。

 

今回、グローバリストのトランプ潰しは、新型コロナの死者200万人があっても、更に、法や人権無視を世界規模で用いても、成功裏に終わった。そして、米中を経済で結ぶバネは急速に元に戻ろうとするだろう。この成功体験が、かれらグローバリストに何でもできるという自信を与えたとするなら、トランプは最悪の大統領ということになる。

 

2)グローバリストによる世界支配:

 

上記世界支配を目指すグループは、着々と国連やその傘下の国際機関(例えば、WHO)などを支配下に置き、世界の新秩序つまりグローバルな共産主義帝国で世界支配を目指し動いている。(補足2)

 

そこで新型コロナ肺炎は、マスク外交からワクチン外交など、その道具となっている。彼らが何となく新世界秩序という概念を創り、それに期待するのは分かる。しかし、あまりにも獏とした思想に集まる人は、永遠に一枚岩的になれない。その場合、それまで共同で行った旧秩序の破壊は、人類を以前より悲惨な情況に落とすことになる。繰り返しになるが、トランプはその切掛を作った。

 

WHOなど国連が既に中国の支配下に入っていることが明白である。新型コロナを世界に広げたのは、中国とWHOの人人感染を隠蔽したことである。それは、周知の事実である。更に、ウイグルや香港での中国の行政が、国連では支持を集めている。(補足3)

 

そんな中で注目されるのが、独立系の国際機関である。その中で、世界経済フォーラム(ダボス会議)が注目されている。しかし、そこでも中心的役割を果たそうと努力しているのが中国である。(補足4)習近平は2017年に基調講演をし、2021年の125日の「ダボスアジェンダ」対話会でも、同会議の創設者シュワブ教授の招きにより特別講演をする予定のようだ。この件、出来れば別に議論する。

 

 

補足:

 

1)中国共産党政権は、中国に経済進出する資本には、中国での合弁を義務付けた。その合弁により利益の半分は中国共産党支配下の機関や個人に流れ込む。それは、中国の軍事予算や世界でのプロパガンダに用いられた。これでも米国グローバリスト政権は、中国をWTO(世界貿易機構)に加盟させた。

 

2)中国武漢での流行は201911月頃であり、12月には眼科医の李文亮医師も武漢での流行を明確に把握した。しかし、そのSNSでの発信を知って逮捕し、死に至らしめた他、WHOと結託して人人感染の可能性を否定し、春節前に全世界に数十万人の観光客をウイルスと一緒にばら撒いた。

 

3)人権問題について話し合う国連総会第3委員会で、欧米諸国や日本など39カ国が、中国の香港や新疆ウイグル自治区の状況に「重大な懸念」を示した。しかし、それを上回る数の国々が中国を擁護した。これは、中国がアフリカなどの国々への工作により、既に国連を支配下においている事を示している。https://www.asahi.com/articles/ASNB833SDNB7UHBI015.html

 

4)習近平の同会議への参加について華報道官は以下のように述べた。「新型コロナウイルス感染症がいまだに世界的に広がっており、世界経済は深刻な不況に陥り、グローバルな課題が山積し、人類は再び当てのない岐路に立たされている。中国はこの対話会が世界的な合意を築き、世界的な相互信頼を再構築し、世界的な協力を高め、アイデアを出し合い、今日の国際社会が直面している課題の解決に貢献することを期待している」。中国のこれ迄の姿勢を知る人と知らない人では、この言葉の解釈が全く異なるだろう。共同体の内部では情報交換の有用な道具である言葉は、共同体の外では武器となることを知るべきである。https://www.afpbb.com/articles/-/3327346

2021年1月18日月曜日

国防動員法の中国から何故移民を受け入れるのだ

日本が受け入れている移民の国別構成をみると中国が第一位である。中国移民はいざという時、中国共産党政権の法律「国防動員法」により中国のために戦うことになる。その約束の書類を中国に残して、彼らは海外に出ている筈である。中共政府は、日本政府にイチャモンをつけて戦争状態に持っていけば、日本国内に居る数百万人の中国人が民兵となり、多くの日本人は虐殺されるだろう。超限戦を教え込まれた彼らにハーグ条約は通用しない。

 

何故、そのような愚かなことを日本政府はするのか? 二階や小沢など、自民党の幹事長までやった人物までもが、中国に取り込まれていること、野党は元々中国の手先であることなど、直接原因は色々考えられる。それでも彼らが国会に席を持つのは、つまり、真の原因は、米国から強制された「純白の民主主義」を信じるバカな国民が多数であることと、中国や米国の支配層がメディアを利用して日本人の愚民化を行っているからである。

 

日本のことを考える民族派の政治家は、次々と失脚や暗殺に近い形で死亡し、永田町を去った。それは孫崎享氏の本にあるとおりである。そのような中国や米国主流派(民主党やユダヤ資本などの下のグローバリストら)らの企みを、日本国民から隠すために利用されているのが、テレビなどマスコミである。テレビ局の全てが、バカみたいなクイズ番組などで、日本人の白痴化を行っているのだ。

 

純白の民主主義は、衆愚を先頭に立てて国を破壊する思想である。それを批判したニーチェの本の感想文を4年程前に書いたので、再録する。

 

1)ニーチェのアンチクリストの現代語訳を読んだ。その批判のエッセンスは、「キリスト教は、全ての人は平等であると言う誤りを大多数を占める下層民に吹き込んだ。そのキリスト教が想定する平等な仮想社会は、自然な人間社会を破壊するものである」ということだと思う。以下著者の考えとして私が理解したことを書く。
 
キリスト教をつくり布教した中心人物が、パウロである。イエスはユダヤ人の行なっていた儀式、律法の適用、お祈りなどが意味のないものであると考え、現実にとるべき行動として、“悪人に手向かうな、敵を愛し迫害する者のために祈れ、地上に富を蓄えるな”などと教えた。その生活スタイルを理解できなかった弟子たちが、十字架上で殺されたイエスについて、奇跡を起こす人や救世主であるとの話をつくり、俗受けする宗教を創りあげた。彼らが用いた、神による天地や人間の創造、あの世、復活、霊魂の不死、最後の審判などの話は全て捏造である。彼ら僧侶たちはそれらの嘘を武器に支配者となった。
 
パウロは、「神は世の中の弱い者を、世の中の愚かな者を、軽く見られている者を、お選びになる」と言った。キリスト教が弱者や貧者の味方をする宗教であり、それは人間の世界を暗く、貧しく、弱くした。そして、豊かに暮らし、美を賛美し、快活に自分の優れた能力を謳歌する人間、つまり強い人間を悪人(つみびと)として否定する。この人間社会の大多数を占める下層人に、上層に位置する人間の否定を教えたのである。
 
本来の宗教とその法典は、民族の生きる知恵の集積を、神の啓示や長い伝統として引きつぐ方法であるべきだ。キリスト教は、民族の色を持たずそれらを否定する。
 
2)健全な社会では、人間は自然と三つの異なるタイプに分かれる。精神が優れた人、筋肉や気性が強い人、それ以外の凡人である。凡人が大多数だが、選ばれたエリートはごく少数であり、彼らには「幸福」、「美」、「善意」などを地上に実現させたり味わったりする義務と特権がある。一方下層民には、物事を醜く捉える眼、物事の全体像に不満をいう“特権”がある。
 
不完全なものやレベルの低いものも世の中にはたくさんあるが、そういうものを含めて、世界の完全性は成り立つ。もっとも精神的な人間は、強者の自覚を持っている。彼らは、担う重い課題を、自分たちの特権と見なす。精神的に優れた人間は敬われるべきであるが、同時に彼らは快活で愛すべき人間である。彼らは人々(社会)を支配するが、彼らがそうしたいからではなく、彼らの存在がそもそもそういうものなのである。その下に、最も精神的な人の隣にいて、支配を行う時のゴタゴタした問題を引き受ける人が存在する。
 
このように人間が区別されるのは当然のことである。何故なら、高度な社会はピラミッドのようなもので、そして、広い地盤の上に築くことになるので、精神的に優れた少数の人とともに大勢の平凡な人間が必要となるからである。商業、農業、学問、芸術といった仕事は程々の能力と程々の欲望によって成り立っている。人が社会の歯車になって働くのは自然であり、何かをする能力があると感じる幸福感がそれを支えている。(労働は罰と考えるのは間違い。)
 
キリスト教は、悪しき平等の原理を多数の下層の人間に教え込み、この自然な社会を破壊する。ローマ帝国もキリスト教により破壊された。ルネサンスは、キリスト教の価値を退け、人間の自然な価値を取り戻す運動だったが、それを台無しにしたのがルターの宗教改革だった。カント等の哲学もキリスト教の悪しき影響の下の哲学である。
 
3)感想:
あの世の身分を操る権限を僧侶に持たせることは、現世に悪い影響を与えるのは当たり前である。日本の多くの人は神道の信者である。神道では神の意志を人は知り得ないので、神はただ祈るだけの対象であり、不幸に遭遇すれば諦めるしかない。また、大多数の日本人の感覚では、現世の行いの責任は現世において取るのみであり、死後の世界は現世に干渉しない。従って、日本人は本来現実的対応を取りやすい民族だと思う。
 
それでも、現在社会の多くの制度に、キリスト教の考え方が取り入れられている。その中で最も重要なのは、民主主義だろう。大多数の凡人が最高の決定権を持つという民主主義は、西欧諸国(キリスト教圏)において、欺瞞的な政治制度として定着している。つまり、実権をもつ一部の支配層の隠れ蓑になっている。それらの国では、民主政治にその伝統があるが、日本など欧米以外の国にはその“欺瞞”が定着していないので、政治的に成熟した国家になりえていないと思う。もしキリスト教がなかったのなら、(終わり)

貧富の差の拡大と世界の政情不安:日本の生き残る限られた道

昨年9月に書いた記事が今日これまでに4回読まれています。そこで、この記事をリブログします。日本の生き残る道は、伊藤貫さんや中川昭一さんが主張していたことです。私は、オバマが広島を訪問した時の光景が忘れられません。ある軽率な被爆者とオバマの抱擁です。

 

1)貧しい国ほど貧富の差が大きい

一般に貧しい国ほど貧富の差が大きい。そして、多くの貧しい国では、実質的に独裁政権が国を制圧している。貧しい国では一般大衆は常に強い不満を持ち、政治的にエネルギーが高くなっている。その様な状況では、極端な場合、独裁恐怖政治のみが政治的に安定となる。そして、自由の無い国では、自国発の技術開発などによる経済発展は望めないのだ。

 

独裁政権では、政権に近い者は豊かであり、遠い者は貧しい。もし、政権に遠い者が豊かになれば、其の政権は転覆される可能性がたかくなる。経済力は政治力に変換されるからである。つまり、遠くのものは徹底的に差別し搾取することが、独裁政権の安定化には必要である。(補足1)

 

貧富の差を表す指数としてジニ係数がよく知られている。その説明を簡単に行うが、以前の記事の方がわかりやすいかもしれない。

https://rcbyspinmanipulation.blogspot.com/2016/09/1_29.html

 

上の図がジニ係数の説明図である。先ず、収入の低い順にその国の人全員を並べたと想像してほしい。ジニ係数を計算するための曲線(上の図のAとBの境界)は、ある横軸座標の人数(X)までの収入の合計額が、その縦軸座標Yとなることを意味する。従って、最高年収者が横軸100%のところに来て、その縦軸の値が国民全体の収入となる。

 

更に、国民の収入の総和を1.0、総人口も1.0に規格化して、グラフを書き換えたのが、上の図である。45度の線と、上記曲線(Lorenz曲線)で囲まれた部分Aの面積とその下のBの面積から、A/(A+B)を計算し、その値の2倍をジニ係数という。それを100倍して%表示にした数値をここでは用いる。

 

45度の線は、全ての人の収入が等しい場合のLorenz曲線である。その時、Aの面積はゼロになり、従ってジニ係数はゼロである。一人を除いて、全ての人の収入が0で、最後の一人が全ての収入を得る時、ローレンツ曲線の最後の点以外はX軸に一致し、ジニ係数は100%となる。

 

つまり、完全に平等な収入ならジニ係数はゼロで、完全に不平等(独り占め)の場合が100%となる。その間の数値では、数値が大きいほど貧富の差が大きくなる。一般に40%では暴動が起こる可能性があり、50%では常時暴動の危険に晒されていると言われる。図の右にあげた各国のジニ係数を見て、その国の政治情況を知れば、その数値の大凡の意味がわかるだろう。

 

ここでは収入でジニ係数を計算したが、それを資産額で計算すると、ジニ係数は普通もっと大きくなる。

上の図は、世界各国の一人当たりGDP(横軸)とジニ係数(縦軸)の関係を著した散布図である。(補足2) おおよその傾向として、豊かな国ほどジニ係数が小さく、平等に近くなっていることがわかるだろう。以上が、「一般に貧しい国ほど貧富の差が大きい。」ことの証明である。勿論、「国が貧しいこと」と「国民が貧しいこと」は違うという方は、この節の題を替えて読んでほしい。(補足3)

 

因みに中国やインドのジニ係数が約50%だが、それはどの様な情況なのか。例えば全体の80%の人の収入が年間100万円で、残りの20%の人が1000万円のような場合、ジニ係数は51%である。或いは、国民数人或いは数十人程度の人間が全体収入の半分を取り、残りがその他に平等に分配された場合、ジニ係数は50%となる。何れにしても酷い貧富の差であり、ジニ係数50%は常時暴動発生のレベルと言われる理由もわかるだろう。

 

北欧など豊かで非常に平等な国は、ジニ係数27%程度で、日本のジニ係数0.34は先進国では決して低い値ではない。(補足4)ドイツやカナダよりも高いジニ係数であること、つまりそれらの国よりも貧富の差が大きい国であることを知るべきである。

 

2)グローバル化によるジニ係数の増加と文明崩壊の危険(日本に関しては致命的問題)

 

人口の大きいインドと中国を始め、アフリカや南米の国々のジニ係数は大きく、一人あたりGDPは低い。中国とインドの人口は合わせて27億人である。欧米や日本、韓国、台湾などの国以外の殆どの国は、低い一人当たりGDPと高いジニ係数の国だろう。(最初の図内のデータ参照)何故このような事になったのか。

 

資本主義経済のグローバル化により、多くの貧しい国では、一部の国民が先進国の手先になることで経済発展の恩恵を受ける。また、先進国でも既存企業の海外流出が進み、貧富の二極化が起こる。その結果、恐らく、世界のジニ係数はグローバル化の進展とともに著しく大きくなり、世界中の国に暴動のエネルギーが蓄積しているだろう。

 

例えば、東亜日報の記事(2012・12月11日ネット上)は、改革開放路線に転向する前の中国のジニ係数は32%程度だったと書いている。その後ジニ係数は、2012年で恐らく60%に達しており、常時暴動レベルであると書いている。(補足5)

http://www.donga.com/jp/article/all/20121211/419809/1/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E3%82%B8%E3%83%8B%E4%BF%82%E6%95%B0%E3%81%AF%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E6%9A%B4%E5%8B%95%E3%83%AC%E3%83%99%E3%83%AB

 

今後、このグローバル化路線で世界経済が拡大すれば、貧富の差の拡大による更なる政治の不安定化、地球資源の枯渇、地球の温暖化、プラスチックゴミなど環境問題の深刻化が進むだろう。この(エネルギー、資源、環境)の問題の相乗作用で、世界的紛争が頻発する時、文明が崩壊する危険性が高い。終末論が予言するような事態に近づいてきたと思う。

 

地球温暖化の問題を気象問題として捉える人がほとんどである。気象への影響など、このブログでも何回か書いたが大した問題ではない。この地球温暖化問題の発端は、ローマクラブがMITの研究者に委嘱してシミュレーションした、「有限の地球上で人類は“成長の限界”を迎える」という報告であった。つまり、地球は有限であり、其の中に豊かに暮らせる人間の数も有限である。そこで、化石エネルギーを縛ることで、途上国の経済発展を抑えようという考えが発端である。

 

この地球温暖化キャンペーンは、終わりの始まりに過ぎない。事態が更に緊迫して、新たなステージに入るだろう。世界的混乱の時代になると、大きな力を発揮するのが核兵器である。しかし最初に起こるのは、核戦争ではないだろう。核保有国による、威嚇と収奪による非核保有国の極貧化と人口減少が起こるだろう。難癖はいくらでも可能であることは、既に日本と隣国の間での紛争が証明している。

 

そのような段階から更に一段階情況が進むと、偶発的な必然として、野蛮国の将軍がもっと手っ取り早い方法を取るかもしれない。

 

例えば中国解放軍少将の朱成虎は、「世界の人口は無制限に迅速に増加している。地球上の資源は有限なのだから、核戦争こそ人口問題を解決するもっとも有効で速い方法である。」と、核戦争を支持する発言を行った。その先制核攻撃論に対して、中国は昇進で答えている。https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%B1%E6%88%90%E8%99%8E

 

従って、非核保有国に将来はない。現在、世界人口の4割近く27兆人の人口を抱える中国とインドはともに核保有国である。日本人の思考の幅は、核兵器を思考対象にすることができない位狭いのだが、日本の将来は、如何にして核抑止力を持つかにかかっている。

 

補足:

1)江戸末期、島津が豊かになるのを、江戸徳川が見過ごしたことが、幕府崩壊の大きな一因だろう。島津は、密貿易や琉球からの搾取(黒糖政策)で富を蓄えたのである。

2)ルクセンベルグの一人あたりGDPが多いのは、金融業で稼いでいるからである。

3)国の豊かさは、国民だけでなく、法人や団体、国家及び地方政府全てを含めた貸借対照表(BS)の実質的大きさで決まると言えるかもしれない。しかし、評価や計算には大きな任意性がある。例えば、国際的地位、政治的安定性などが計算に乗らないBSなど考えても意味がない。強力な軍事力は、その装備という動的資産以上の意味がある。米国のそれは、大きな純資産としての意味がある。

4)ジニ係数27%のモデルケースとしては、人口を5分割し、最初の20%の人が200万円、次の20%が400万円、そして20%の人口ごとに600万円、800万円、1000万円と分配された場合である。この程度の大きな格差でも、ジニ係数は26.667%である。人間の能力にも大きな差がある。そこで、なんとかこの程度の分配の差別で、社会を作れるとしたら、理想的かもしれない。

5)中国の経済データは闇の中にある。共産党政権は種々のデータを隠蔽する上、自分たちでも実態を掴んでいない可能性がたかい。特に地方のデータを中央は掴んでいないようだ。この60%という値は、東亜日報の独自の推定値である。

新型コロナ危機を政治改革のチャンスに変えるべき

累積死者数4000人程度の新型コロナに対して日本は怖がり過ぎなのか?

 

1)「新型コロナに怖がり過ぎなのはフレーミング効果による」という意見

 

プレジデントオンラインに、新型コロナとその政府の対策に関して、精神科医の和田秀樹氏の意見が掲載された。

 

 

簡単に要約すると、①「わが国の新型コロナの累計感染者数が30万人超、死者が4000人超となったが、その数字は年間肺炎死10万、年間インフルエンザ死者数のおよそ1万と、比較すべきである」;

②「死者数を思考の枠として考えた場合、現在の国家や国民の新型コロナに対する反応は、いささか怖がり過ぎである。政府は新型コロナ対策を打つ際、思考の枠を感染者数から死者数に替えて、判断してもいいのではないか」、という意見である。

 

上記①と②は、「例年、インフルエンザで3000人から1万人(持病の悪化も含む)亡くなることを知っている人であれば、もしくは、通常の肺炎で毎年10万人の命が奪われると知っている人であれば、新型コロナ(以下Covid-19)をここまで怖い病気と思わなかったかもしれない」という単純な思いつきを、これまでの死者数を用いて、Covid-19の恐ろしさを定量化できるという主張にしたものである

 

ただ、それだけでは”有り難みに欠ける”ので、思考の枠組み(思考フレーム)のとり方で、人々の考え方や対策などに影響が出る(フレーミング効果)というダニエル・カーネマン(経済学者)の考え方を引用して権威付けをしたのが、上記引用の文章である。

 

フレーミング効果とは、「問題の提示の仕方が考えや選好に不合理な影響を及ぼす現象」である。

 

つまり和田氏の主張は”これまで新型コロナ対策の「思考の枠」として感染者数を用い、日本中が大騒ぎしてきたが、それは死者数4000名位のインフルエンザ程度の病気に対する不合理な反応である。” 従って、「ここで死者数を思考に枠組みとすれば、もう少し落ち着いた対策が可能となる」と言い換えられる。

 

2)和田氏の主張は粗雑である

 

私は、上記和田氏の文章は、非常に粗雑に組み上げられていると思う。和田氏の論理組み上げで欠けている論点を以下に列挙する。

 

①インフルエンザや肺炎は既知の病気であり、Covid-19は依然、未知な病気である。

累積死者4000名は、この一年間国政の最優先課題として抑え込んだ結果であり、インフルエンザの数千人とは直接比較できない。

 

以上2点が本質的な二つの論点だが、その具体的な展開として、以下の数点が指摘できる。

 

欧米(英、米、仏、伊、西)では、全人口の0.1%以上が既に死亡している。例えば、英国では、日本の人口に換算すれば死者数は160000人である。変異株の流行もあり(これは世界共通の脅威)英国の文化の下でのジョンソン政権の対策では、この程度の被害が出るということになる。

 

この病気との戦いは、未だ進行形であり、ワクチンが効くかどうかもわからない。(補足1)

発病者で死亡か回復かの結論が出た人だけで、統計をとると、フランスでは死亡率は25%、イタリアでは4.6%となる。日本ではその姿を見せていないが、Covid-19の非常に恐ろしい側面である。 ③〜⑤のデータは以下から借用した。https://www.worldometers.info/coronavirus/country/us/

 

日本の男性高齢者に話を限れば、⑤と同じ統計で、80代以上では18%、70代で5.8%の死亡率である。https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/ つまり、高齢者には極めて危険な伝染病である。更に、男性だけにかぎれば、その数字はもっと大きくなる。(補足2)

 

日本では、発病して治療が必要となっても、ベッド数がたらないで、自宅療養中に死亡するなどのケースも多く出ている。東京では現在要治療者が20000名ほどであるが、確保された病院内ベッド数は4000に過ぎない。(117日)医療崩壊直前の情況である。https://www.stopcovid19.jp/

 

確かに感染者の80%は無症状或いは軽症であり将来死者にカウントされないが、ウイルスのバラマキには関係する。感染者は指数関数的に増加するので、現在少ない感染者数でも、油断すれば、欧米並の被害を出す可能性がたかい。和田氏は、これらの世界と日本におけるCovid-19の現状を全く考察の中にいれていない。

 

コロナ対策案と日本の政治改革

 

政府の対策はGOTO EAT等でCovid-19への警戒心を無くし、感染を広げる結果になった。冬になり感染者数が増加したと見るや、今度は営業自粛である。このちぐはぐな対応は非難されて然るべき。その一方で私は、今回のCovid-19との戦いは、日本の行政のあり方を考える機会にすべきだと思う。

 

例えば、日本の政治を、現在の何でも中央集権的に処理するスタイルから、多くは地方自治体で処理するスタイルに改革するチャンスである。中央政府は、防衛、外交、司法(治安)、教育、通貨金融、などの限られた分野で構成し、小さい政府を目指す。今回の感染症対策も、ローカルな事情に詳しい地方自治体主導で行うべきである。

 

地方自治体が必至に知恵を出せば、かなりの成果を出す自治体も出てくる筈である。優秀な対策は、全国の自治体で共有すべく、国も参加して自治体間の連絡会議を定期的におこなう。国は、必要となった法整備や補助金の支給で自治体に協力する。

 

具体的な課題としては、例えば病床確保がある。現在Covid-19患者を受け入れるのはほとんどが公立病院である。日本の病床数は世界一とも言われていながら、そして空きベッドを多数抱えながら、Covid-19患者用ベッドが足らないという矛盾に各自治体は苦しんでいる。(15日の『 大前研一 ニュースの視点 』2021/1/15 #863に書かれている。)

 

国は、今後できるだけ権利委譲をして、地方自治体にCovid-19対策を任せれば、現在のベッド不足は解消される筈。それができない自治体では、住民が政治的圧力を用いるよう指導する。住民と政治との距離を縮めるチャンスである。

 

感染者が日本中に分布している現在、県境を挟んだ人の出入りに制限を設けるのは、経済への悪影響等もあり、あまり賢明ではない。また、感染者のほとんどが感染経路未知か未知の感染者からの感染などであり、クラスターを追いかけるエネルギーは、他の方に使うのが良いと思う。

 

Covid−19対策だけでなく、教育やインフラ整備、産業振興など多くの部分で、各都道府県に成績を競ってもらうのが良い。各地方での政治家としての評価を引っさげて、中央政界に出るよう、日本の政治を変えるべきだと思う。地方自治体を、発想とやる気に欠ける官僚の天下り先としてはならない。

 

例えば:

 

店舗の換気や消毒システムのモデルをつくり、その方向で改造を行う様に補助金を付けて指導し、実施を条件に規制を緩和する。各自治体は、必要なら新型コロナ用の病院を建設し、担当医や看護師の給与を高給化させて、人手不足を補う。

 

現在の疾病克服には役立たないが、今後のことも考えて、店舗や住宅の改善をすべきである。壁の断熱化による冷暖房効率を高めること、換気扇設置や換気の方向を飛沫感染を最小化するように設計すること、店舗ではそれらと整合的な座席の配置など、各地方で案を練るべきである。建築基準などに地域性をもたせるべきである。

 

老年の繰り言になるが:中央集権的な体制では、現在の政治家の無能さもあって、対策はちぐはぐになる。この疫病の対策を契機に、日本の政治を地方分権型にすべきである。中央政府は外交、防衛、金融などの基本的分野に特化すべきである。更に言えば、政治家はもっと頭を使って仕事をすべきである。

 

補足:

 

1)スウェーデンは、老年者と基礎疾患を持つ者以外には、ほとんど規制をしなかった。その結果、100万人あたりの累積死者数は、隣国ノルウェーの10倍以上となった。スウェーデンは昨年6月頃、ほぼ集団免疫を達成するという声明を出していた。そして、8月の第二波ではほとんど感染者が出なかった。しかし、今回の第三波には第一波の免疫はほとんど効かなかったようである。つまり、今回摂取予定のワクチンの効果に疑問が残る。

 

2)Covid-19は生物兵器として開発された可能性が大きい。4箇所にエイズウイルスと同じ遺伝子配列があり、自然にできたとは考えにくいという意見がある。この考えは、中国だけでなく米国にとっても不利益であるので、何れ抹殺されるだろう。なぜなら、米国国立アレルギー感染症研究所長のファウチ氏が、この種のウイルス研究のため、中国の武漢P4研究所にウイルス試料(Covid-19の母体となったウイルス?)と研究資金を送ったという話があるからである。

超限戦を考える中国や米国左派の人達には、「現在、70歳以上の高齢者は、福祉介護予算を食い荒らす有り難くない存在である。その年齢層を、感染症で選択的に消す事が出来れば、多くの国の財政健全化のために良いと考えられる」レベルのことを考えても不思議ではない。

2021年1月17日日曜日

トランプ弾劾:民主党には真実の実証など不要か?

以下は、今日のyoutube動画などから得た情報をまとめた、私的なメモです。

 

トランプ大統領は、113日夜、米議会乱入を煽動したとして、下院本会議で弾劾訴追された。共和党側も10人が賛成し、232197で可決し、上院に送られた。任期あと一週間のトランプに、最後の石を投げつける行為である。下院議長の民主党ナンシー・ペロシが、二度と大統領選に立候補させない為とテレビで話したそうである。

 

今後、上院で2/3の賛成があれば有罪(弾劾成立)となり、更に2回目の投票で過半数が賛成なら、トランプは今後の立候補資格を失うという。https://news.yahoo.co.jp/articles/6588d8d5cf7f8c98c325333931332af8f9dc93e3

 

トランプの弾劾裁判は2回目で、1回目(所謂ロシアゲート)では審議に1ヶ月を要したが、今回の下院審議は2日間であった。しかも、カナダ人ニュースさんの動画によれば、トランプの演説が議会乱入の動機となったという論理は、出来事の時系列及び演説場所と議事堂の位置関係からあり得ないようだ。https://www.youtube.com/watch?v=iPbjzSnlT4A

 

真実とかその立証とかの必要性は、弾劾する側にはなかったようである。つまり、“民主党大資本側”と“トランプ側”の亀裂は深く、共同体としての共通基盤を持っていないということを証明している。

 

BBCは、「トランプ氏の発言が暴力を扇動したのか? 米議会襲撃」と題する記事を出した。大統領のどんな発言が、連邦議会議事堂の襲撃を扇動したのかを論じている。しかし、そもそもトランプの演説内容と今回の国会乱入の関係を論じる前提として、上記物理的可能性を確認しなければならない。

 

英国のそして世界有数の報道機関でありながら、その点に言及すらしていない。つまり、BBCは米国民主党大資本側を支援するために、基本的考察をスキップしたのである。これがグローバリズムの実態であり、世界の報道を聴く場合でも、この構図を頭に置かないと、とんでもない誤解をしてしまうことになる。https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-55657172

 

また、別のBBCニュースには、FBIが逮捕した人のかなり詳しい情報が掲載されている。逮捕者の中に、Antifaの中心的人物ジョン・サリバンや、Qアノンを名乗るジェイク・アンジェリ(本名Jacob Chansley)など、トランプ演説と無関係に議事堂乱入をリードした人たちがいる。

 

Q-アノンを名乗るアンジェリ氏は、実はAntifaまたはBLMの方の人物で、極端なトランプ支持を表明しながら暴動を働くことで、トランプの足を引っ張る役割を担っていたようだ。

 

今日の張陽チャンネル(Youtube)では、反トランプ側は方方で証拠隠滅を行っており、この角の帽子をかぶった人も3日後に、不審死(自殺?)したと報じている。因みに、今回の動画では、1月20日に軍政に移る可能性に触れている。真実はもうすぐ分かる。https://www.youtube.com/watch?v=tFjWe3GkLrI

 

2021年1月15日金曜日

トランプは実業家であり政治家ではなかった?

米国の政治は、混迷を深くしている。これまで世界中のかなりの人たちは、トランプ政権に対して、世界の民主主義のリーダーとしての米国を取り戻してほしいと考え応援してきたと思う。

 

トランプ側の情報では、バイデンを始めとする民主党側とその背後の所謂DEEP STATE側は、中国など外国の助けを借り、大規模で組織的な選挙不正をして、トランプ落選とバイデン勝利の結果を出した。

 

日本語で配信されているYoutube動画においても、及川幸久さん、Harano Timesさん、カナダ人ニュースさんらは、同じ動機だったと想像するのだが、この数ヶ月間トランプを応援する動画を配信してきた。

 

 

私も、これまでのトランプ側の情報を正しいと考えて、ブログ記事を書いてきた。そして、バイデンが大統領になれば、米国憲法修正25条とかで、短期間の内に痴呆症気味のバイデンからカマラ・ハリスに大統領の座が移行し、共産主義支配の米国になることを恐れている。(補足1)

 

そんな情況の中で、まだ1月20日が来ていないので絶対にとは言えないが、トランプは憲法が国家元首に与えている伝家の宝刀を使わずに、政権をバイデンに引き渡すつもりのようだ。それなら、彼は何のためにこの4年間大統領職にあったのだろうか? 

 

つまり、ディープステート(DS)に牛耳られている米国が、中国共産党政権と協力して進めてきたグローバリズムから、米国を脱却させると言ってきた4年間のトランプ政治の効果・意味がわからないのである。

 

そのグローバリズムを全世界で展開する勢力は、民主主義や言論の自由、米国における法の支配や三権分立の原則など、西欧の歴史が築いた政治文化の一切を無視することを、この113日からのトランプ側の戦いの中で明らかにしてきた。

 

それにも関わらず、トランプは自分達の支持派に向けて、「米国内の平和と法の支配」を守るために、これ以上の戦いをやめようにとる言っている。(補足2)https://www.youtube.com/watch?v=Tbv4nScXM2A

 

つまり、バイデンを次期大統領にするため、法を無視し外国と連携するという超限戦的手法をとった民主党グローバリストを前にして、トランプは自分達を応援する側に、法を重視して平和を至上のものとして相手側に屈服するようにと言っているのである。このトランプの姿勢は、4年間の上記政治姿勢を帳消しにする。

 

トランプは「戦いはこれから始まる」と数日前に言ったと記憶する。しかしそれは嘘である。この姿勢では、戦いは終わる可能性がたかい。

 

現在米国は、民主主義国から共産国に移る遷移状態にある。ここで自分の持つ「大権」を放棄して引き下がれば、米国は共産側或いはグローバリゼーション側にロックインされ、二度と民主主義の主権国家体制に戻らない可能性が高い。(補足3)

 

ここまでトランプは、米国の主権国家への逆行を政治スローガン(America First)にして、多大のエネルギーを用いその方向に米国政治を進める努力をしてきた。現在がその遷移状態であり、そこから経路は二つに分かれる。本来の民主国家と共産国家である。

 

前者にロックイン(lock-in)させる直前まで持ってきたが、最後の一歩が法と秩序の中では困難となった。トランプ支持派のフリン元中将らが主張する方法、”合法的だが恐怖の谷間を眺めるような方法”(戒厳令発布と反乱法適用)はとりたくないというのだろうか?

 

 

それは、法や人権を無視する共産党或いはグローバリストを相手にしての政治家トランプの考えなのだろうか?今後は自由で安寧な日々を一人の人間として過ごしたいのは分かる。しかし、これまでのトランプ政治の継続を応援した7500万人とその周囲が、納得すると思っているのだろうか?

 

Qアノンなどはどうでも良いだろうが、トランプ政治を支援してきた上記フリン将軍やパウエル弁護士、ジュリアーニ弁護士らの今後をどう考えているのだろうか? トランプを命がけで応援してきた人たち、宣誓供述書を提出して選挙の不正を告発した人たちも、今後投獄されるなり、いろんな虐めの対象になる可能性が高い。

 

彼らは、香港で民主主義を守る運動をしてきた人たちが受けているのと同じ運命をたどる可能性がある。なぜ、トランプは合法的な伝家の宝刀を抜かずに、非合法勢力の軍門に下るのか?

 

答えは一つしか無い。トランプは実業家であり政治家ではなかったのだ。

 

2)トランプはトランプ政治の支持者と米国民に謝るべき:

 

米国が、二つの勢力、民主主義勢力と左翼グローバリスト勢力、に分断されつつある現状に際して、トランプは左翼グローバリストが大規模且つ組織的な選挙不正により、民主主義勢力の撲滅を図ったのが、今回の大統領選挙だと主張してきた。

 

そして、トランプや彼の味方が、本来持つ言論の自由や裁判を受ける自由などを奪われ、彼らが主張する選挙の検証は棚上げにされた。そして、あと一週間で政権が左翼グローバリストに移る事になっている。それでも、トランプは暴力を否定し、おとなしく平和的に政権交代に協力しようと、訴えている。https://www.youtube.com/watch?v=Tbv4nScXM2A (この動画は上に既引用)

 

トランプがその道をとるのなら、先ず第一にトランプは潔く敗北宣言をすべきである。そして、トランプは例えば以下のような声明のうち一つを発表すべきである。

 

「これまで主張していた左翼グローバリスト側の大規模且つ組織的な選挙の乗っ取りは、嘘であった」と白状する。

 

113日以降の、左翼と中国による大統領選挙乗っ取りを理由とした我々の戦いは“負け”だ。今後米国の政権を担う左翼政権と融和的になろうではないか。それが米国が統一と世界一の座を保つ唯一の方法である」と言う。

 

「今後、内乱罪の適用や戒厳令を発布して、選挙の不正暴露をするとしたら内戦となるだろう。その場合、両方に多大の犠牲者がでる可能性がある。建国の精神とか民主主義や法の支配などの原則にこだわるのは現実的ではない。米国民は、分裂を避けることを最優先しよう。それが逮捕者やグアンタナモ行きの人を最小限にする唯一の方法だ」と言う。(これは②の変形)

 

①以外の声明であれば、そしてトランプ側のこれまでの情報が事実なら、トランプの考えは「選挙に大規模で組織的な不正があり、それに外国の関与があったとしても、そして更に、米国の民主主義や言論の自由の原則などが破壊されても(中国共産党支配のようになっても)仕方がない。それよりも、米国の和が大事だ」というのだろう。以和爲貴!

 

今後、トランプ側で勇気ある行動をとった多くの人達は逮捕されるだろう。トランプは、自分の家族やごく近くには恩赦を与えた。自分は、政権が無事バイデンに移行すれば、従来の慣例どおり歴代大統領として刑務所に入らなくても済むだろう。しかし、最低限でも上記①〜③のどれかの表明をすべきである。

 

ここで再度結論を言う。トランプは政治家ではなく、実業家であった。

(17:50、最終編集)

 

補足:

 

1)米国の支配層の一部は、世界から国境をなくし、ある程度の混乱を覚悟の上で、世界共産主義政権の樹立を目指しているのかもしれない。藤井厳喜さんは、ジョー・バイデンが大統領になれば、レーニンらが政権をとる直前のケレンスキー政権に似ているという意見を出されている。

 

2)トランプは確かにグローバリゼーションから米国国益最優先に戻そうとした。しかし、この”チャンス”に争いを避けるということは、米国の支配層を無傷のまま残こすということである。つまり、4年間にバネを逆方向に巻いても、手を離せば元に戻るだけである。

因みに、中国共産党政権の超限戦や厚黒学などでは、西欧の政治文化を完全に無視する。南シナ海での岩礁を埋め立てて軍事基地化したことや、モンゴル、ウイグル、内モンゴル、香港、法輪功などの人々の人権無視など、共産党政権の安定のためには、近代の世界(西欧中心)が築いた価値観など完全無視である。その姿勢が米国で明確になったのが、今回の大統領選挙であった。それが無傷で残るのである。

 

3)遷移状態とは化学反応理論の用語である。化合物Aが高いエネルギー状態で不安定になり、化合物Bに変化するとき、その中間の高エネルギー状態を遷移状態と呼ぶ。遷移状態を過ぎれば、あとは化合物Bになるまで、通常(突然エネルギーが注入されるなどのことがなければ)経路変更はない。国家の政治形態の変化についても、同じ様な説明が可能である。この国家がある方向にロックインされることについてのモデルは、中野豪氏の説を引用して紹介した。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12560835048.html

2021年1月11日月曜日

民主主義崩壊の道筋は、共産党の堕落と酷似する

1)プロパガンダ

 

言葉は、聞いた人がその言葉を信じることが予定されている。(補足1)従って、力を持っている存在が、全くの嘘を言ったとしても、多くの人は先ずそれを信じる。その後、自分が直接見たり、他の信用できる人から聞いたりして、嘘だと知る場合もあるが、世界が大きくなり重要な事実が遠くなった現代では(補足2)、それはむしろ少ない。

 

つまり、その“大きな声”は、その範囲の人々を真理の方にでも虚偽の方にでも動かす事が可能である。一定期間その状態が続くと、人々はその“大きな声”に従う以外に、生きていく道がなくなる。それが、プロパガンダや偏向教育(洗脳)が成立するメカニズムである。

 

大手メディアは全て、その社会の最も強い存在に忖度する。つまり、事実上社会の支配者のプロパガンダ機関である。社会の支配者が国民なら、国民に忖度して事実を報道する。しかし、支配者が国民を騙す存在なら、人々から購読料や視聴料をとる場合でも、人々が目覚めるまでは虚偽の情報を流し続け、権力者を疑う根拠も方法も持たせないようにするだろう。

 

もし、米国のTwitter, Google, Facebook等が反トランプなら、米国を支配する強い存在が、反トランプ側に存在する筈。それらは株式会社であり、真理の追求ではなく利益追求を第一の目的としていることを思い出すべきである。つまり、本当に国民が強い存在で有り続けると彼らが考えるなら、その直接選挙で選ばれた大統領のアカウントが、削除される筈がない。

 

日本の新聞報道も、戦前は大日本帝国政府そして戦後はGHQに忖度し、真偽とは無関係に政治的情報(戦前なら大本営発表など)を流し続けた。しかしその姿勢は、株式会社として全く自然である。その株式会社の本能によって、現在まで存続することが出来たのである。(補足3)今後、バイデンが米国大統領になれば中国に忖度する姿勢が益々強くなるだろう。

 

2)報道機関と巨大資本の政治姿勢

 

現代、もっとも重要な社会の枠組みは国家であり、その支配域の人口は1000万から10数億である。その中の一人が真理を語ったとしても、その声は小さく何の効果も及ぼさないという現実は自然である。

 

巨大企業やその団体は、その存続と利益のために、①新聞、雑誌、テレビなどのマスメディアを支配し、国民世論の誘導を目指すだろう。それは、間接的に国家の政治を動かす。更に、②政治資金の拠出により、政治家の選出や活動の支配を目指すだろう。それが可能となれば、国民主權は形骸化して大資本主權の国家が出来上がる。インターネットの普及があり、情報の流れに変化が生じているが、依然このモデルに大きな変化は無いだろう。

 

米国でも(どの国でも)、最も強い存在は国家である。その主権者は現在の憲法の下では米国民ということになっている。しかし、米国民は巨大企業或いはその裏に存在する巨大金融資本のプロパガンダにより操縦されてきた。そのことが明らかにされたのが、トランプ政権第一期の大きな出来事である。

 

そのプロパガンダから自由になったとき、巨大金融資本らが戦争を利用して利益を得てきたこと、その結果として米国民多数が命を落としたことなどを知るだろう。戦争を利用して巨大化する図式は、多くの本にも書かれているネイサン・ロスチャイルドが英国で成功したものと本質は同じである。https://www.youtube.com/watch?v=5VBjVO2StUo 

 

米国民は、自分たちの利益を最優先する政府を望むのは当然である。また、その動きで不利益を蒙り存立が危うくなる巨大金融資本や巨大企業が、それを封じるべく動くのも自然である。米国民にとって難しいことは、自分たちの利益を最優先するとしても、これら巨大資本等を潰すことは、結果として自分たちの首を締めることである。

 

その道は、優秀な知恵を集めて、戦略的に進まなければならない。トランプ政権は上記“大きな出来事”の主人公であるが、十分戦略的には動けなかったと思う。(補足4)もちろん、100年間で進められた現在の体制の変革には少なくとも30年ほどはかかるだろう。その第一段階としての仕事は十分したので、彼は偉大な大統領であると思う。

 

尚、日本では、②には一定の枠がはめられているように思うが、①は働いている。米国では、①②の両方が働いているように見える。(不十分かもしれません。知っている方の教授をお願いします。)

 

 

3)二つの理想論の崩壊:共産主義と民主主義

 

米国は民主主義の国を標榜してきたが、徐々に民主主義から民主主義の衣を着た専制主義へと変容してきた。その歴史的プロセスは、FRBの創設を許可したウイルソン大統領の時代から数えても100年ほどと長い。その最終段階は、所謂経済のグローバリズムと並行して進んだと私は考えている。

 

2020年の大統領選挙までは、マスメディアによるプロパガンダと洗脳により、国民の多くは「国民こそ米国民主政治の主人公だ」と信じて来ただろう。しかし、今回の大統領戦では、多くの大規模且つ組織的な不正があり、そして同時に、それを取り締まるべきFBICIAが機能しなかったこと、司法も対策や判断を避けたことなどから、政府全体が別の権力者に乗っ取られていることに多くの人が気付いた。

 

民主主義の基本的要件である言論の自由は、2020年始めまでは保障されていたように見えたが、それも202116日から2,3日を経て、全くの幻想であることが判明した。何故なら、上述のようにyoutubeFacebookTwitterなどの“プラットホーム”提供の会社は、「113日の選挙に大規模な不正があった」という内容の投稿やそのアカウントを徹底的に削除する姿勢を示したからである。

 

現職の米国大統領のアカウント、更に、周辺の共和党の重鎮、親トランプの市民であるシドニーパウエル氏やリンウッド氏などのアカウントも、削除の対象になった。中国の言論弾圧とほとんど同じである。(補足5)

 

このプロセスは嘗て見た光景(歴史書に書かれている)に似ている。それは共産主義の理想論が、中世的専制政治に堕落退行した時の光景である。

 

共産主義の国では人民の平等を説く。それは数千年前の中国の古典にある「貧しきを憂えず、等しからざるを憂う」にも書かれている、人類の理想である。更に、それをもう一歩進めた、「能力に応じて働き、必要に応じて取る」は、カール・マルクスのスローガンである。

 

その共産主義を看板に掲げた国が、ソ連であり中国であった。しかし、その後短期間で強烈な差別と言論弾圧を行う体制に堕落した。その光景と現在米国で進行している変化は、本質的に同じだろう。

 

共産党政権では、直線的に上記理想に向かって進むという前提で、一党独裁制を採用した。上記理想に進むに際して、必要な旧体制の打破は、法や倫理を無視して進められた。しかし、そこから理想論が描いた世界に近づくのは、数人の知恵と閉鎖空間での議論では無理である。

 

それには、本来、無限に知恵とオープンな議論、それに基づく着実な実行一歩一歩が必要である。この組織運営にはモデルが存在する。それは科学会が成し遂げた、科学の発展とそのプロセスである。それはギリシャ哲学の伝統と、キリスト教の精神や世界観に基づいて進められた。(補足6)

 

短時間で理想論が描く通りに事が進まないのは当たり前だが、その停滞感は共産党首脳を腐敗と残忍な方法による人民支配へ導いた。その事実に気付いた人は、頑丈な壁の牢屋に収容され、気付かない多数にはプロパガンダと誤魔かし(洗脳)が提供された。現在でもそれが共産圏諸国の現実だが、このままだと米国も同様な国になる可能性が高い。

 

米国がそのようになれば、ドイツなどヨーロッパ諸国もその後を追うだろう。中世への退行である。我々のリーダーであった米国は、何時からこのようになったのだろうか?(補足7)企業による政治献金の解禁がその一つの(単に一つの)ターニングポイントだろう。

 

 

4)米国の政治資金制度の変化と民主主義の崩壊

 

文献によると、20世紀中頃、企業や団体(労働組合)からの政治献金は禁止される様になった。つまり、その頃までの米国は、政治の主人公が国民一人一人であるという民主主義の国を目指していたようだ。(補足8)

 

しかし、1974年には連邦選挙運動法の改正でPACという献金組織が合法化され、2010年からは無制限に政治資金を集められるスーパーPAC(特別政治活動委員会)が利用可能となった。その結果、ニューヨーク・タイムズの報道によれば、2016年に民主党と共和党に流れた政治資金の少なくとも半分は、アメリカの130家族から来ているという。(補足9)

 

政治資金が少数の人から出て、しかし民主主義の原則をしっかり保持するということはあり得ない。トランプの大統領選挙で、漸く米国民の半分ほどが民主主義の危機に気付いた。しかし、その時点では末期のがん患者のように、完全な手遅れ状態だったようだ。

 

因みに、1970年代とはニクソンとキッシンジャーによる米中国交回復の時であり、2010年とはオバマ政権が始まって2年目である。1970年代〜2010年代は、主に中国の奴隷的労働者(https://www.youtube.com/watch?v=UwiiM_V0zkA)と米国の資本が結託して進める、米国ウォール街と中国共産党に資本を積み上げるシステム(グローバリズム)の誕生と完成の時期と一致する。

 

オバマ政権では、上記スーパーPACの他、巨大金融資本の手先として働く将官レベルの公務員(SESsenior executive service)を政府中枢に置く制度が完成し、「知られざる世界権力の仕組み」が出来上がった。グローバル経済とは、この新世界秩序の経済的側面だと考えられる。

 

尚、上記「」内は、ユースタス・マリンズの本の題名であり、その副題は、ロスチャイルド&ロックフェラー帝国(キッシンジャーはこの大資本の手先であると言われている)の全貌である。尚、この本の日本語訳27ページに、ワシントン・ポストの論説欄で哲学者のネイサン・ガーデルズが「新世界秩序(権力)にとっての理想的地域は合衆国ではなく、中国となるであろう」と警告したとある。

 

上記本は2020年までは陰謀論を語った本として片付けられてきたようだが、今回の米国大統領選挙で、我々は真理がこの陰謀論の中にこそ存在することを知った。トランプの最大の仕事は、このことを米国民を含め全世界の知識人の頭の中に叩き込んだことだろう。それが業績として褒め称えられるものかどうかは、今後の米国民が答えを出すだろう。

(17:30助詞等日本語の編集;19:00 文章の編集、補足7の追加;翌朝6:20 数箇所文章修正)

 

補足:

 

1)言葉を聞いた時、聞いた人には三つの反応が考えられる。①そのまま受け取ること、②全く反応しないこと、③逆に受け取ることである。しかし、ほとんど全ての人間がデフォルトとして、①「そのまま受け取る」様に設定されている。それは、自分の共同体に生きる人間にプレインストールされた思考形式である。

更に①は、私の持論である「言葉と宗教と社会は三本螺旋のように成長した」ことの当然の帰結である。もちろん、言葉は自分の共同体内で使われることが前提であり、社会の外は、中世までは原則として、敵であり抹殺されるべき存在である。

 

2)社会は、部族から国家、更に国際社会(一部だけだが)と、地理的に拡大した。そして、文明化社会の出現により、事の詳細は専門家だけが理解できるほどに深くなった。この平面と深さ高さの両方向で、自分という点から、問題となる現象の間の距離は遠くなった。例えば、「地球温暖化と二酸化炭素濃度の関係は大きくない」と言っても、そしてそれが真実だとしても、インチキ説の方が力強く世界に広がる。それは利益を受ける人のプロパガンダによる。https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12640079446.html

 

3)株式会社は利益をあげるための組織である。そこでの判断の基準に真実はない。真実に従う姿勢は、唯一、公益を追求する筈の国家組織の監督下で強要される。国家組織の指導力が弱ければ、虚偽の情報も流すのが普通である。朝日新聞の報道姿勢は、戦前は大日本帝国政府、そして戦後はGHQを忖度して嘘を流し続けた。それは現在の米国のTwitter, Google, Facebookの姿勢でもある。

 

4)戦略的に動くとは、多分大企業や大金融資本を味方に取り込み、変化の方向に導くことだろう。(数年では恐らく無理なので、この部分は書きすぎかもしれない。)

 

5)現職の米国大統領の公式アカウントさえ削除したツイッターの姿勢と、それに対して捜査が入らないとした場合、米国は民主主義の国でも、言論の自由が保障された国でもないことが明確に示されたことになる。なお、この大統領の公式アカウント削除の件については、張陽チャンネル(youtube)が解説している。https://www.youtube.com/watch?v=MWmJYdlx774

 

6)何故、ソ連や中国の体制を運営する思想の共産主義が「科学的社会主義」と呼ばれたのか不思議である。その方法論は、科学のとった方法論とは似ても似つかない。

現在までの自然の理解は、「恐らく数百万人以上の多数の、平等でオープンな議論と着実な一歩一歩」により、コペルニクスから数えても500年という長期間の努力で構築できた。因みにノーベル賞の弊害は、この科学の発展が数百名程度の天才によりなされたという誤解を一般民に与えることである。

 

7)このプロセスは、まともに議論することはタブーとなっている。国家を持たない優秀な民族は、多民族にとって厄介な存在となるだろう。

 

8)米国の政治資金制度に関する藤本一美(専修大学法学部教授;詳細はウィキペディアにある)という方の解説によると、1907年にティルマン法(Tillman Act)が制定され、企業による献金が禁じられた。その後、1940年代になると、タフト・ハートレー法(Taft-HartleyAct)などによって労働組合の寄付も禁止された。https://www.lec-jp.com/h-bunka/item/v235/pdf/200401_28.pdf

 

9)一年ほど前のブログ記事において、伊藤貫氏の講演等を引用してこの事実に触れた。

https://ameblo.jp/polymorph86/entry-12642308794.html

 

 

 

2021年1月8日金曜日

トランプ以後の米国:

1)1月6日何がおこったのか:

 

1月6日の結果は、私の予想の範囲内だった。トランプ応援団右翼には、ペンスに期待する声があったが、それは元々変な理屈に基づいている。ペンスにそんな大権がある筈はない。ただ、ペンスがあの混乱の後、直ちに会議を再開したことは、確かにトランプへの裏切りではある。

 

ジョージアかどこかの選挙人票の開票の際、オブジェクションの意思を表明した議員が、ペンスに書類があるかと問われた時、「混乱の中で紛失した」と言った。ペンスはそれではオブジェクション出来ないと、次の州に議事を進めた。このジョージアのオブジェクション取消は、トランプを支持する筈だった共和党議員達もトランプを見捨てたということだろう。議事堂が混乱したとしても、書類を紛失することはない筈である。

 

あの乱入だが、アンティファの人物を警察の一部が議事堂内に導いたという話は、動画とともに公表されている。そこで、警察はトランプ支持の女性を上手く選択して射殺している。(補足1)これらのやり方は相当綿密に計画されたもので、この術中にトランプとその支持者ははめられたようだ。ここで勝負が決定したと思う。

 

トランプのワシントンに集まろうと呼びかけたのは、愚策で大失敗だった。議会制民主主義の国では、議会は国会議員が静かに議論するところだからだ。もし議会にその機能がなく、裁判所にも、検察や警察(FBIなど含む)にも、正常機能が期待出来ないと考えるのなら、それは国家非常事態であり、その気になれば大統領は非常時の特権がある。

 

自発的に群衆が集まるのなら良いが、大統領が集めるべきではない。これは民主党勢力に絶好の攻撃材料を与えたことになる。多くの秀才たちが作り上げた作戦が、上記アンティファメンバーという傭兵の議事堂乱入だろう。恐らく最初に射殺されたトランプ支持のカリフォルニアから来た女性は、最初からターゲットの何人かとして決まっていたのだろう。

 

これで終わった。1224日に書いた記事 ①「10年後から観た現在:米国を中心に進んだ民主主義崩壊の経緯」の予想通りになった。マイケル・フリン氏とその友人のトーマス・マキナニー氏(元米空軍中尉)の進言を受けた直後に、戒厳令を布くことが、米国が民主主義を取り戻す唯一の方法だった。

 

恐らく、トランプは自ら大統領を退くだろう。民主党側はトランプが自分を恩赦することを許すかもしれない。そうすれば、嘲笑の対象となり、128日の記事に書いた記事②「トランプは史上最愚大統領と米国史に書かれるかも知れない」の推論のうち、表題の“かもしれない”が取り除いた文章の通りとなるだろう。

 

追捕:(11:59) トランプさんの声明が発表されたようです。カナダ人ニュースさんのyoutubeを引用します。

 

 

トランプは優秀な政治家だった。しかし、一人の力はこの程度である。この教訓を米国国民が十分に学習しなければ、世界は米国の”影の政府”を牛耳る勢力の独裁が一層強くなるだろう。ただ、勝利を収めた反トランプは、一枚岩ではない。

 

2)今後の米国

 

トランプは米国政府の役割は、米国民の命を護り生活を向上させることに限定すべきと考えた。それがAmerica First政策である。しかし、純粋にその方向に舵を切れば、世界の支配者から降りることになる。そして、GDPシェアが20%近くに低下した後は、世界の基軸通貨の発行国としての地位も捨てることになる。その後の決済通貨は、ユーロや元などとの競争になるのか、或いはそれらの比率が高くなったIMFデジタル通貨(SDRのデジタル通貨)となるのかわからない。

 

しかし、米国が特権を手放し、世界のリーダーとしての地位から退けば、世界中は多極化する。そしてその際、日本や韓国を含め多くの国は、飼い主を失った羊の群れのようになり、大混乱となるだろう。それがもう一つのトランプのスローガン「Make America Great Again」と矛盾することになる。(補足2)

 

世界経済及び政治を混乱に導くことは、米国の影の支配者や、その支配者が握る紐の先の大手メディアや大企業群が、トランプ政権に抱く危惧だろう。それは一理ある。トランプ支持派最右翼の「民主主義の維持か崩壊か」という図式は、思考の枠が現実論的でなく理想論にすぎる。

 

これまでトランプを応援してきたが、上記の不安は常に持っていた。その一部を表現したのが、上記①と②のブログ記事であり、他に多く書いたトランプに関する悲観的な記事である。米国は今後バイデンが政権につくだろう。しかし、バイデンの抱える過去は、多くの人が既に知っている。その結果、政権はカマラハリスに一年以内に移ると思う。

 

その後米国はどうなるのだろうか? 米国は共産党支配の社会主義の国、つまり“巨大な中国”になるだろうか? 世界の支配層(つまり米国“影の政府”)は、来たるべき米国と現在の中国は、融合できると考えているのだろうか? 上記世界のトップの方々が、世界政府を目指すとした場合、中国との融合の先にそれがあると思っているのだろうか? これはネルソン・ロックフェラー(補足3)やブッシュ(父)大統領が唱えた「新世界秩序」の実現なのだろうか?

 

もし、従来型の世界を考えているのなら、中国が巨大になりつつある今、トランプの中国との緩やかなデカップリングは正しい政策である。その場合、カマラハリスも邪魔者に見える。そして、今後米国の政治は、更に別の方向に動くだろう。そのために、選挙制度の改革や、民主主義の衣の修繕が始まるだろう。

 

補足:

 

1)この時アンティファやBLM運動で顔がバレている人物を射殺しては大変である。警察がアンティファらしき人物が議事堂内に進めるように柵を開いたという話と矛盾し、その計画は全て崩れる。

 

2)America First とMake America Great Againは、グレートの意味が通常通りなら、矛盾する。America Firstはあの民主党の理想主義者ウィルソンのスローガンであり、Make America Great Againは、共和党の現実主義者レーガンが用いたスローガンである。これらを同時に掲げるには、独自のオリジナルな解釈がなくてはならない。トランプはそれを考えただろうか?

 

3)ネルソン・ロックフェラーは第41代米国副大統領で、2017年に死亡したデイビッド・ロックフェラーの兄。巨大資本家のロックフェラー家は、米国のスタンダード石油の創設者ジョン・ロックフェラーに始まる。ネルソン・ロックフェラーらはその息子達である。

 

2021年1月7日木曜日

米国の本格的混乱が始まる

追捕(1/9/11:00) リンウッドさんの衝撃的ツイートの内容は参考程度にしてください。私は半信半疑だとここで表明することをお許しください。

 

米国両院合同会議は、暴徒の議事堂内部への流れ込みなどもあり休会中である。(追捕11時半現在、再開されている。)暴徒は、恐らくANTIFAなどの民主党系の暴力組織だろう。かれらはいわゆる影の政府(所謂deep state)の傭兵だと思われる。今回は現状(1)とこの影の支配層についてのリンウッド弁護士の暴露内容(2)について、少し紹介したい。

 

リンウッドの情報公開の内容はEPOCH Channnelによる。

 

 

 

1)米国の上下両院の合同会議:

 

米国の上下両院の合同会議での選挙人票の開票は、アリゾナ州のところで躓いた。異議ありますか?というペンス議長の問いに、「異議あり」という声がアリゾナ選出の下院議員Paul Gosarからあった。この異議申し立ては、テキサス選出の上院議員Ted CruzPaul Gosarによるものであり、そこに8人の上院議員と50人以上の下院議員の署名があった。

 

Gosarの「異議あり」と発声した時、何十人という共和党議員の拍手と歓声が沸き起こった。

 

アリゾナ州共和党の説明によれば、「わずか10457票の差によるバイデン勝利は、大規模な選挙詐欺(massive election fraud)によるもので、連邦裁判官はそれを正すべきとして提出された訴状をゴミ箱に捨てた」という。

 

テッド・クルーズ上院議員は、このobjectionは、必ずしも結果をひっくりかえすのが目的ではなく、調査委員会の設立を提言するためだと言った。

 

チャレンジそのものは否決されるだろう。下院は民主党議員が多数を占め、上院でも共和党に同調しない人が何人もでるだろうからである。https://www.npr.org/sections/congress-electoral-college-tally-live-updates/2021/01/06/953931288/arizona-is-1st-state-for-republican-elector-challenge

 

この上下院合同会議は、現在休会中である。何故なら、赤い帽子を被った暴徒が会議場になだれ込み、議事堂は現在封鎖中となったからである。この暴徒は、トランプ支持派のフリをした、ディープステートの支配下の者達だろう。何故なら、この異議申し立ては共和党側のトランプ大統領を支持するものだからである。この暴徒だが、反トランプのテロを展開してきたANTIFAが最も疑わしい。

 

しかし、恐らくほとんどのメディアは、赤い帽子を被っているというだけで、トランプ支持派の仕業だと報道するだろう。世界中の主流メディアは、今や完全に影の支配者の配下と成り下がっているからである。

 

実際、BBCは英国の報道機関でありながら、客観的というよりも、見たままの光景を”Violent Pro-Trump mob storms US Capitol”(暴力的なトランプ派の暴徒が米国議会議事堂を襲撃)と、生々しい写真とともに報じている。

 

日本のテレビでも、ロムニー議員(大統領弾劾裁判で裏切った共和党議員)により、この混乱の責任はトランプ大統領にあると、暴徒の行動と連携したコメントがだされた。(TBSグッドラック940放映)

 

追加:(16:40)トランプのワシントンに集まろうというのは、失敗だった。議会制民主主義の国では、議会は国会議員が静かに議論するところだからだ。もし議会にその機能がなく、裁判所にも、検察や警察(FBIなど含む)にも、正常機能が期待出来ないと考えるのなら、それは国家非常事態であり、その気になれば大統領は非常時の特権がある。自発的に群衆が集まるのなら良いが、大統領が集めるべきではない。これは民主党勢力に絶好の攻撃材料を与えたことになる。

 

 

 

2)リンウッド弁護士が暴露した世界を支配する手口

 

トランプを応援するリンウッド弁護士がツイッターで公開した「世界中の重要人物を操縦する醜悪な手口」を、Epoch channel (大紀元日本)の「新聞看点」が、紹介している。私の考えを混ぜて紹介する。エポックチャンネルだけの内容は、動画を見ていただきたい。https://www.youtube.com/watch?v=GLa7Ow7wtBE

 

それら計画の大本(おおもと)には、米国と世界を支配する巨大な影の組織(馬渕睦夫元ウクライナ大使が言うDeep Stateだろう)があり、表の方からはSES (将官級高級官僚群)による支配の形で、各省の命令系統に沿って介入し、裏の現場では国家予算を用いないで、傭兵となったテロリストたちが汚れ役を行っているだろう。

 

恐らく、私的メイルアドレスで仕事をするのは、国務長官時代のヒラリーだけでないと思う。もちろん、未だその真偽は確認されていないが、トランプ大統領がトップとして国家機構を動かせない事実も、そのようなことがあれば、説明可能だと思う。

 

例えば、最高裁のジョン・ロバーツ裁判長が様々な訴訟を門前払いする背景には、かれもその脅迫を受ける当事者だというのである。(補足1)

 

上記サイトの10:00からを視聴してもらいたい。悍ましい話で満ちている。

 

ジョン・ロバーツ裁判長と世界中の多数のパワーを持つ個人が、“子供たちのレイプと殺人を含む恐ろしい場面の動画”で脅迫されていると私は信じています。(補足2)この恐喝計画は、世界で最も有名で「エリート」な10の諜報機関のメンバーによって実施されています。(語りの中でこの10の組織として、中国共産党、CIA, FBI, MI6, Mosadなどがあげられている

 

リンウッド氏は、ツイートの中でジェフリーエプスタイン氏が自分の個人的利益のために、或いは彼と関係のある情報機関の利益のために、同じ様な強姦と児童殺害の計画を利用していたと述べている。https://www.newsweekjapan.jp/stories/woman/2020/06/post-399.php

 

同じ内容のコンパクトな動画は、https://www.youtube.com/watch?v=D9m1kvUURkY

にある。こちらの方が概略を知る上では便利だろう。

 

このように醜悪な組織に侵食された米国を、まともな民主国家にするのは至難の技だろう。しかし、トランプの他にそれができる人物はいないだろう。従来の情報機関、FBICIAに頼れないとした場合、フリン元中将らが言うように戒厳令を出して、軍事法廷などを利用するしか方法はないだろう。

 

(12時20最終編集、最初の部分に追捕をいれた;表題書き直す。)

 

補足:

 

1)それらの悍ましい方法とその政治への能率的な接続には、FBICIAなどの命令系統の掌握がある。つまり、長官直下のこれら情報機関の幹部(カーターとオバマが作り上げたSenior Executive Serviceという官僚層)が影の政府(Deep State)の手足となっているのだろう。ラトクルフ国家情報長官が、今回の大統領選挙に外国の影響があったとメディアで喋りながら、期限の12月18日までにその報告書をトランプ大統領に提出できず、未だに提出されていないのも、このような背景があるのだろう。

 

2)これらの動画の内容は、「何者かが銃とカメラを持って、脅迫された人物(世界の大物たちの一人)に近づいてきた。この人物はビデオの中で子供を強姦し、その後子供を射殺するよう命令される」というものである。その後、恐喝の証拠が利用価値を失うまで恐喝される側は完全に恐喝者に支配される。